しょくいク。
いつものバス停にて――
「松屋で『海鮮いくら丼』と『まぐろイクラ丼』が販売っ⁉︎」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「海鮮といったらなか卯だケド、すき家もやるのね〜……」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「なか卯のイクラ丼やウニ、または両方はすっごい量よね〜……まあ値段もそこそこするケド〜……」
「この画像の量で一四八〇円なら、まあ適正かしら? むしろ米や原材料が上がってる昨今では安いかしらね? 政府は早く対策しないと、自分達だけ国会内に吉野家をつくるなんって横暴な事しといてっ!」
他の人が抱く政治家への怒りがやや違う月夜。
「国会に吉野家つくるぐらいなら、その予算で全学校に併設させるべきよっ!」
「べつのコッカイのヨシノヤはゼ〜キンでつくったワケじゃないんじゃない?」
至極まっとうな事をいうイブキ。
「なんなら、吉野家だけじゃなくって、すき家、松屋、なか卯も全学校で食べられるようにするべきよ! 食育よっ!」
「それショクイクかなぁ〜?」
そんな事をいうイブキ。
「まあコメもんだいはソ〜キュ〜になんとかしてほし〜よねぇ〜」
あんまり興味なさそうにそう言うイブキだった。




