てきりョ〜。
いつものバス停にて――
「ん〜……そろそろ二九日が近くなってきたわね〜……」
月夜がグルメ系アプリを見ながら、そんな声を洩らした。
「ビッグボ〜イは史上最重量の一ポンドステ〜キか〜……イイわねっ! こ〜ゆ〜量=正義的なの! 単純にして明解にして正解なの」
瞳をマンガ肉にしながら、
「ハンバ〜グとステ〜キを中心としたファミレス――ファミレスなの? ステ〜キハウスじゃないんだ〜……」
妙なところがひっかかる月夜。
「五月二八日から三〇日までの三日間限定で『五月の二九の日』を開催すると発表した!」
「同チェ〜ンで最重量となる『一ポンドてごねハンバ〜グ』――ハンバ〜グなんだっ⁉︎ ステ〜キじゃないの?」
「まあ、いいわ……肉だし」
どうにか落ち着きを取り戻し、そんな事をいって続きを読み進める。
「一ポンドは約四五〇グラム――二ポンドあたりにしてほし〜わね」
「通常メニュ〜のハンバ〜グと比べると三倍というボリュ〜ム……?」
「これがフツ〜なんだよぉ〜。月夜がふだんいってるトコロがイシツなんだよぉ〜」
隣でそんな事をいうイブキ。
「まあ、値段も一七四九円だし、二つ頼めば……」
記事を読みながら、そういう月夜だった。




