ぴザ。
いつものバス停にて――
「伝説のすた丼屋がまた新しい伝説をつくろうとしている?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「ピザ×すた丼っ!?」
画像を見ながら、驚きの声をあげる月夜。
「牛丼屋でもない丼チェ~ンの『伝説のすた丼屋』は『ピザすた丼』を五月八日に販売を開始したか~……ピザか~……」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「同チェ~ンの看板メニュ~であるジュ~シ~で柔らかい豚バラ肉に秘伝のニンニク醤油ダレを絡めた大盛『すた丼』に『ピザ』を組み合わせた――フツ~は組み合さないわよね~……それをやっちゃうのがさすがよね~」
「丼のうえにはピザ生地がのっており、その下のすた丼とともに楽しめるようになっている。ピザはガ~リックトマトソ~スとチ~ズ。チ~ズはともかくガ~リック――まあ、ガ~リックは合うか、問題はトマトソ~スよね~……」
「『ピザすた丼』は――名前も直球ね。並で総重量五三〇グラム。『腹八分目盛り』と『腹五分目盛り』などもある――キングやメガとかギガのがわかりやすいわよね」
「丼物にピザをのっけるとゆ~反則技のようなメニュ~よね。まあ一回は食べるケド……」
そういう月夜だった。




