ぞ~りョ~。
いつものバス停にて――
「セブンのお値段そのまま増量祭?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「最近のコンビニはこ〜ゆ〜のやるわよね。もともとファミマかなんかがはじめたんだっけ? お値段そのまま増量とかほぼ四〇パ〜セント増量とか――あのときのファミチキは大きかったわね〜……いや〜……ホントにおっきかった〜……」
まるで通常サイズはアレになんないかな〜といったニュアンスを含ませつつ、
「まあ、最近はなんでも値上げ、値上げだから量ふやすのは当然よね」
「ねだんあげて『おいしくなって』とか『スッキリして』とか『たべやすくなって』しんト〜ジョ〜とかもあるけどねぇ〜」
イブキが袋ラ〜メンやポテトチップなどをおもい浮かべながら、
「ぜったい『炭火焼き塩ホルモン』はいれててほしいわよねっ! あれこそセブンで一番おいしくって一番人気だもんねっ!」
やたらと自信満々にそう言い切る月夜。
「たらことブロッコリ〜のサラダ? 葉っぱはいいわ! 次っ!」
「豚ラ〜メンWチャ〜シュ〜。ちょっと良くなったわ」
「コ〜ン――コ〜ン二倍とかど〜でもいいわっ! 次っ!」
「冷たいまま食べるチキン南蛮タルタル二倍――ちょっと良くなったわっ! 次こそっ!!」
「タルタル2バイっ!」
なぜかイブキが食いつく。
「シフォンケ~キ、ミックスピザ、ハムマヨ――ないじゃない、ホルモン」
「イブキさんはこの『チョコ&ホイップロ~ル』がきになる」
隣でそういうイブキだった。




