ちろるばっト。
いつものバス停にて――
「4ガツ22ニチげんて〜でハンバイされる『チロルチョコバット』?」
イブキがスィ〜ツ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「チョコバットなのにチロルなの?」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「チロルチョコとコラボした『チョコバット ミルクふ〜クリ〜ム』をハンバイする。コラボなのかぁ〜……」
「ちょっとまってっ! だだでさえおいし〜チョコバットをチロルチョコとあわせるって……これってチョコのキュ〜キョクけ〜かしのできあがりなんじゃないだろぉ〜かぁ〜っ!」
右の瞳をチョコバットに左をチロルチョコにするという器用な事をしながら、そういうイブキ。
「1964ネンはんばいのチョコバット――そんなオ〜むかしからあんだぁ〜……」
「ファミコンがハンバイされたのが1983ネンだから……それよりも20ネンもまえ……ジンルイがアナにすんでたジダイかなぁ〜?」
ゲ〜ム機で人類は進化したと信じているイブキはファミコンとともにいまの文明を獲得し、それまでは原始人のような生活をしていたと思っている。
「ようはチョコバットのなかのチョコぶぶんにチロルチョコのミルクにさしかえるんだよねぇ〜……」
「ぜったいおいし〜やつじゃん!」
そう言い切る、イブキだった。
 




