あたりはずれ。
いつものバス停にて――
「あれ? これってど~いう意味だっけ?………………そうだ! 昨日のアプリで……」
月夜がなにかを思い出して読んでいた記事を中断保留して、一度ホ~ム画面に戻るとそこから別アプリを軌道させる。
しかし――
「あれ? おっかしいな……こんなハズじゃ……」
すぐに険しい表情になると、思い通りにならないアプリに苛立ちを顕わにする。
「どったの? 月夜」
その様子にイブキが声をかける。
「えっ! うん……昨日さ、辞書アプリを買ったんだけど……なんか使いにくくってさ、レジュ~や感想なんかもいっぱいあったし、ダウンロ~ドランキングも上位のやつだったのに……」
「あ~……それはヤちゃったけ~だね」
「うんん? イブキはそ~いう経験ないの?」
「うん。いくつかのポイントをみればジライかど~かわかるよ」
「そうなの?」
「うん。たとえばね……タンキカンでランキングじょ~いになったやつはヤバイかもしんない」
「そ、そうなんだ」
「あとレビュ~いっぱいでも「イイ」とか「つかいやすい」みたいにみじかめのレビュ~はあんまアテになんないかな~」
「うっ……確かにそんなんばっかだったかも……」
「いいアプリはじょじょにくんだよ『ねこあつめ』みたいないいやつはね」
「へぇ~――辞書アプリじゃないしっ!」
「こ~いうのはダイタイどれもおんなじだよ」
そういって得意気に微笑むイブキだった。




