ネットじんかく。
いつものバス停にて――
「え~っと……『その節はお世話になりました。教えて頂いた本、とてもおもしろかったです。今度、お礼に――』ん? ど~したの? イブキ変な顔しちゃって」
月夜がスマホで誰かにメ~ルを作成していると、様子がおかしいイブキに気がついた。
「月夜こそど~しちゃったの? そんなレ~ギただしいいいかたしちゃって――ふだんの月夜なら『このまえはヨンキュ~――じゃなかったサンキュ~。あのホンおもしろかったわ、こんどメシいこ~ね』っていうトコじゃない?」
「おまえはウチをど~いう目で見てんのっ!? そんな事ゆ~ワケないじゃん! 一応、年上だしお世話になってるし……」
「ふ~ん……イブキさんはネットじんかくがあるんだとおもってた」
「ネット人格?」
聞きなれない言葉に月夜が首を傾げる。
「リアルとゲンジツでセ〜カクのちがうヒトっているじゃん?」
「あ〜……いるね。メ~ルやLINEだとやたら絵文字とかスタンプとか使うのに無口な人とか――逆に直だとハイテンションで明る過ぎるのにメ~ルらLINEだと礼儀正しいとかそっけないとか……」
「そうそう――そ~いうの」
「いやウチは基本誰にでも対応変わんないけど……年上には……ね」
「そっか~……でも、クラスメイトに月夜ってドリラだよねってゆ~とフシギそ~なカオするよ」
「うん。イブキにも専用のしなきゃネ」
そういってカバンを軽く2,3回素振りする月夜。
昨日は体調が悪くUPできませんでした。(予約で17時に自動UPされましたが……)
できるだけ時間通りにUpします。




