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こ~かい。
いつものバス停にて――
「う~ん……やっぱし最近、調子悪いな」
月夜が険しい表情で自身のスマホを見ながら呟く。
「さいしんにしなよ~。いいよ~シンガタは!」
イブキがそ~いいながら自分の新型、大型スマホをフリフリしながら言う。
「そ~いうケド、この機種って高校入学祝いにおじ~ちゃんが買ってくれた物だからなんか……変えづらくて……」
そういって自身のスマホに愛着の籠った視線を向ける。
「なが~くつかうなら、ヨウリョ~のおおきなのしなきゃ」
「それも、あんまりお金使わせちゃ悪いかな~って思って、ついつい一番安いモデルをね――」
「でも、そのせ〜でバージョンアップすらできないんじゃ」
「うん……」
「うん……新機種にして、これにはBL――画像保存用にするネ」
「……そっちのが、ど~かとおもうケド……」
せっかくの良い話しが台無しになった瞬間だった。




