◯○かえし。
いつものバス停にて――
「う~ん……」
月夜がニュ~スアプリのグルメ情報を見ながら、むつかしい顔をしている。
「月夜ど~したの? バレンタインにチョコでももらえそうなの?」
月夜の様子にイブキがそう声をかける。
「うん? チョコは毎年そこそこもらってるよ。甘い物好きだし」
シレっとそうこたえる月夜に、
「もらってんだっ!? それに、アマいモノスキじゃなくって、アマいモノもスキでしょ?」
「うん。まあ、そ~だけど……」
「――で、それでなやんでたんじゃないんだ?」
「ううん。大事にもらってウチが全部食べてるよ」
「おかえしはしてんの? このまえはヒトにあげるぐらいならじぶんでたべるとかいってたケド……」
「さすがにお返しはしてるわよ!」
少し怒りぎみに、
「……まあ、若干少ないような気がするけど、その分想いは籠めてるから! ぜんぜん大丈夫っ‼︎ ホント絶対大丈夫だからっ‼︎!」
本人も気にしてるのか、念を押してそう言う。
「月夜のコ〜リャクほ〜は、バレンタインにチョコわたして、ボンレスハムをもちながら、シンシにコクハクだね!」
「そうきくと、もはやウチは硬派な男子高校生みたいね」
少し落ち込みぎみ、つぶやく月夜だった。




