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やくわりぶんたん。
いつものバス停にて――
「う〜ん……チョコトルテ……チェリ〜パイクッキ〜……」
イブキがバレンタインに作るスィ〜ツを迷いながらレシピの乗ったサイトを巡回していると、
「イブキ」
「ん?」
名前を呼ばれている振り返ると――まるで天使のような笑みを浮かべた月夜が――
「ウチでよかったら試食するよっ! じゅるり」
「でも……わるいよ」
「大丈夫! そんな全然、お菓子は別腹だからっ‼︎」
「そっか〜じゃあさ――もういっこキョ〜リョクして」
イブキが良い事思いついたといった表情になり、
「イブキさんはリソ〜のカレシにたべさせるものつくるから、月夜はイブキさんのリソ〜のカレシさがしてきて」
「うん。それは無理!」
そこはキッパリ断る月夜だった。




