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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
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ラスボスでもエリクサ〜は使わない派。

いつものバス停にて――


「う〜ん……」

月夜が眠い目をこすりながら、缶コ〜ヒ〜とカロリ〜メイトをボソボソ食べつつ、スマホアプリ単語帳を見ていると、

「ちょ――月夜ヒドいカッコウになってるよ」

見かねたイブキが月夜の少しパサつきのある髪を自分の櫛で梳かし始めた。

「こんなにつかれちゃって、ど〜しちゃったの?」

「も〜すぐ学期末テストだから……」

声にもいつもの覇気がない。

「テストべんきょ〜? いつもそんなになってなかったじゃん!」

「それがね……夏コミ用にアルバイトがんばってたら……ちょっと勉強遅れちゃって……」

「アルバイトやすめば? イベントまでまだケッコ〜じかんあるし」

「それが……いまお店で「兄様キャンペーン」やってて、痛っ!」

「あっ! ごめん。月夜けっこ〜カミにきてるよ」

イブキが櫛の引っかかりを気にしながら。

「それでキャンペーンがど〜したの?」

「うん。今まで「お帰りなさい御主人様」って出迎えてたのを「おかえりにぃにぃ」とか「お兄様」っていうよ〜になったんだけど……」

「月夜のアルバイトさきって……」

「あやし〜トコじゃないよ! お客さんに「さすがですお兄様」って言ってあげると喜んでくれるし、息抜きにもいいし、できれば続けたいんだよね〜」

人に奉仕する事が好きな月夜は、その時の事を思い出して微笑む。

「――って、イブキだってテストでしょ!」

「ダイジョブ、ダイジョブ」

イブキは余裕の笑みを浮かべ、


「イブキさんはまだホンキだしてないだけ」


「学期末テストで本気出さなかったら、いつ出すの?」

呆れ顔の月夜はそう言うので精一杯だった。

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