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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
280/4292

こたつ。

 いつものバス停にて――


「――は、は、は――くちゅ!」

 鼻がムズ痒くなった後、クシャミがでそうで、でない感覚を二、三回味わった後に可愛らしく小さくクシャミをする月夜。

「カゼ? 月夜」

「ん~……昨日、夕ご飯のあとにさ炬燵でヌクヌクしてたら寝ちゃって……」

「へぇ~」

「そういえば親にも炬燵で寝ると、風邪ひくってよく注意されたっけ、でもなんで風邪ひくんだろ?」

「ん~……あついから?」

「寒いから風邪ひくんでしょ?」

「あ! そっか、なんでだろ?」

 イブキが不思議そうに首を傾げる。

「ちょっと調べてみよ」

 そういうと月夜がスマホを取り出し、操作しやすいように手袋を外す。

「う~んと……あ! いいのがあった」

 しばらく操作した後に月夜がピッタリの記事を見つけ出した。

「ふ~ん……なんか炬燵で寝ると風邪ひくってゆ~のは体温よりあったかいトコで寝たせ~で促進される発汗と水分不足によるよる脱水症状で風邪にかかりやすくなるんだってさ」

「ふ~ん……じゃ、コタツじゃなくてもデンキモ~フとかでもあったかくしすぎんものダメなんだ」

「たぶん……風邪のときはあったかくするのいいけど、なる前は起きた時にダルくなるような程、汗でぐっしょりになるほどあったかいのはダメっぽい」

「アセでぐっしょり……」

「ウチも起きたとき汗でびっしょりですっごくダルかったし……あんまり身体によくなかったみたい」

「なんか……そのジョ~タイの月夜をソ~ゾ~すると――」

「ん?」

「すっごくエロい!!」

「いや、身体にあんまり良くないから炬燵で寝るの止めようって話しなんだけど……」

 イブキの少しズレた言葉にそう言い返す月夜だった。

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