265/4292
ことしもかわらず。
いつものバス停にて――
「う〜……さむさむ」
イブキが強く冷たい風を避けるためにマフラ〜に顔を埋める。
「おはよ〜イブキ」
「おは〜月夜。さっきぶり」
イブキと月夜はつい数時間前まで初詣で一緒にいた。
「すこしねた?」
「ウチは寝なかった。イブキは?」
「ちょっとねたよ」
「お年玉はいったし、帰りどっか寄っていく?」
「ん? どっかいきたいトコあんの?」
「回転寿司いきたいかも」
「はつも〜でであんなにたべたののまだたべるのっ⁉︎」
イブキは神社で蕎麦、豚汁、甘酒などの炊き出しを食べまくってた月夜を思い出しながら言った。
「あれはあれ、これはこれ」
「う〜ん……イブキさんオモチがいっぱいあるからやめと――」
「今日遊びにいってもいいかな?」
「オスシどうしたの⁉︎」
結局、食べられるならなんでもいい月夜だった。




