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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
252/4294

さんた。

いつものバス停にて――


「じんぐるべ〜る♪ じんぐるべ〜る♪」

イブキが上機嫌で調子の外れた歌を口ずさむ。

「呆れた。あんなに彼氏できなくてって、落ち込んでいた割には楽しみにしてんの?」

コミケのカタログとスマホの電卓機能を使って何かの試算をしていた月夜が作業を中断して言った。

「ふふ、まぁ〜ね。やっぱしちかづいてくると、まちがさそれっぽいフ〜ンイキにつつまれてたのしくなってくるモン!」

「単純だな〜」

「それにプレゼントとかたのしみだし! サンタはセ〜ギだよっ!」

「サンタ正義……ねぇ……」

 月夜は授業中にのみ掛けるメガネを取り出すと――タタンっと(タッチパネルだから実際に音はしない)電卓を弾き試算を開始する。

『いまの世界人口がざっと72億人――そのうち大人を抜いて、ウチ独自の独断と偏見でざっと3億にプレゼント配ろうとした場合……約8570万件……この世帯を世界中均等に回ろうとした時の移動速度は…………秒速1040Km……これに配るプレゼントの重量が約30万㌧……』

 月夜のスマホを弾く指がドンドン速くなっていく。

『これにトナカイ、サンタ自身の体重やソリ、おやつ、夕食、夜食、トナカイのエサ……もろもろを足すと約87万㌧……この質量をもつ物体が秒速1040Kmで移動した場合……ソニックブ~ムを引き起こし……地上は壊滅……ふふ、とんだセ~ギね』

 サンタ、サンタとはしゃぐイブキを尻目に月夜は薄笑いを浮かべる。月夜は年に2回とても計算高くなる。

 もし大型同人誌即売会場でBL限定品を効率良く回収し「計算通り!」と呟いてるJKを見かけてもそっとしておいてあげてください。

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