さいしゅ〜へ〜き。
いつものバス停にて――
「チチユレをケーゲンさせるブラのかいはつにセ〜コウ――」
そんな記事を読んでいたイブキ――しかし、次第に様子がおかしくなる。
「なんて……なんて……おろかなモノをハツメ〜してしまったんだジンルイは……」
珍しくシリアスな表情――顔半分に陰縁をクッキリと付けた顔で呟いた。
「そこまで⁉︎ そこまで言う程の事っ‼︎⁇」
月夜がイブキのあまりの過剰な演出におもわず声を上げる。
「だって、だって。ゆれないおっぱいになんのソンザイカチがあるのさっ!」
「そ~いうけどさ、『たゆんたゆん』って揺れると首とか背中とか痛くなったりするし、衝撃で下着がズレちゃう事もあるし、揺れないブラって結構良いと思うけど」
「そんなっ!?……イブキさんなんってつねにユレまくってたいのに……」
「……365日24時間揺れまくってたら、すっごくアホっぽいと思うけど」
月夜がイブキが巨乳になって、ゲ~ムしてる時でも、食事中でも、就寝中でも胸が揺れてるのを想像して、そんな事を言う。
「た、たのしそ~だよ」
自身でもちょっと想像した図がアポっぽかったのか、少し強引に言い通す。
「でもよく、考えたらウチも『たゆんたゆん』するほどないわ」
「……イブキさんもない」
イブキの声は限りなくか細く、誰の耳にも届く前に風に乗って消えた……。




