できること。
いつものバス停にて――
「この4つさえやればモテまくりまちがいないし⁉︎」
イブキが愛用の大型スマホでニュ〜スアプリを見ていると、そんなコラムが目にとまった。
「はふはふ――そ〜いうのってさ、結局すっごい無理めの事言われない」
月夜が毒々しい黄色の中華マンを頬張りながら応える。
「ど、どりょくしだいだよ!」
「まあ、がんばって」
月夜がおざなり対応をして中華マンを一口。
「まず――モテとくしゅはかかさずチェック。おぉ! やってる、イブキさんこれはやってるよっ‼︎ ふふ〜ん。イブキさんのジダイはすぐそこまできてるネ〜」
「はふはふ、よかったじゃない」
「その2、じぶんにできるコトぜんぶやる」
「まっ。努力はしてんじゃない」
「その3 シッパイをこわがらない」
「ウチはむしろ、イブキの怖いものを知りたい」
「その4 ダンジョともになかよくする」
「要約すると、モテるためには常に情報取集を心がけ、自分を磨く努力は全部やって、それでも失敗する時があるから強いメンタルを持ち、最後に男女ともに人間関係を大事にする」
「……イブキさんのジダイ」
「22世紀に間に合うかな?」
イブキの時代はまだ遠い。




