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Chapter 2:異国の使者と警告
昼下がり、王城の門前に異国の使者が到着した。
長いマントと鮮やかな刺繍の入った装束を身にまとい、落ち着いた足取りで城内へと進む。
「我が国から、重要な知らせがあります」
使者の声は低く、確かな緊張感を伴っていた。
エリナはアルトの隣で背筋を伸ばす。
「何か、また大きな災厄でしょうか……」
彼女の胸に小さな不安が芽生える。
使者は巻物を広げ、古い紋章や記号を指し示した。
「古の封印が緩み、各地で魔力の異変が報告されています。真の聖女であるあなたが、この事態に対応する必要があります」
アルトは深く息をつき、視線をエリナに向けた。
「君が必要なんだ。僕は君の力を信じている」
エリナは小さく頷き、手に光を宿す。
「わかりました。私が行きます――皆を守るために」
使者の視線が一瞬、柔らかくなる。
「あなたの決意が世界の希望です」
夕暮れの城庭に、淡く光が差し込む。
エリナは胸の奥で誓った。
たとえ困難が訪れようとも、希望を失わず、この世界を守り抜く――と。




