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間違えられた聖女 Chapter 1:初めての祭壇
朝日がステンドグラスを通して、大理石の床に七色の光をばらまいていた。祭壇の周りでは、ろうそくの炎がゆらめき、香の煙がゆっくりと立ち上る。教会には、聖女のお告げを待つ女性たちのざわめきが混じる。
「ついに……聖女様のお告げが……!」
「リサ様、今日こそ神の御心が聞けますわ!」
リサは小さく手をもじもじさせながら、口元に手を当てる。
「あ、あの……えっと……はい……」
だが、鐘の音と広場のざわめきで、聖女の声はかき消されてしまう。
「えっ!? 聖女の声が……!?」と周囲の声が飛ぶ。リサは、戸惑いのあまり目を泳がせた――彼女の胸に重くのしかかるのは、期待と責任のプレッシャーだった。
時間が経つにつれて、彼女の本来の天然でおっとりした性格が表に出始め、信徒たちの期待とのギャップは日に日に目立つようになった。外の畑は不作、天候は荒れ、国民の不安が増していく。




