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第60話 お土産探し

 目元と首元が冷たいものが当たって目が冷めた。

目元についている子を剥がすとマリンだった。

首元についている子を剥がしたらルルだった。

驚いてまだ掴まれてビヨーンて伸びている冷たいルルをじっと見てしまった。

「冷たくなれるようになったの?」

思わず聞いてしまった。

"出来るようになった"

楽しいのかビヨーンてしたままだけど、ドヤって話してくれた。

頑張り屋さんなうちの子達をモニュモニュして静かにだけどわちゃわちゃしていた。

「おはよう、ニーナ何してんだ朝から」

隣りで寝ていたロウさんにわちゃわちゃしていたのを見られた。

「おはようございます。頑張り屋なうちの子たちとの触れ合いです」

答えながらもスライム達と戯れていた。

でも私に声を掛けたロウさんもすり寄ってきたシェリとルークをモニュモニュしている。

可愛がっているのが見てわかるので、なんか嬉しい。

「ほら、遊んでないで朝食食べてゆっくりしてからじゃないと風呂に入らないからな」

「朝食食べます」

クリーンをかけて、急いでベッドから出て靴を履く。

笑いが起こったけど、構わず皆さんを急かせて宿の食堂に行く。

朝食を食べて部屋に戻ってのんびりだけど、することもないのでスライム達と魔力譲渡の練習していたらダンさん達もスライム達と練習を始めた。

「もしかして暇な時間ってスライム達と何か練習してたりするのか?」

「時間ある時は何かしらやってるかも。私がしない時でもスライム達だけで何かやってるっぽいですよ。驚かせたいみたいで何を練習しているか教えてもらえないんですけど」

納得されたみたいで、頷いている。

「だからニーナのスライムは成長早いのかもな。今度から俺たちもスライム達と練習しよう」

「そうですよ、皆さん行動を共にしているんですからスライム6体で練習できるんですから」

「スライムだけで練習ってのも確かにな」

雑談している時に、魔力が譲渡された感覚があった。

ルルは今は別の事をやっているので、マリンかリトが出来たんだ。

"今譲渡された感覚があったよ。どちらが出来たかわかる?"

"変化なかった"

"出来たかもしれない"

マリンには何か変化があったみたいだ。

"じゃあ、マリンだけ魔力譲渡してみようか?リト待っててね"

""はーい""

ちょっと待っていたら、確実に魔力譲渡された。

"今譲渡されたよ。やったねマリン"

"わーい"

マリンは喜んで跳ねている。

"マリンはルルに魔力譲渡できるように練習してみて。リトは私相手に練習してね"

ルルもちゃんと聞こえていたみたいで全員触手を出して返事をしてくれた。

マリンはルルの隣に行って、練習を始めた。

リトは私の所で引き続き練習だ。

「もしかして、マリンが成功したのか?」

「はい。マリンが私に魔力譲渡を成功しました。なのでルル相手に練習しに行きました」

ちょっとした沈黙が流れたけど、まあいいか。

「まあ、色に限らず魔法を覚えられることが実証できたな」

「そうですね」

それから少しの間、スライム達の魔法の練習をしてカイさんは二度寝、私たちはお風呂に入る為に部屋から出た。

昨日利用しているから、今日はスムーズにお風呂の入り口で待ち合わせで合流出来た。

お湯につかる直前にもクリーンをかけて入る。

朝から入るお風呂最高……。

お湯にのんびり浸かっていてほてってきたときに、ふと思いつきで首に居るルルと髪の毛が落ちないようにまとめてくれているマリンに起こす時みたいにちょっと冷たくなってってお願いしたら、頭と首がひんやりしてまるで露天風呂で風で頭を冷やしながら入っているみたいでより気持ちよくなった。

"長湯出来ちゃうくらい気持ちいい……"

私が喜んでいることが伝わったのか、ルルとマリンも嬉しそうにしている。

リトからはやる気が伝わってくるのできっと練習して、近いうちに出来るようになるんだろうな。

お風呂でのんびりした後、部屋に戻ってベッドに転がってのんびりする。

これは受付でお風呂に入るのは普段とは違った疲れを感じるから休んだ方がいいって言われたからだ。

この世界の人は基本クリーンで綺麗になるので、お風呂に入ることが無いのでお湯につかると疲れてしまうんだろう。

ゴロゴロしながらも、リトは魔力譲渡を成功させようと頑張っているしマリンはルル相手に魔力譲渡の練習、ルルは内緒の練習をしているみたいだ。

朝もゆっくりだったし、お風呂にも入ってゆっくりしていたらあっという間にお昼になった。

お昼は外で食べる事になったので、防具をつけるなどの身支度をする。

お風呂で髪をまとめてもらったのが楽だったので、簡単にお団子が作れる真中に髪を通してくるくるする形のイメージをうちの子達に送ったら出来るってことなので、今日はルルが試してくれた。

試しに身に着けてみたら、ちゃんとお団子になって止められた。

ルルに聞いたら視界も大丈夫と言われたので、今日はこのまま出かける事にした。

「髪をまとめるのにスライム使うのがニーナらしいな」

笑われても平気、髪型としておかしくないことを確認してお昼食べに出発した。


 マホングの街はダンジョンを持つとは言っても、鉱山もあったり鍛冶屋等も多いためダーモットよりは治安がいいみたい。

でも、周りを見ても一人で歩いている子どもはいない。

最初にたどり着いたのがケイアだったことが最大の幸運だったのかもしれない。

広場について、空いているテーブルに座って場所取り係として座っている事になった。

とは言っても、カイさんがすぐ近くで買い物しているため一人でいるって感じにはなっていない。

3人が戻って来た時にはテーブルに食べ物がたくさん並んだ。

ロウさんの目があるので、ちゃんと食事をしてからちょっとだけ甘いものを食べた。

それぞれ食べ終えて残ったものは収納して片付けてからお土産探しだ。

防具や武器はお土産ではないと思うので、細工物や小さな原石やクズ石が安く売られていそうな場所に連れてきてもらった。

ブローチやイヤリングやピアス、髪飾りやネックレス、手鏡もあるしなんなら指輪もある。

でもピンとくるものが見るからない。

私たちは冒険者だから普段はアクセサリーは使用しない。

落としそうだし、光を反射して目立ってしまいそうだから。

ダンさん達にそう伝えると、別のお店を一緒に見に行ってくれた。

デザイン違うみんな可愛い物や綺麗なものなんだけど、これってものが見つからない。

悩みながら歩いていたら、一軒のシンプルな外装のお店があった。

中に入ってみると、ネックレスを主に扱っているのか色々なデザインがある。

可愛いいしきれいなんだけど、これじゃない感があって選べない。

それでも端から見ていると、お店の中でも目立たない所に元の世界のドックタグみたいな物があった。

平らな金属に小さな色石が入って金属には文字などを刻印できるみたい。

金額が100ルーでお安いのも魅力的なのも事実だ。

(これがいいかも)

私たちが入店してもいらっしゃいませの一言だけ言って、なにか作業をし続けているお店の人に思い切って声を掛けた。

「すみません。この石の入った金属板みたいな物って文字とか絵を入れることできますか?」

「できるが、土系の魔法が使える奴は自分で入れるよ」

「やったことないからわかりません」

「じゃあこちらでやるよ。どの板がいい」

カウンターの上に、板を並べてくれた。

色々な石がはまっている。

その中からカレンとサラの目の色の石が入った物をまず選んで、その後に茶色い私の目の色の物を選んだ。

それぞれの目の色の板に名前を入れてもらう。

優しい人みたいで、私から見えるように魔法を使って文字を彫ってくれている。

なんとなくやり方がわかった気がする。

「見せてくれてありがとうございます」

「首にかけるなら紐も要るかい?」

紐も見せてもらって滑らかな白い革紐があったので合わせて購入する。

「文字入れ紐も合わせて400ルーでいいよ」

400ルーをカウンターの上に出した。

「ありがとうございます。友達のお土産なんです」

お店の人はちょっと笑ってお金を受け取ってくれた。

「そりゃ光栄だな」

ものを受け取って、お店の人にもう一度お礼を言ってお店を出た。

「お土産探しに付き合ってくれてありがとうございます。無事に見つかりました」

一緒に探してくれた3人にお礼を言う。

「今日で見つかって良かったな。そろそろ夕食か。宿に戻って夕食前に風呂に入るか?」

「入ります!」

3人と宿に戻って、カイさん以外でお風呂に入りに行く。

お風呂出た後の夕食の時に、お風呂入っている間にカイさんがギルドでスライムが居そうな場所を聞いてきてくれたんだって。

いよいよ明日からスライム探しだ。

普通に早くから動くので、夕食食べたらベッドに入る。

いいお土産ができたし、明日の探索も上手くいくんじゃないかな。

新しい色のスライムはどんな子なんだろう。

ウキウキしながら眠りについた。


ブックマーク、評価、いいねをありがとうございます。

大変励みになります。

誤字報告もありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

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