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第30話 初ダンジョン2日目 前

 何か聞こえた後にベッドが振動して起きた。

(そうだ、ダンジョンの中だった)

慌ててクリーンをかけて起きる。

スライム達にテントを解除してもらって、ダンさん達に挨拶をする。

「おはようございます」

「おう、おはよう」

皆から返事をもらって、朝の用足しを済ます。

朝ごはんを食べながら、今日の予定をダンさんが話してくれた。

「今日は2階に降りて角ウサギをスライムが倒せるか見てみようと思っている。もしまだ早いようだったら2手に分かれて、ニーナは角ウサギ相手に魔法の練習。もう一組は全員のスライムを預かってスライム討伐って考えだけどそれでいいか?」

問題ないが、食べている最中だったので頷いて同意を示した。

「どのスライムが一番最初に試すかだが、どうするかな」

"マスター。ルルが最初に角ウサギにバリア耐えられるか試すよ"

「うちのルルが最初にバリアが耐えられるか試すって言ってますけど、どうしますか?」

「たぶんテイムされてからの時間が長いルルが一番強いだろう。危険だが頼めるか?」

触手で丸印を出している。

「ルルが自分で言い出したんですからきっと何か考えがあるんでしょう。やらせてみます」

朝食を食べたので片づけをして、1の部屋を出る。

全員でボス部屋に入り、スライム達があっという間に討伐したので2階への階段を降りる。

降りきったところは1階と同じような構造になっており、廊下があって少し進んだらドアがある広場になっている。

誰もいなかったのですぐに1の部屋に入ってルルの戦いを見守ることにした。

部屋の中央に角ウサギが1体いる。

ルル以外はドアの横に並んで気配を消して見守る体制だ。

ルルが自分にバリアを張って中央の角ウサギに向かって進んでいく。

恐らくルルなら触手の突きが届きそうな範囲に入っても進んでいく。

角ウサギがルルに攻撃態勢に入った。

その時になってようやくルルは進むのを止めて角ウサギを迎え撃つようだ。

角ウサギが角をルルに突き立てようと突進してくる。

(見てるのが怖い)

もう少しでルルにってところでバリアに当たったみたいで進めなくなった。

ルルは触手で鋭い突きをして角ウサギの頭に傷をつけた。

その後、ニュルって角ウサギの頭にべたって張り付き始めた。

角ウサギは暴れたが、角の根元に張り付いているので攻撃も出来ず壁にぶつかってもルルがバリアを張っているので効果がない。

よく見るとルルは血抜きをしているみたいだ。

少しの間暴れていたが、失血のためかすぐに動きが悪くなって動かなくなって毛皮と肉と角がドロップされた。

そういえば、ダンジョンでドロップしたものはすべてダンさん達が記録して収納してくれている。

臨時でパーティを組んでダンジョンに潜る際には、ドロップ品の管理方法や保管方法などの報酬の話しはダンジョンに入る前にギルドで書面にして残し、ダンジョンでは念のため自分でもドロップ品が何があったか記録を各自しておかないとトラブルになることが多いみたい。

ちょっと現実逃避しちゃってたけど、ルルの所に走って行って抱き上げる。

「ルル、怪我してない?」

"マスター大丈夫。怪我してない。みんなのバリアでも角ウサギ止められる。"

「みんなってダンさん達のスライム達も含んでる?」

"ムム達も大丈夫。バリアそれくらいにして試したけど止められた"

"ルル無理しすぎ。心配したんだよ"

"ごめんなさい"

どうやらルルはムム達が張れるくらいのバリアの強度で角ウサギの突進に耐えられるか試したみたい。

ぎゅーって抱きしめて、頑張ったねって褒める。

「ルルが言うには他のスライム達のバリアでも角ウサギの突進に耐えられるようです」

見守っていてくれたダンさん達に、ルルが伝えてくれたことを報告する。

その結果、私の特訓もあるので私とダンさん、カイさんとロウさんがすべてのスライムの引率の二組に分かれて角ウサギの階を周回することになった。

スライム達は最初2の部屋で3体を全員で突いて倒せるように特訓するみたい。

私とダンさんは3の部屋で5体を相手に魔法の練習をすることになった。

各自の判断で慣れてきたら部屋の番号を上げていくことになっている。

私とダンさんは3の部屋に入った。

ダンさんは見守りなので、入り口すぐ横の所で待機していてくれる。

バリアをしっかり張って、いつもは水球で倒すところをファイヤーアローを2本出して投げる。

投擲のおかげかしっかり狙い通りに当たって2体はドロップに変わった。

一体が突進してきたので、かわして至近距離でファイアーボールを当てる。

最後の角ウサギもドロップに変わった。

残り2体、こちらに突進しようとしているところをファイアーボール2個をそれぞれに投げて当たったらドロップに変わってしまった。

ドロップはお肉と角だけで毛皮は出なかった。

(しかし火の魔法の攻撃力は高い気がする)

ドロップをとりあえず収納してダンさんと相談して、4の部屋で10体を相手にすることにした。

次は風の魔法を使用するつもり。

角ウサギの首当たりの高さに風の刃を飛ばすイメージで、巻き込む味方が居ないので出来るだけ一度に片付けられるように大きな刃を飛ばせるだけ飛ばすつもりだ。

ダンさんが入り口横で見守りの体勢になったのを確認してイメージしていたウィンドカッターを飛ばす。

しっかりイメージしていたおかげで、しっかり発動した魔法は10体中8体をドロップに変えて、残り2体も動けなくなっていた。

今回は魔法の練習なので、動けなくなっている残り2体にもウィンドカッターを飛ばしてドロップに変える。

「ニーナ、魔力の残りは大丈夫か?」

「まだまだ大丈夫です」

「なら5のボス部屋で20体相手にしよう。角ウサギは弱いからな」

魔法が当たればほぼ一撃で終わってしまうので、魔法の練習として数を増やすみたいだ。

同意して、5の部屋の20体と戦ったけど、出せるだけのファイアーアローで数を減らして突進を避けながらファイアーボールを叩き込んで1回目は終了。

2回目は風の魔法系で戦ったが、最初のウィンドカッターで大半をドロップにした後、動けなくなった角ウサギは放置して突進してくる角ウサギを避けながらウィンドカッターを飛ばしてドロップに変えて終了。

後は疲労感が高くなるまで繰り返して、広場で瞑想をして魔力を回復した。

「戦いの最中にも魔力回復できると長く戦えるようになるからな。まあ、慣れだな」

並列思考みたいなスキルが無いと多分戦いながら瞑想するなんて無理だろう。

この場合だったら、戦闘終了からドアを出て再び開けて戦闘が開始されるまでの間に少しでも瞑想をして回復しなければならなかったんだ。

ダンさん達は魔法の練習をさせてくれるだけじゃなくて、冒険者に必要な知識や経験をさせてくれる。

今回の事はきっと一緒に行動しないと教えられないことを教えてくれようとしているんだろうな。

休憩している間に、ロウさんとカイさんに引率されるスライム達が4の部屋に入っていくのを見た。

(もう10体相手にみんなで戦えるようになったんだ)

疲労感も抜けたのでまたボス部屋で魔法の練習を再開する。

今度は途中で瞑想をして魔力を回復させながら練習をする。

疲労は感じるけどお昼まで周回することが出来た。





ブックマーク、評価、いいねをありがとうございます。

大変励みになります。

これからもよろしくお願いします。

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