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第21話 やっぱり色は属性?

 今日も激しめのポヨポヨペシペシで目が覚める。

(特訓好きだね……)

手を伸ばして顔をペシペシしている子を捕まえる。

「おはよう。今日も起こしてくれてありがとう」

お礼にモニュモニュしながら、身体を起こす。

「よーし。今日も元気に特訓しようね」

触手を挙げて一緒にオーってやってくれているスライム達がかわいい。

広場に出る前に、2階の売店にちょっと寄る。

たしか最初に売店を見た時にあったはず……。

「すみません。これください」

購入したのは訓練用の棒。

今日の特訓に必要だし、200ルーだから武器として使用するものではないだろうけど色々使い道もありそうだからちょうどよさそうな長さの棒は持ってて損はなさそう。

買い物もしたし、広場に出てランニングを始める。

ランニングを始めたころより、体力が付いた気がする。

今日も特訓があるので程々にして、部屋に戻って朝食を食べる。

(今日もスライム達からの早く食べてって圧が凄いな)

食べ終わったら、宿泊所の延泊の手続きをしてから街を出る。

街を出てからは持続力強化しながら走って移動して、ある程度街から離れたところで道をそれて草原の中に入っていく。

サーチをかけて見つけた角ウサギの場所へ向かう。

ラッキーな事に十分な大きさがある3体グループの角ウサギだった。

視認できる位置で止まって、狙いを定めて水球を発動する。

鑑定で確認してスライム達に血抜きをお願いし、その間にサーチで野良スライムがいる場所を探しておく。

何ヶ所か見つけたけど、人がいる場所もあったので人がいない場所にする。

血抜きが終わったのでクリーンして収納したあとは、野良スライムの場所に移動する。

視認できる場所でスライム達を降ろして討伐に出発させる。

私はこの場で待機しながら魔法の練習をする。

ここら辺は草原でも大きめの岩が多いので、その岩をまずは収納で集める。

ある程度集めたらまずは小さめの石を2個取り出してイメージする。

「まるで粘土のようにコネコネしたら混ざるイメージで2個が1つに完全に混ざって一つの石になるイメージで≪作成≫」

出来上がりのイメージが正方形だったので、綺麗な正方形の灰色の石が出来た。

「完全に混ざって一つの石になっているね。成功!」

よしよしいい調子だ。

石を集めるのに時間がかかったのか、スライム達が戻ってきた。

サーチで確認すると、この辺りにはもうスライムも角ウサギもいないみたい。

「今日はここで特訓するけど、どうする?石タライ出す?」

"今はいらない。後で出して欲しい"

「わかった。必要になったら言ってね」

スライム達が何の特訓をしているかは内緒にされているのでわからない。

離れていくのを見送って、私も自分の特訓を開始することにした。

先程の続きをやるために、今度は大きい石をいくつか出して先程と同じように混ざった一つの石にする。

「昔遊んだ人形の奴で、私が入れるくらいの大きさで≪作成≫」

色は石の色なので灰色だけど、思い描いた形が出来た。

これは棒術特訓の後に使うので、とりあえず収納しておく。


 次の特訓は今朝買った棒を使用して、棒術のスキルが生えるのを期待して素振りを始める。

剣術があるからか、初めての割にはそれなりっぽい素振りが出来ている気がする。

振り下ろし、後ろに突き、横払いなどを素人が考えるそれっぽい動きを続ける。

だんだん振り回すのに慣れてきたら、少し固めた土を使って170cmくらいの高さの的を作る。

的に向かって振り下ろしたり突いたり横払いしたりを繰り返す。

正直これで棒術が取得できるかはわからない。

でも、取得できる可能性があるスキルはチャレンジしておかないと後で後悔しそうだから。

ボーナス期間も半分まできた今、収入を確保出来たら後はすべて特訓に費やした方がいい。

疲れたら水を飲んで、また棒を振り続ける。

何も考えずにただ棒を振り続けて、気が付いたらお昼によさげな時間になっていた。

何度目かの少し固めた的のそばで食べるには石タライを出す関係から狭いので、少し離れたところで机と椅子と大きい方の石タライを設置する。

準備が終わってからスライム達を呼び戻して、石タライの中に入れてあげる。

水に入ったとたんに、モーターボート状態になったスライム達が水を泳ぎ回ってる。

跳ねた水が飛び出ないようにタライにバリアを張ってお昼を食べる。

食べながら自分に鑑定をかけるけど、まだスキルは生えていない。

(やっぱりまだか……。でも、なんかもう少しな気がするから頑張ろう)

机と椅子を片付けて特訓を再開する前にスライム達に声をかける。

「私は食べ終わったから特訓再開するね」

"""はーい"""

いいお返事のスライム達に手を振って先程特訓していた場所に戻って棒を振り始める。


 手に痛みを感じて棒を振るのをやめた。

柔らかい皮膚だから豆ができて潰れたみたいだ。

手をヒールしようかと思ったけど、どうせヒールするならスライム達に見せながらの方が勉強になるだろうって思って石タライの所に行く。

「ヒールを使うけど近くで見る?」

"""見る"""

水に浮いたまま近づいたので、左手をスライム達の前に出して《ヒール》をかける。

左手が少し光って潰れた豆が治って新しい皮膚に覆われる。

「右手にもかけるね」

次は右手をスライム達の前に出した。

"ルルがやってみてもいい?"

何か思うところがあったのか、ルルがやってみたいって声をかけてきた。

「もちろんいいよ。まだ無理だったら私が治すから安心して試してみて」

ルルがより右手に近づいた。

何かをしようともがいてる感じが伝わってくる。

「ルルはもうバリアを使えるんだから魔法を使えているよ。同じような感覚だよ」

私が魔法を最初に使うときに感じたことがヒントになればと思って声をかける。

しばらくルルがもがいていたら、少しだけど右手が光ってすぐに消えた。

右手は完全には治っていないけど、少しだけ良くなっていた。

すかさずルルを鑑定すると、光魔法が生えていた。

「やったルル。少し治ったよ。光魔法も生えてるよ。やったね」

"でも全部治らなかった"

「ルルが平気ならもう何回かヒールを使ってみる?」

"やる"

やる気を見せてくれたので、ルルに任せる。

一度発動したからか、次のヒールからスムーズに発動できてた。

ほとんど治ったところでルルが疲れた様だったのでストップさせた。

「ヒールしてくれてありがとう」

ルルを持ち上げてお礼を伝える。

「疲れたようだけど、お水入る?やめる?」

"入る"

そっと水の中に入れてあげる。

「治してくれてありがとう。特訓に戻るね」

特訓していた場所に戻ってまた振り始める。

それから少しして、動きがスムーズになったのが自分でも分かった。

鑑定してみると棒術が無事に生えていた。

少し傷んだ手をヒールで直して椅子を出して休憩する。

(投擲よりは時間かからなかったかな。いや、投擲が時間かかっただけかもしれない)

サーチをかけて油断はしないものの、水を飲んでちょっと脱力した。



ブックマーク、評価、いいねをありがとうございます。

大変励みになります。

これからもよろしくお願いします。

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