第15話 順調な狩猟
投稿予約を間違えてしまいました。
今日2度目の投稿です。
明日もいつもの時間に投稿します。
頭にポヨポヨ、顔にペチペチ攻撃で目を覚ました。
昨夜、眠さのあまりに起こすのを頼み忘れたのにちゃんと起こしてくれたようだ。
「おはよう。起こしてくれてありがとう」
"""おはよう"""
「起こしてくれてありがとう」
スライム達にお礼を言ってなでなでする。
背伸びした後は、広場に行ってランニングをしてから部屋に戻って朝食を食べる。
「今日もスライム討伐したいのかな?」
ルルは触手で握りこぶし、マリンは触手で丸印、リトはポンポン跳ねていた。
「わかったけど、リトはまだバリア出来ないでし……。今日は群生地で薬草採取するから、その間に練習する?」
"ルルが教えるよ"
"マリン 体当たりする"
どうやら教官がいるようなので、群生地で採取している時にリトの特訓が決定されたみたいだ。
「じゃあ、今日の予定は群生地で採取と特訓、その後スライム討伐で角ウサギ狩猟ね。角ウサギの狩猟数によっては明日はお仕事お休みにして朝市とか見に行こうと思っているよ」
張り切ったのかポヨポヨ動くのが激しくなっている。
「そろそろ行こうか」
どうやら今日はルルとリトが肩でマリンがポケットに入るみたい。
皆の準備が出来たところで部屋を出る。
今日も職員さんに延泊の手続きをしてから出発する。
街を出てから、いつもの魔法を発動する。
しかし、魔力の流れを早くするって意識するのは逆に時間かかるから持久力強化で流れを早くできるようにしよう。
今日はお昼までに群生地で採取と特訓、その後にスライム達によるスライム討伐、お昼を食べて角ウサギの狩猟を出来るだけ行うことにする。
今日と明日の分の稼ぎなので、4体は狩猟したい。
買い物できなくても街を歩き回るだけでもきっと楽しいし、広場で前にダンさんにもらったおやつを皆で分けて食べるのもきっと楽しいから。
そんなことを考えながら走っていたら、群生地まではあっという間についてしまった。
スライム達を降ろして、群生地の場所を教えて群生地では特訓しないことを伝えて薬草採取を始める。
群生地だけなので短時間でできるけど、群生地に生えている雑草もスライム達の非常食として集めているので少し時間をかけて採取する。
群生地の近くに生えていた薬草もついでに採取したので、15束を採取できた。
スライム達の特訓をみるとお互いに体当たりしたり、触手で突こうとしているみたい。
もちろん当たらないようにバリアに当てているんだけど、3体ともお互いの攻撃を防げるようになったみたいだ。
これならスライム討伐も少しは安心して送り出せるかもしれない。
「こっちは終わったけど、特訓はどう?」
"""終わったよ"""
3体とも飛び込んできたので、受け止めて抱っこする。
「じゃあスライム討伐だね。昨日と同じくらいの数のところに行くね。私はその手前で見ているからね」
本日のそれぞれの位置にスライム達も移動して、落ち着いたのを確認してからサーチで目星をつけていた場所に向けて移動する。
討伐するスライムが居るのは、少し離れた場所に木が何本か立っている場所だった。
私が野生スライムの近くにいるとまたテイムしてしまう可能性がある為、私は野生スライムがいない木で木登りの特訓をして待つつもりだ。
"私はここで木登りの特訓しているから、気を付けていってらっしゃい"
"""はーい"""
いい子のお返事をしたスライム達は、野生スライムのところに移動していった。
(木登り特訓だけど、木に登ったことがないからどうしよう……)
木を前にして悩んでいたけど、時間がもったいないので身体強化をしてとりあえず幹の近くに立ってみた。
一番下の枝までは私が手を伸ばしても届かないくらいの位置にある。
普通ならジャンプしても届かないけど、身体強化をした状態なら……届いた。
枝にぶら下がった状態になったけど、手が届いた。
以前なら懸垂状態から身体を引き上げるなんて無理だけど、今なら出来る。
木の枝に上った後は、バランスを取りながらサーチで安全を確認して登って行った。
サーチで自分の体重を支えられない枝が分かるのは意外だったけど助かった。
登れる一番上まで行って、当然降りるのだが登りよりも怖かった。
自分が立っている枝にしゃがんで懸垂状態に移動して、大丈夫な枝に足を乗せる。
言葉にするのは簡単なんだけど、しゃがむ際がどうしても怖くて、一回目はどうしても恐怖が抜けなかった。
地面に戻ってきて、自分に鑑定をかけたけど新しいスキルは生えていなかった。
スライム達の方を見るとまだ討伐中だったので、もう一度木に登ることにする。
今度は幹に抱き着いて手と足を使って登ってみる。
身体強化で抱き着く力も増しているから、何とか登って降りることが出来た。
一応鑑定するがまだスキルは生えていないので、今度は違う木で同じことを繰り返す。
3本目の途中でスムーズに登って降りることが出来たので、期待して鑑定したところ木登りスキルが生えていた。
念のためもう一度木に登ってみたら、スムーズに登れるほかに枝に居る時にバランスが良くなるのか危なげなくたっていられるのにも驚いた。
これで森で活動するときに木に登って採取したり逃げたりできる。
スライム達の方を見ると終わったらしく3体が集まっていた。
(この距離で念話が届くのかな)
ちょっとした実験をこめて、スライム達に話しかける。
"スライム討伐終わった?私は木登り訓練終わったよ"
"討伐終わったよ。今戻るね"
一番おしゃべりが流暢なルルが返事をしてくれた。
少し待っていると、するするとした移動でスライム達が戻ってきた。
"マスター これ"
リトが触手を伸ばしてスライム核を渡してくれた。
「ラッキーだったね。くれるの?」
"あげる"
リトをなでなでした後、ルルとマリンもなでなでしてねぎらう。
ここは安全なようなので、お昼を食べちゃうことにした。
スライム達にはお昼にすることを伝えて、周辺で草を食べてもらう。
テーブルと椅子を出してお昼を食べる。
今日は初めてなのに何度も木を登ったので、いつもよりお腹が空いていたのでスープとパンの他に1個だけ肉が付いている串焼きがあるのでそれを食べてしまう。
(お肉はやっぱり美味しい)
お腹いっぱいになったので、水を飲んで片づけをする。
片付けているのに気が付いて、スライム達が戻ってきてくれた。
今日は明日の休みのために角ウサギを出来るだけ狩猟したいところだ。
ここに来るまでもサーチで角ウサギを確認していたけど、だいたい2体~3体で1グループみたいだ。
そして、グループごとに草原に散らばって存在している。
角ウサギ狩猟で生計を立てるには、どれだけ効率的に角ウサギを見つけるかにかかっているのではないだろうか。
その点、私はサーチのおかげで場所が分かる。
草原全体は無理でも、結構な範囲をサーチで感知できるため角ウサギを毎日狩猟することも出来るだろう。
飛び込んでくるスライム達を受け止めて、もみもみする。
もまれているスライム達もなんか楽しそうだ。
楽しくて、ちょっともみもみタイムをしてしまったが、角ウサギの場所に移動する。
少し離れた、でも魔法の範囲内で足を止める。
せっかくだから遠見を使用すると、角ウサギがとてもよく見える。
ここの角ウサギは2体なので、遠見で見ながら口元半径20cmで水球を次々に発動させる。
きちんと発動できれば、後は動かなくなるのを待つだけになる。
動かなくなった角ウサギの口の中を傷つけて、スライム達に血抜きをしてもらってクリーンして収納する。
この一連の流れにもだいぶ慣れてきた。
でも2体だからまだ2日分の稼ぎにはまだ足りない。
サーチして一番近い角ウサギを探せば、4体が比較的に近い位置にいる。
(4体同時に魔法をかけられるだろうか?)
視認できる場所まで移動をする。
遠見を使用して、角ウサギを確認すると2体はくっつくようにして、その少し近くに2体がばらばらにいる状態だ。
もしかしたら逃がすかもしれないが、今までと同じように魔法をかけることにした。
(くっついている2体は向こうを向いているから、見えている角を起点に半径30cm、右にいるのは横向いているから口元見えるから口元起点半径20cm、奥にいるのは頭が見えているから、頭起点に半径30cmで≪水球≫)
丁寧にイメージしたおかげか発動はしたけど、2体くっついている角ウサギの起点がずれて頭になったみたいだけど、なんとか大きさは足りたみたいだ。
動かなくなったのを鑑定で確認して血抜きをするんだけど、今日は自分でも血抜きが出来るように1体譲ってもらう。
スライム達は慣れたように血抜きを始めたが、私はまずイメージしなくては上手く魔法が発動しない。
私の血抜きは、口の傷から水を血管に侵入させて操って血管の中を通って血を押し出す作戦だ。
押し出すのに使った水を操るので、身体の中に水が残ることもない。
「水の球半径20cmを口元に作り、傷から入って全ての血管を血液を押し出しながら進む≪血抜き≫」
口元に水の球が出来たと思ったら、するすると小さくなっていきその代わりに傷から血液が流れ出てきた。
血液が出なくなり水もすべて出尽くした時に鑑定をすると、血抜きが出来ていると記載されているので査定がどうなるかだけど魔法としては成功したみたいだ。
でも、地面が血で大変になってしまったので角ウサギを含めてクリーンをかけて収納した。
これで6体を狩猟したので、全部が600ルーで買い取ってもらえたら3600ルーになる
2日分の宿代食事代で700ルーで貯金分が最低400ルー確保すると1100ルーで2500ルーを買い物資金に出来る。
何とか目標を達成したので、街へ戻るだけだがなんかうきうきしてきて笑顔になってしまう。
体力づくりを兼ねて道に出てからは走って戻っているので、笑顔で走る怪しい人になってしまった。
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