海風は苦笑いする
急いで書いたのであまり期待しないでね。
本棚学園の野球部は今日も練習に勤しむ。
「頑張れあと半周!」
50㎏の重りをつけてグラウンドを走らされる少年とそれに激励を飛ばす少女。
「なあ…海風」
「なに」
「これ…やる意味あるのか!?」
文句を言うこいつは山田、私と保育園からの幼なじみ。
「あるに決まってんでしょ、それとも重り倍にする?」
「それは勘弁してくれ…」
まったくこいつは昔っからぐちぐちとそんなに軽かったかしら?。
「確かに重りが軽いと鍛えられてるか心配だろうけどさ」
「いや重すぎて足の方が心配だけど」
「でも貧弱な山田にはそれくらいがちょうどいいのよ」
「おい話聞けあと誰が貧弱だこれでも本棚学園、怪力自慢決定戦で8位の漢だぞ」
またいつもの自慢をしてきた。
「1位とってから言え、てっゆうかさ前から思ってたけどそれなんなの、今まで学園にいて一度も見た試しがないんだけど」
「ふっそりゃ秘密裏に開催されているからな」
秘密裏?。
「ねえ…それ言って良かったの」
「あっ……しまったつい口を滑らしてしまった、あの…さ海風頼むからこのこと黙っててくれない?バレたら出場禁止になっちまう……」
「なにそれまあいいけど、だったらさ口止め料に何か奢ってよ」
「えー……」
「嫌なら別にいいよ、バラすだけだから」
「わわかったジュースでいいか」
「スポドリね」
「ああ買ってくる!」
そう言って自販機へ全力疾走で駆ける山田。
「まったくあいつは…」
苦笑いしながら呟く海風であった。
感想があればよろしくお願いします。