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学校へ

 僕はそこで目が覚めた。いや、正確に言えばこれ以上耐えられなくなって起きた。彼女の周りにだんだんと血溜まりが同心円状に広がっていく。僕のような素人でも分かる。彼女は助からないと。また、彼女はもうこの世界にはいないと。

 そんな現実に直面して、声にならないほどの絶叫を撒き散らし、今に至る。

 僕は病んでいるのだろうか。彼女、橘由里香が死んでしまう夢。

 夢と言っても、とても現実的で目を醒さなければ、現実と言われても信じてしまうような。いや、考えないでおこう。これまで、恋人という恋人がいなかった自分に彼女が出来て、不安なんだろう。橘みたいな美女が彼女だから。そう自分を落ち着かせる。

 時間を見る、午前7時。学校に7時半迄には登校と考える......やばっ。


 ギリギリ登校時間に間に合った。自分の席に着く前に、視線を彷徨わせて、橘を探す。視界の先に彼女を見つけて、安堵して席に座る。

 それからは、一時限目、二時限目、……と無難に受け、昼休みを迎えた。

 勿論、彼氏彼女の関係であるため、今日も橘とお昼を一緒に食べる。最初こそは緊張した。そりゃそうさ、絶世の美女が隣にいたら、手汗だけでなく皮膚という皮膚から変な汗が出てしまうものさ。

 特に、スペックの違いが顕著なら。橘由里香は容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能。艶やかな黒髪にくりくりとした目。さらに、僕好みのポニーテール。

 それに比べて僕はというと、世間一般に使われる文武両道とは程遠い、勉強も部活も普通。エロゲの主人公かよってくらい特徴がない。

 いや、最近のエロゲ主人公は皆癖あるなぁ、じゃあ、僕はその下ですか…… とまあ、自虐はこの位にして、どうしてそんな子が僕の彼女なのかは当の本人も不思議なくらいだ。

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