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1日目 武器がないって辛いね

前回の続きです。

そんなこともあり、俺は1人草原の中。

取りあえず至急するべきことと言ったら止血だ。ラッキーなことに小川があったので水で洗いつつ、冷やす。包帯なんて持ってねぇから服を破るか。

ビリッと乾いた音とともに袖が裂ける。これを一番出血の酷い額に巻く。腕や足は痛いものの出血量は少なめだったので放置!

…………ふぅ。取り敢えず応急処置は終了。

となると、次するべきことと言ったら……やっぱ明日に命を繋ぐことだよなぁ。ともすれば、食料調達は必須なわけで。ぱっと見俺でもできそうなことといえば…釣りだな。またはそこら中に生えてる草を食うのもありか。幸いな事に背丈は低いものの木もあることだしな!

竿はあの低木の枝、糸は俺の服。餌は……俺の皮膚がある。となれば、あとは針の調達が必要だな。じゃあこれは後回しだ。

じゃあ俺が実質できることといえば、草原から食えそうな草を取ってくることだな。そうと決まれば早速野草探しだな!

小川から離れ、野草探しすることおおよそ30分。赤い果実を見つけた。俺の身長の2倍ほどある木に、それは実っていた。げんこつ大の大きさで、匂いはなく、光沢がある。早速食べてみるか。

シャク、ザクッ。うん、これなら食べられそうだ。ほのかな酸味と甘味が絶妙だ。これはうまいぞ!

それに大きさだって十分だ。量は少なかったものの、これなら少しは持つだろう。

そんなことを考えていると、左手に白い光る炎が出た。その炎の前方、つまり俺の方には薄い、光る板が現れた。突然のことに俺は驚き、右手に持っていた赤い果実を落としてしまった。そしてそれは、軽い傾斜のかかった右方向へ転がっていった。いや待てマズイ!貴重な食糧が!

「待てやおらあああああ」俺は必死にそれを追いかける。しかし転がっていく……

オワッタ……なんて思ってたのも束の間、急に動きが止まった。正確には転がるのをやめた。

俺は安堵し、それを拾おうとした瞬間、右腕に痛みが走った。

「ん?」

赤いジェル状のものが右腕についていた。

「気持ち悪っ!」引っぺがそうと奮闘するが、掴めない。掴めないものはしょうがないのので、はたき落とす。

べちゃっなんて音を出してそいつは落ちた。それでもまだ右腕は痛い。噛まれたというか酸のようだ。服には穴が空き、皮膚は赤く腫れている。爛れてはいないようなので一安心。

しかしまあ、あの赤いやつはどうしようもない。赤い果実は諦めて逃げることにした。




さっきの木までやってきた。木の幹にもたれて座り込む。左手にはまだ炎と板がある。板を持ってみた。

【解放】赤い果実→レッドマナアップル

【解放】レッドアシッドジェル

おーん?これはこの赤いのとさっきのやつの名前か?アシッド……つまり酸だな。まだ痛いし、さっきみたいなやつが居たら逃げるとしよう。そして俺は記憶がないのに字が読めるのな。驚きだ。

そうこうしている内に日が暮れはじめた。今日の収穫はレッドマナアップルが4つ、食べられそうな野草が3つだ。ちなみにこの食べられそうな野草は光る板には出てこなかった。なんでだろうね?

まあそんなことはいい。野営の準備だ。と言ってもすることがない。何もできない。だから今日はレッドマナアップルをとりあえず食べて、余ったら誰かと物々交換なんかして暮らそうかな。そんなことを思いつつ、俺は木の幹に体を預け眠るのであった。


というわけで1日目終了です。どうなるんだろうね。

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