表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チキンハート  作者: 27サグマル
85/133

85.クミシェル-15

 クリスマスということで、二話投稿です。

 確かこの魔法の名前は「冥き死牢」だっけ?

 酸欠で殺すのか押し潰すのか……。

 とにかく、酸素を無駄遣いしそうな激しい動きはアウト。

 かといって一発技じゃ物理にせよ魔法にせよ威力はたぶん足りない。

 駆影術で脱出しようにも、真下に都合よく空洞でもないとセルフ土葬になって終わりだ。


 僕の力じゃどうにもならない。

 となると、いよいよ袋の中の使い捨てアイテムの出番なんだけど……。

 この状況で使うならコレか。極太の超火力ビームが撃てる石版。

 たぶん壁を貫通して外の賊も巻き込めると思う。

 問題は、もし味方がいたら巻き込みかねないこと。

 ここからだと外の様子は全然分からないし、閉じ込められてから少し時間が経ったからどう状況が変わってるのか予測もつかない。

 真下に撃てば人を巻き込むこともないだろうけど、地盤的には結局脱出できないだろうし――あ。

 一つ思いついた。


「――よし」


 影でスコップを作り地面を掘る。

 相変わらず硬いけど、小さい――手乗りサイズの僕が入れるくらい小さい穴なら掘れる。

 もう少し余裕を持たせた方が良いかな?

 若干大きくした穴に小鳥化して入る。


 これでじっとしてれば酸素的にも空間的にも大丈夫だろう。

 僕の周りの気圧とかは風で操って調節できるし、なんならこの中で料理だってできる。

 この穴まで押し潰される感じだったら、その時はせめて真上に石版ビームを撃とう。



 ……情けないな。

 一人で暴れた挙句、エルザたちとも合流できずにこうして封殺されてる。

 穴があったら入りたい――って、今入ってるか。はは……くだらない。

 さっきまで急いでたのに、どうしようもなくなった今が凄く手持ち無沙汰だ。


 いっそ寝てしまおうか。

 場合によってはそのまま圧殺されかねないけど。


 そういえば魔法はイメージが肝だから瞑想でも訓練になるとかベルが言ってたことがあったな。

 瞑想の錬度によってはそれだけでレベルが上がることもあるくらいらしいし。

 物理タイプの僕にどれだけ効果があるかは分からないけど、何もせずにじっとしてるよりはマシだろう。



 ――ひたすら魔力を循環させるイメージ。

 体内で生成した魔力、周囲から取り込んだ魔力をその流れに乗せて制御したまま、絶対量をどこまでも増やしていく。


「あっ……」


 また制御ミス。

 練った魔力の上限を超えた分が霧散する。

 やり直し。呼吸を整え、再び魔力を循環させる作業に戻る。


 気付けば空間はだいぶ狭くなってきていた。

 僕がもしニワトリじゃなかったら、そろそろ本格的に圧殺が始まっていた頃だろう。

 そろそろ石版の準備をしておかないと。


 ……ん?

 気のせいか、壁が震えてるように見える。

 だんだん外から爆発音っぽいのも聞こえてくるようになる。

 爆発音、何か嫌な予感がす――。


「崩れろーっ!!」

「ちょ、待っ――」


 案の定エルザ。

 爆発の制御を強引に奪い取り、風でその身体を吹き飛ばす。

 直後、抑えきれなかった爆発が圧縮された空気に引火。


 カッ!!!

 ただでさえかなりの威力を誇る爆発が強化されて部屋の中を蹂躙した。

 こんがり焼けました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ