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チキンハート  作者: 27サグマル
45/133

45.東海-2

 海賊と船員の争う間をすり抜けてリーザたちから距離を取った後、一気に上空へ飛び上がる。

 高空で人化、自由落下のち着地。

 どっかの変身ヒーローみたいだな、なんて。

 こんなヒーローがいるもんか。あらゆる意味で。


 突然降ってきた世紀末男を、周囲にいた誰もが警戒する。

 一気に薙ぎ払いたいところだけど、そうすると船員も巻き込んじゃうしな……。

 とりあえず海賊を槍に引っかけて次々に海へ放り投げる。

 その合間に確認したのは、矢や魔法で援護する海賊たちの位置。


「クソッ、邪魔をするな!」

「はン、通すかよォ!」


 戦局を海賊側に大きく傾けているそこは、後衛を守る海賊たちと突っ込んだ船員たちの激戦地帯だった。

 つまり敵と味方が上手いこと分かれてる訳で都合が良い。

 ニワトリの脚力に物を言わせて、競り合う前衛を跳び越え後衛のど真ん中に乱入する。


「よっと」

「「「なッ――!?」」」


 この程度の相手にわざわざ気合を入れるまでもない。

 軽く双槍を振り回すと、後衛の海賊たちは冗談のように吹き飛んで海に落ちた。

 ちなみに槍の穂先には魔力を纏わせて刃を殺している。

 手加減する気も無いけど、甲板に転がっている死体をこれ以上増やすつもりもない。


「ふぅ」

「ッの野郎、舐めやがって――グハァ!?」

「な、なんなんだコイツハぐォあ!」


「んー……」

「き、来やがった!」

「逃げ――ぅわぁあ……」


 何組もの後衛を蹴散らしながら考える。

 今たぶん生まれて初めて人を殺してるわけだけど、僕自身はそれをどう感じているんだろう?

 ……まあ、特に何も感じないな。

 悪意全開で襲ってくる敵だし、同情の余地もない。


 ――ん?

 後衛部隊は粗方対処したけど、なんか大声で他の海賊に指示してるっぽいのがいるな。


「失礼」

「! この……、ド畜生がッ」


 穂先の魔力を呪炎に変え、その正面に立ち塞がる。

 やっぱり指揮官クラスなのか他よりは腕が立つ相手だったらしい。

 僕が振った槍に対して肩がピクリと反応した。

 まあ結局は微動だにしてないのと大差ないし、長槍で胸板を一文字に斬り裂きつつ剣を弾き飛ばす。

 無防備な両の肩口を短槍で突いて呪炎で縛り、後衛を倒して出来た空白地帯に転がしておいた。

 戦いが収まった時どうなってるかは知らないけど、たぶん情報を聞き出したりできるんじゃないかな?


 その頃にはもう状況は決していた。

 良い感じに死角も生まれてたんで、その内の一つに隠れて再びニワトリ化。

 ピンチの船員を適当に助けつつリーザたちの元へ戻る。


『無事ー?』

「此方は特に問題ないですー」

『相手が武器に毒とか塗ってなくて良かったね。はい、傷薬』

「ありがとうございます」

『船に生命魔法が使える人がいれば診てもらえるんだけどね』


 傷の一つ一つこそ浅いけど、エルザはけっこう血だらけだった。

 後ろのリーザに傷一つないのは流石と言っていいと思う。

 そのリーザはというと……意外に落ち着いてる感じだった。

 でも元はただの女子高生なんだし、無理してないと良いなぁ。

ちなみに海賊のレベルは20~30台くらい。

指揮してた海賊はレベル40ちょいです。

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