番外編 2 緊急指令、バクー少佐の秘密を調査せよ!
ナツさんよりリクエストありました、バクー少佐の番外編です。
最近バクー少佐がおかしい。
甲冑を着て20kmの行軍訓練を終えて兵舎に戻り、甲冑のメンテナンスを行っているラッツに、とある兵士がそう声をかけた。
行軍訓練は、装甲騎兵の正式装備で行う歩行訓練で、30kgほどある甲冑を着たまま、王都キンダーハイムの駐屯地を出て山の頂上まで上り、Uターンして駐屯地に戻るというものだ。その地獄のような訓練に逃げ出す新兵も少なくない。訓練でクタクタになっているラッツだったが、その言葉に思わず驚いた表情を浮かべる。
「えっ!? おかしいって……病気ってこと?」
「違うよ。ラッツも気がつかない? 何かこう、上の空っていうかさ」
甲冑を外しながら、声をかけた兵士が続ける。
この兵士、名をナチと言う。
黒い髪を短く借り上げ、ぱっちりとした大きい目がどちらかというと少年という雰囲気を出し、他の屈強な兵士達と一線を画している。
それもそのはず。ナチは男ばかりのキンダーハイム装甲騎兵団には珍しい女性士官候補生だった。
ラッツと同じく陸軍士官学校からキンダーハイム装甲騎兵団に隊付けで配属されたらしいが、類まれな戦略能力と馬術に長け、噂によると士官学校を主席で卒業したエリートらしい。ナチとラッツは同期ということで何かと話す事が多かった。
「う〜ん、訓練中は特にそんなことは無かったけどなぁ」
そう言ってラッツは訓練中のバクー少佐を思い出した。
『どうしたッ! 貴様らはその程度かッ!』
『……まだ行けますッ!』
『良しッ! キンダーハイムの騎士は諦めないッ! 強靭な精神と肉体が騎士としての心を作るのだッ!』
『はいッ!』
『軍歌斉唱! |ハイローッ(立ち上がれ)!!!』
地獄の訓練を思い出してラッツは憂鬱な気分になった。
例の禁呪騒動から一ヶ月。ハイムに戻ったバクー少佐は何処か吹っ切れたように訓練に明け暮れていた。以前にも増し、身体を鍛え、戦術の知識を蓄えている。
おかしい所なんか無い。それどころか以前にも増して活力に満ちているようだった。
「……いや、その気は全くないと思うけどな」
「訓練の時はその気配は無いけどさ。お昼とか、ふとした時にぼーっとしてること多いよ」
よく見てるな、とラッツは呆れた。
バクー少佐はその類まれな肉体と、無骨な姿からは想像出来ない溢れんばかりの騎士道精神、それにどちらかと言うとイケメンの部類に含まれるであろう彫りの深い整った顔は軍内の女性から人気があるらしい。ナチもその一人なのか、とラッツはうんざりしたような表情を見せる。
「まぁ、少佐も人間だからね。悩みの一つや二つくらいあるんじゃないかな」
「私と一緒に調べてよ、ラッツ」
「……はい?」
甲冑を拭くラッツの手が止まった。
「調べるって……バクー少佐を?」
「そう」
「……なんで?」
バクー少佐が気になるなら一人でやってよ、と口に出そうとしたがやめた。
エリートでプライドが高いナチは……いわゆるお嬢様気質がある女性だった。その彼女を刺激するのは得策ではない。
「なんでって自分の隊の指揮官でしょ? 上官の事、心配じゃないの?」
「……そりゃぁ」
「はい、じゃぁ決まりね。明日非番でしょ? 聞き込みから始めるわよ。良い?」
テキパキと甲冑のメンテナンスを行いながらナチがまくし立てる。僕に選択の余地はないのか、とラッツは項垂れてしまった。
「返事は?」
「……はい……」
弱々しくラッツが返事を返す。
折角の非番で、両親の元に顔を出そうと考えていたのに、全部キャンセルだ。
こういう女性は苦手だ、とラッツは兵舎を出て行くナチの後ろ姿に苦い表情をぶつけた。
***
「おっそい!」
雪がちらつく王都キンダーハイムの一角、真紅の獅子のエンブレムが掲げられたハイム騎兵駐屯地の前にに厚手のコートにマフラー、ニットの手袋を着たナチが怪訝な表情で立っている。しきりに白い息を吐いている事から、ひょっとして走ってきたのだろうか。
「ごめん」
特に悪びれた様子も無く、ラッツがナチに謝る。
ラッツも同じような厚手のコートに身を包んでいた。このコートはハイム軍で支給されている防寒具だ。生地が良く、防寒性に優れているため日常的に着る兵士も多い。
「さっさと行くわよ」
「……張り切ってるね」
「何?」
「い、いや、何でもない」
慌ててラッツが違う、違う、とナチに手を振る。
「まずは厩舎から行くわよ」
「……うい」
ラッツは生返事を返すと、ナチと共にハイム騎兵駐屯地へと足を進めた。
ハイム騎兵駐屯地は、昨日ラッツ達がいた王都キンダーハイム内にある、通称「ハイロ基地」と言われるものだ。ハイロとはハイム語で「立ち上がる」「一人前になる」という意味がある。
ハイム騎兵駐屯地は一人前の騎兵になるために新米の装甲騎兵の訓練を目的の一つとして設けられた駐屯地だった。
「何だお前ら」
常用軍服に身を包んだ兵士が、ラッツとナチに冷たい目を向ける。
ここはハイム騎兵駐屯地の奥、ハイム軍馬補充部が管理する、乗馬用の軍馬や車やそりを引かせる輓馬、荷を引かせるだ馬などの軍馬を調教するための厩舎だ。
騎兵の身体の一部とも言える軍馬を調教する厩舎であれば、バクー少佐の異変の正体が判るかもしれない、とナチは睨んでいた。
「少々お聞きしたいことが有るのですが」
その厩舎の兵士にナチが説明を始めた。
「バクー少佐? う〜ん、そういえばこの前何だか上機嫌で『愛馬にブラッシングさせて欲しい』って仰ってたな」
「ブラッシング?」
「ああ。普通は俺ら調教師がやるんだけどな。鼻歌歌いながらブラッシングしてたよ」
「バ、バクー少佐が鼻歌でブラッシング!?」
信じられない、とラッツが驚嘆の表情を見せる。軍馬にブラッシングするというだけでもちょっとしたことなのに、あの鉄のような表情で無骨なバクー少佐が鼻歌を歌いながら、なんてありえない。
「……怪しいわね」
ナチが顎に手をあて何やら悪い笑みを浮かべている。
「まぁ、確かに怪しいね」
「次行くわよ! ラッツ! ありがとうございました!」
ぺこりと一礼し、ナチがずんずんと急ぎ足で厩舎を出て行く。
「ま、待ってよ!」
慌ててラッツも兵士に一礼し、ナチの後を追い走りだす。
一体何なんだ、と調教師の兵士はぽかんと口を開けてそんなラッツ達を見送った。
「え? バクー少佐に変わったこと?」
巨大な鍋を洗っている兵士がきょとんとした表情でナチに言葉を返した。
ナチとラッツが次に足を運んだのはハイム騎兵駐屯地内にある食堂だった。兵士達のお腹を守る炊事兵達が戦う戦場だ。
ちなみにキンダーハイム装甲騎兵団の通常炊事兵は、駐屯地業務隊の各部隊から炊事当番作業員を交代で派遣する事になっているため、専属の炊事兵は居ない。
「ええ、バクー少佐に何か変わった所は有りませんでしたか?」
「う〜ん、そうだねぇ」
手を休めること無く、その兵士は記憶を頭からひねり出す。
「あ、そういえば、野菜の事について色々聞かれましたね」
「野菜、ですか?」
「うん。栄養がどうとか、新鮮な野菜が買える店は無いか、とか」
「……ほう」
またしてもナチが良からぬ笑みを浮かべた。
「専属の炊事兵でも無いし、栄養士でもないから判りませんって答えたんだけどね」
あはは、と軽く兵士が笑った。
上機嫌に鼻歌を歌い、野菜と栄養について炊事兵に聞く。ラッツにはこの聞き込みがバクー少佐の異変に関係があるのかどうか全く見当もつかなかった。
だが、ナチはなにかピンと来たものがあるような雰囲気だ。
「成程、ありがとうございます。ラッツ次いくわよ!」
「……ええっ、まだ行くの?」
「当たり前じゃないの、ほら」
まるで戦場で部下を先導する下士官のようにナチが眉をひそめるラッツを鼓吹する。もう帰ろうよ、と愚痴を零すラッツだったが、ナチに手を引かれながらズルズルと食堂を後にした。
***
「女だね」
ナチの突然のセリフにラッツは売店で買ったコーヒーを豪快に吹き出した。
あれから騎兵や銃兵などの武器を製造管理している造兵廠に足を運び、その後駐屯地内の医療施設にも行った。バクー少佐は造兵廠で金細工についての質問を職人に話し、医療施設では病気について幾つか質問をしていた。
「お、お、お、女!? バクー少佐が?」
「しかもただの女じゃないね。多分……ゴートかパルパスの息が掛かった女だね」
その言葉にラッツの表情が固まる。
「ス、ス、スパイか何かってこと?」
ナチが静かに頷く。
「こそこそとしている所が怪しいわね。バクー少佐の事だから、敵だとしても『女性は守る』とか言って匿っているのかも知れない。ああ見えて絶対、情熱的なんだわ」
またしてもニヤリと良からぬ笑みをナチは浮かべる。ファンの執念は凄いな、とラッツは口を吹きながら呆れとも賞賛とも取れる複雑な心境に陥っていた。
だが、もしバクー少佐がナチの言うとおり、スパイを匿っているとすれば大問題だ。それが事実ならなんとしても考えを改めさせなければならない。
「ど、どうしよう。直接バクー少佐に聞いてみる?」
「もう少し情報を得ないとね。となれば……」
「となれば?」
「尾行よ」
その言葉にナチ自身の目が輝いた気がした。ナチは軍人より探偵の方が性に合っているのではないか、とその目をみてラッツは思った。
「尾行って……バクー少佐が何処に居るか分かってるの?」
「この時間、少佐は毎日の日課である肉体鍛錬を行っているはずよ」
肉体鍛錬……ジムに行っているということか。
「グズグズしてられないわ。張り込みよ!」
雪が降り注ぐ王都キンダーハイムの空はどんよりとした雲に覆われている。
嫌な予感を携えながら、次第に雪が強まる王都キンダーハイムをラッツとナチは足早にバクー少佐の元へ向かった。
***
騎兵連隊本部から出てくるバクー少佐の姿を見つけるのは簡単だった。いつもと変わらないような素振りで、ボストンバックを抱えたバクー少佐が敬礼を交えながら出てくる。
そして、その姿を柱の影から除く怪しい男女。
「バクー少佐だね」
「うん」
「行くよ、ラッツ」
そう言って、機敏にばれないように動いているつもりなのであろうナチだったが、何処からどう見ても怪しい。
「あのさ、ナチ」
「なに?」
「普通に歩いてもいいと思うよ? バクー少佐は僕らを怪しんでるわけでもないし」
「……それもそうね」
そう言ってラッツとどこか恥ずかしそうに鼻をぽりぽりと掻くナチは「普通」にバクー少佐の後を追った。
それから付かず離れずの距離で、バクー少佐を尾行したラッツ達だったが、自宅に戻るまで、特にバクー少佐の動向に怪しいものはなかった。途中、食料品を売っている小売店に寄って、食料と暖房具を買ったくらいだ。
「怪しいわね」
「ええっ?」
特に気になるところは無い、とラッツは思っていたが、私の目は騙されないわよとナチは笑みを浮かべる。
「何処か怪しい所あった? 普通に食べ物を買って、暖房具を買ったくらいじゃないか。特に寒さが厳しい今日だから普通でしょ?」
「甘い、甘いな〜ラッツは。めちゃ甘」
これだから素人は、と肩をすくめながらナチが続ける。
「まず、買った食料。買ったのはチーズとミルクね。でも、バクー少佐は乳製品が嫌いなはずよ」
「えっ、そうなの?」
そうなの、といったのは購入した物に対してではなく、バクー少佐が乳製品が嫌いという事にだった。どこからそんな情報を得ているのだろうか。彼女を敵に回すと人生が終わってしまうかもしれないな、とラッツは薄ら寒い悪寒を感じた。
「そして、あの暖房具」
「ただのタオルケットでしょ?」
「あれは『あったかうたた寝マット』よ!」
「あ、あったかうたた寝マット?」
なにそれ? とラッツが眉を潜めた。
「女の子の間でちょっとしたブームになっている、床に敷く柔らかい暖房マットよ。ついうたた寝しちゃう恐ろしいグッズよ」
「ほ、ほう」
よく判ったな、とラッツは感心した。だが、確かに怪しい。嫌いなはずの乳製品に、女の子に人気の「あったかうたた寝マット」。やはりスパイの女を匿っているのか。
「疑惑が確信に変わったわ! ラッツ! 強行突入よ!」
「わ、判ったよ!」
そう言ってナチが走り出す。
もしバクー少佐の部屋にスパイの女が居たとして、話を聞いてくれるだろうか。ラッツに一抹の不安が過る。いや、一ヶ月前、憲兵本部に潜入したときも、ララちゃんを助けるために考えを改めてくれた。気持ちで話せばきっと大丈夫なはず。ラッツはそう祈った。
バクー少佐の部屋はレンガ造りの建物の三階だ。息をつく暇もなく、ナチとラッツは階段を駆け上がる。熱がコートの中に籠もり、汗が額を伝う。ナチも同じだろう。吐く息がより白く濃ゆくなっている気がする。
「ここね」
先を行くナチが足を止めた。ラッツはバクー少佐の家など知りもしなかったが、ナチはすでに調べあげているようだった。
いくよ、とラッツに目を送り、頷くナチがドアのノブに手をかける。鍵はかかっていない。カチャリと小さな音が放たれ、ゆっくりとドアが開いた。
「か、勝手に入って大丈夫かな?」
「……しっ!」
ラッツの言葉を制止するように、ナチが口元に指を立てる。一瞬の間を置き、部屋の中から声が聞こえる。誰かと話している、バクー少佐の声だ。やはり誰か居る……ラッツとナチの顔に緊張が走った。
「……寂しかったか? ……うむ、すまなかった」
いつもと違う、甘い声で話すバクー少佐の声。スパイの女にすでに骨抜きにされてしまっているのだろうか。バクー少佐を助けないと。ラッツは意を決し、部屋の中に足を踏み入れた。
と、ガラスの扉の向こう、大きな人影が見えた。バクー少佐だ。ナチとラッツは見合い頷くと、駆け出した。
「バクー少佐ッ!」
「スパイの女から離れて下さいッ!」
「ぬぉおおぉッ! 何だ貴様らッ!」
扉を開け、ナチとラッツ、バクー少佐の声が響いたのは同時だった。
「女性とは言え、スパイを匿うのは不味いですよバクー少佐……って、あれ?」
そこそこの広さがあるバクーの部屋のリビングに暖炉から静かに上がるパチパチという温かい薪の音が響いている。
固まるラッツとナチとバクー少佐の姿。
そしてそのスパイの女はバクー少佐の腕の中に居た。
――――毛むくじゃらに長い垂れ下がった耳、ひくひくと鼻を動かす……ウサギ。ロップイヤーという種類のウサギだ。
「ええっと……そのウサギがスパイの女ですか?」
「……お……。お?」
ラッツの間の抜けた質問にバクー少佐も呆けた表情を見せる。そこにいる誰もが何が起きているのか判らなかった。
「あ〜、ウサギ……」
ポツリとナチが呟く。と、その言葉にバクー少佐は慌てふためき、飛び起きるように立ち上がる。
「ちっ、違うッ! これは間違いだッ! これは、その、アレだ! 預かっておるのだ!」
「でも、それ……」
ナチがバクーの足元に置かれたそれを指さす。
真新しい食器に載せられた餌に、チモシーが敷き詰められたケージ。それにウサギ用のおもちゃだろうか、チモシーで造られたボールに、「ウサギの気持ちがわかる」「ウサギと長く付き合うために」と書かれた本。
「こっ、これは……」
「ああ……」
ラッツは理解した。今日聞いた幾つかの話の内容が。
「ブラッシングってウサギのブラッシングの練習の為に馬で?」
「あ、いや、うむ……」
「野菜や栄養って、ウサギの餌の為に?」
「ぐっ……むぅ……」
「金細工って、ウサギのアクセサリー? 病気もウサギの病気の事?」
「……」
ラッツの言葉に今まで見たこともないようなたじろぐバクー少佐がナチの目に映る。
「……なぁんだ、てっきりスパイの女を匿っているのかと思っちゃったじゃないですか」
どこか残念そうな表情をナチが浮かべる。だが、そんな彼女を尻目に、みるみる鬼神のような怒りに支配されていくバクーの空気が辺りに立ち籠めていく。
「き、貴様らッ……」
まずい、とラッツとナチは顔を見合わせた。幾ら心配したからといって、上官の自宅に無断で入るなど銃殺刑にされてもおかしくない。
彼らの表情が恐怖で引きつった。
「こっ……」
「……こ?」
「このことは、内密に頼む……」
何処かしゅんとしぼんだような雰囲気でバクー少佐が呟く。
その言葉に拍子抜けしたラッツ達は腰が抜け、その場に崩れ込んでしまった。まぁ、「鬼教官」や「鉄の意思戦う無敵の騎兵」というバクー少佐のイメージには似合わない一面だと、ラッツは思った。
「……バクー少佐、ウサギ好きなんですか?」
何処かほぐれたような表情でナチが言葉を漏らす。
「う、うむ。ウサギと言うか……その、動物全般に目がなくてな」
そう言ってウサギの頭を撫でるバクー少佐に同性であるラッツでさえもキュンとしてしまった。この姿を彼のファンが見たら、卒倒してしまうに違いない。
だが、ファンであるだろうナチだったが、ニコニコと笑顔でバクー少佐を見ているだけだった。
「……ちなみにさ、ナチ」
「ん?」
「何でバクー少佐を気にしてたの? 少佐のファンじゃなかったの?」
「へ? ファン? 何いってんの?」
「え? じゃあ何でバクー少佐を?」
そんなの単純じゃん、とナチは鼻で笑った。
「こういう話、たまらなく面白いからよ」
ああ、だからあんなに生き生きとしていたのか。今日のナチの姿をやっとラッツは理解した。やっぱり彼女は軍人ではなく、探偵に向いている。そんな彼女にラッツは思わず笑みが溢れてしまった。
この後、ラッツとナチはこれまでの経緯をバクー少佐に説明し、謝罪した。そして部下に心配をかけてしまった事にバクー少佐も頭を下げた。
そしてもう一度内密に頼むと頼み込むバクー少佐が口止めと言わんばかりに、ラッツとナチにトマト鍋をご馳走するということになった。
ラッツは驚いた。人は見かけによらず色々な顔があるのだなぁと。
――――だが、後日ラッツとナチがバクー少佐に訓練でひどく絞られたのは言うまでもない。
いかがでしたでしょうか?
このキャラクターの話が読みたい!という物がありましたらご連絡くださいませ^^




