第10話「紆余曲折」
前回までのあらすじ!
変な女が出てきたり年始を思い出したりした。以上!
あー、話すことが何にもねぇ
何かするって言ってもなぁ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
あっそうだ、まだ列車が未完成じゃんか
◇◇◇◇◇
最終点検だ
レールを走る我が子がミスって事故らないように慎重に行う
念の為に、遠くからフェテウスにも来てもらった
まあ、来てもらったはいいんだが‥‥‥
フェテウス「‥‥‥いや、思ったよりもでけえなぁ」
列車は意外と良い出来だ。え?いい出来だよね?
‥‥‥虚空にこんなことを聞いてもまったく意味がない。やめだやめだ
しっかり計算通りの曲率になっているかとか、部品の漏れがないかとかで、しっかり点検した
まさに点検が終わるところで、フェテウスが何かに気付いた。フェテウスがその部分に指を指す
フェテウス「この部品は何のためにあるんだ?タンクっぽい部品だが」
あ、やべ。この部品はトップシークレットじゃないか!誰にも言いたくないんだよな
ん、何の部品かって?
まあ、備えあれば患いなしってことだよ。‥‥‥伝わらんか
浩太「えっとだな、あって困るものではないってことだ。トップシークレットだ」
フェテウス「ん?お前が言うならいいか」
ふぅ、あぶねー。これは後々使う時が来るさ。今は考えなくていい
◇◇◇◇◇
翌日
いよいよ試運転。村から近くの鉱山まで線路を敷いた。これでテストを行う
もちろん仲間たち(ソルムのみ)に手伝ってもらった
‥‥‥ほかのメンツはそもそも仕組みやらなんやらを理解していないっていうのがあるが、気にしないでおこう
ソルム「燃料よし!」
浩太「メーターよし!」
ソルム「閉よし!」
浩太「出発、進行!!!」
出発進行なんて、何年ぶりに言っただろうか。某レールのおもちゃで遊んでいた時以来だ。いやあ気持ちいい
そしてマスコンを下げて、列車は発進する
風に吹かれて、堂々と列車は走り抜ける
浩太「これが努力の結晶だ。俺達の労力のすべてが詰まっている」
ソルム「いやあ、俺なんも働いてないけど感慨深いなあ」
浩太「いやそのセリフは雰囲気台無し。ちょっとぐらいカッコつけとけ」
ガタッ
変な音が鳴った
嫌な予感がしたため、一旦列車を停車した
ソルム「どうした?」
浩太「いや、なんか変な感じがして」
列車自体は昨日隅々まで点検したばかりだ。であるならば
浩太「‥‥‥やっぱりな。レールが湾曲している」
見ると、レールが曲がっている。レールの膨張によって歪曲したっぽい。なぜなのだろうとレールを触ると
浩太「アッツ!?」
うん、レールが熱かった。目玉焼きでもできるんじゃないか?いやできないか
ソルム「どういうことだ?」
浩太「一体これは‥‥‥。でもどっかで見たことあるんだよな。何だったっけ?」
熱い、膨張。
熱を持っている、膨張する。
熱、膨張‥‥‥。
熱膨張?
昔高校の物理の授業で詳しく習った熱膨張。今回の場合で言うと、まさしくそれは線膨張。だがしかしなぜ熱膨張が?
ふと空を見上げると、雲一つない快晴。おまけに砂漠
浩太「これあれだな。砂漠の気候の問題だな」
ソルム「どういうことだ?」
詳しく説明しよう
熱によって物体が膨張するのは小学生でも習う。今回レールを敷設した場所は炎天下の砂漠。ただでさえ昼夜の気温差が激しい場所なうえに、俺たちは何も対処していなかった。大事なことはレールに対して何かしらの対処をしなければならない
ソルムにその旨を伝えると、こう返してきた
ソルム「なら、温度によってレールがどれだけ伸びるのかを実際に測定しなきゃならないんじゃないのか?」
ごもっともな意見だ。しっかり実験結果をもとにレールを設計し直さなければならない
なので、一旦帰ることにした
勿論脱線なんかしたくないから、ごり押しで村まで列車を運んだ(勿論魔法と筋肉で)
◇◇◇◇◇
浩太「じゃあまず道具を準備しよう」
ここに短いレール・中ぐらいのレール・長いレール、温度計、加熱器具を用意する
三つのレールの長さを測定した後、順番に加熱し、その温度変化と長さを計測する
値の関係式を導出する
実験結果、とある計算式に代入して得られた熱膨張係数という値が、大体どれも同じ値になった。そして熱膨張係数を求める式が例の有名な微分方程式である。つってもこの世界に微積なんてないけどね。だって文明レベルがクソでしょ。物理のぶの字もない。‥‥‥いや、流石に簡単な物理ぐらいならあるか
ソルムやフェテウスに話しても全く分かっていない様子だ。まあ別に支障はない訳だが、後で話しておくか
紆余曲折あったが、レールに計算通りの修正を加えて再度列車を動かした
浩太「よし、何か問題あったか?」
ソルム「機械類も異常はない。燃料漏れも、部品欠損も見られない」
特に問題もなく試乗は成功。いやったぁー!!!出したッ!!!
そうしたら次は、アルーン全体に鉄道を敷設をするぞ!




