「執筆中小説」を減らしたい
小説の書き方は人それぞれ。
肌身離さず持ち歩いている手帳にふと思い浮かんだことをさささっと書き留める人、ポケットに毎日1枚だけ忍ばせるルーズリーフにちょろろろっと書き留めてブリーフパンツの合わせ部分にそっと忍ばせる人……いるかしらそんな人。
自分の場合、スマホで「なろう」の「新規小説作成」で書いて保存するか、「執筆中小説」の中からきっともう作品として成立しないだろう書きかけ文章を潰して上書きして保存している。
ある日、気付いた時には「執筆中小説」が百作を越えていた。
たった1行だけ、文章とも言えないような言葉の羅列。
たかだか数百字のオチの無い、また、何も始まってすら無いような文章。
家が片付かない自分。
モデルルームのような、スッキリさっぱりな家に憧れる。
手提げカバンの中も、机の引き出しの中も、なんやかんや詰まっている。
キッチリしっかり整理整頓されたカバンや机に憧れる。
片付かないリアル。
リアルなのかリアルじゃないのかよく分からない「なろう」、それすらも片付かない。
「執筆中小説」が90作を切った。
次なる目標値は80、その次は70、60、50、40、中略、3、2、1、消えて無くなる。
真っサラサラ。
真っサラサラの、つるつるピカピカの、真っ白い世界で、自分に何が書けるだろうか?
その時の、仮定の未来の自分には、もう何も残っていないかもしれない。
呆れるくらい理想と程遠い現実にいる今の自分が恐れを抱く。
憧れるのに、すっからかんかもしれない自分を怖いと思う。
張りぼて。
ぼてぼて。
腹筋と背筋、スクワットで体型維持を。
未来の自分はどんなだろうか?
いやいや、そもそも何の話か、「執筆中小説」の話。
「執筆中小説」数のリバウンドには注意しつつ、更なる減少を目指したい。