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東方付喪鏡譚  作者: YORUTUKI
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人里での出来事

最初の方の投稿ペースは早いけど後からどんどん落ちていくかもしれませんw

この物語は最後までやり遂げることを目標にしています!

ザクッ、ザクッ、

地面を踏み歩く音が静かな森に響く。

「お、森ぬけた!」

目の前に多くの住居が立ち並ぶ景色が広がる。

「ここが人里ですね、意外に距離歩いたな…」

人里に足を踏みいれようとしたが

「結界はってあるな…あれ?でもなんか弱まってない?」

人里を守る結界が弱まっているように感じる。

「こんなのだったらすぐ妖怪とか入ってくるよ…」

結界を強化しておくことにした。

里に入るとなんだか騒がしい。


「え?地獄から何者かが脱走?なんじゃこりゃ?」

「詳細はわかっていないが、地獄から得体の知れぬ何かが地上に出たと幻想郷の閻魔である四季映姫ヤマザナドゥ殿は証言する。ですって!」

「ここには入って来ないよな?」


人々が集まって不安の声を漏らしていた。

「多分あれ僕のことだね、もう情報が伝達されてるのか…」

おそらく小町の能力だろう。

「距離を操る程度の能力って便利ですよね、さて!情報収集でもしようかな、どこか面白そうなところを教えてもらおう!」



人里が不安で暗く淀んでいる。

無理もない、地獄から得体の知れぬ何かが地上に上がってきたそうだ。不安にならない方がおかしい。

「おい慧音、あの話聞いたか?」

隣で妹紅が聞いてくる。

「ああ、聞いている。いざという時は私たちがなんとかしないとな。」

「そうだな!不死身の私に任せておけ!って感じ?」

あいかわらず明るい奴だな。

「無理は禁物だからな。」

「わかってるって、」

そんな話をしていると1人の緑の髪の少女が話しかけてきた。


「すみません」

「どうした?」

私は耳を傾ける。

「幻想郷で行って見て楽しいところとかありますか?なんか変なものがあったり、珍しい妖怪がいたり、なんて…」


おかしな事を聞く子だな…なんて思いつつ。

「その質問にあっているかどうかわからないが、そうだな紅魔館とか迷いの竹林とか妖怪の山とか…危険だが変わったところはたくさんあるな。魔法の森とかなんかもあるな。」

そう答えると、


「へぇ!なんだか名前からして楽しそうですね!」

すごく目をキラキラさせている。


「いや?行くなよ?」

「え!?ダメなんですか?」

驚いた顔で返された。

「いやいやいや…危ないって言ったばっかだよ?ましてや女の子1人でなんて…」

「あ、僕男です。」

「え?」

結構衝撃的で間抜けな声を出してしまった。

「男だったのか…すまない、てっきり女の子だと…」

「ははは…気にしないでください!」

彼は笑って返してくれた。

「本当にすまなかっt」

私の声を遮って…

「あ、妖怪が入ってきた…」

私は耳を疑った。少年は独り言を唱えている。


「さっき結界強化したのに…もしかして、意外に複雑な結界で僕が強化したのは一部だけだったとか?ブツブツ…」


「お、おい!その話本当か?」

もし本当ならとても危険だ。私は声を荒げて聞く。

「はい、本当ですよ。おそらく知能を持たない下級妖怪の群れですね。」

一刻も早く行かなければ!

「おい!妹紅!妖怪が入り込んだらしい!早く向かうぞ!」

いつのまにか、わたしから離れて子供達と遊んでいた妹紅を呼び止める。

「慧音!それ本当か!?急ぐぞ!」

2人で妖怪の気配のある方向に向かう。



「きゃー!妖怪よ!」

「うわ!に、逃げろ!」

逃げ惑う人々をどかしつつ現場に到着した。

「な、なんて数だ!」

そこには、獣型の下級妖怪どもの群れ?がこちらを威嚇するように睨んできた。ざっと100匹はいるだろう。どうしてこいつらの気配に気づかなかったのだろうか。

「慧音!早く片付けるぞ!」

「ああ!」

スペルカードを取り出し妖怪たちに放つ

「産霊「ファーストピラミッド」!」

「不死「火の鳥 -鳳凰天翔-」!」

眩しい光が妖怪たちを巻き込む。

しかし数が多すぎる。妖怪たちはまだまだいる。

「くっ!数が多すぎる!」

「慧音!手を止めずに倒しまくるしかない!」

そう言っていると、

「バウ!」

1匹の妖怪が逃げ遅れた子供に飛びかかろうとしていた。

「キャッ!」

「あ、危ない!」

間に合いそうもない…どうすれば!

「ウガッ!」ドタ…

妖怪が倒れた。

「何が起きたんだ?」


「ふぅ、危ない危ない」


声のする方を向くと先ほどの少年が立っていた。

「君はさっきの…」


「ぼーっとしてる暇はないですよ!」

にっこりと笑いながら少年は言う。

そうだった。まずはこいつらを優先しないと。

「思ったよりも多いですね。んじゃ、一発で終わらせますかね!」

そういうと彼は右手を上に挙げた。

彼の手に光が集まっていく。

「よいしょっと!鏡面反射光線きょうめんはんしゃこうせん!」

突如空から光線がいくつも降り注いだ。

「はい、終わり〜っと」

ふわふわとした口調で言う。

「君はいったい…君の名前を教えてくれ」

少年はこっちを向いて、


「僕の名前はえーと…じゃあ浄玻璃鏡夢じょうはりきょうむで」

…と、曖昧な答えかたをする。

「じゃあってなんだよ…」

隣で妹紅がつっこむ。

そんな妹紅を無視してからは上を見上げて言う。

「あれ?空が紅くなってる。」

空が紅く?空を見上げてみると…

「これは…まさか!」

妹紅が声を荒げる。

「これ紅霧異変じゃないか!?」

紅霧異変といえば紅い霧のせいで多くの人が体調を崩したあの事件である。


「急いでみんなを家に入れないと!」

呼びかけに行こうとする妹紅に、

「この霧は人体には無害のようですよ」

と、少年がそう言う。

「あそこのほうから出てきますね!」

…と少年こと鏡夢は紅魔館のほうを指差す。

「どうして無害なんて言えるんだ?」


妹紅が質問すると、彼は、

「そういう能力なんです。僕の能力は「真実を映し出す程度の能力」ですからね。」

真実を映し出す程度の能力…いったいどんな効果が、それを聞こうとすると…

「あそこにとても楽しそうなことがありそうですね!それじゃあ慧音さん!妹紅さん!またいつか!」

そう言って目をキラキラさせながら走り去ってしまった。

…あれ?いつ名前を名乗ったっけ?

わたしたちがお互いの名前を呼んでたから、それでわかったのか?



さて…霊力で体を強化してっと…。

「いっちょやりますか!行き先はこの霧を出しているところまで!」

そう言い浄玻璃鏡夢はものすごい速さで駆け抜けていった。


この物語の主人公は浄玻璃鏡夢じょうはりきょうむ能力は「真実を映し出す程度の能力」です。どんなことができるかはこれから判明していきます!

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