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mission_2「最初の審判~第二審~」

完全なる癒し、人はそれを「神の癒し」という。

mission_02「~最初の審判~第二審」

 あれからどのぐらいたったのだろう。気が付けばベッドに寝ていて外は夕焼け時になっている。頬に手を当ててみると傷の部分にはカットバンが貼ってあった。どうやら処置が終わったようだ。隣にある椅子には書置きがあった。ため息をつき確認する。


――天城君へ。

 さっきはごめんなさいね。あの子はああいう子なのよ、この言葉で納得はいかないと思ったけどこれから重要な会議が入っているので説明は省くわ。

起きたら保健室のカギはしめて第二管理棟、中会議室に持ってきてください。よろしくね。


            ―――保険課主任。


「・・・・・」

しばらく黙り込む。先ほどの少女の顔が脳裏に浮かぶ。

「・・・まさかな」

ぼそっとつぶやき部屋を出ようとカーテンを開けてベッドから出る。

「!!!」

目の前にあるテーブル、タケルから見てちょうど真正面に少女が眠っている。特徴的なツインテール、どこか悲しげな表情、目から零れ落ちる涙。不意を衝くかのように少女が呟く。その可憐な唇から声が発される。

「・・・・おかぁ、さん。おとぉさん」

タケルは何かを察したかのように後ろに数歩引き下がり様子をうかがった後に最接近する。そろそろ起こさなければここも閉めなくてはならないのだ。

肩をポンポンと叩き起こそうと声をかける。

「・・ぉい、起きろよ。起きろって」

「あたしは!!!」

跳ね起きる少女。慌てる武。少女は急に後ろを振り向きこちらを見てくる。

「触らないで!!!」

妙に耳に響くセリフだ、前に聞いたことあったっけ?

間髪入れずに少女の平手打ちが繰り出される。傷口にクリーンヒット。

「いてっ!」

あまりの痛みに苦しんでいると少女は走って行ってしまった。

ふと、妙な感覚にとらわれる。傷口の痛みは消えていた。慌ててガーゼを引きはがして確認する。顔をあちこち探るが傷はどこにもなかった。


                 ――――第三審につづく

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