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プロローグ

 俺は感情のない人間。名前は黒田くろだ 零斗れいとという。感情がないから、人として見てくれない。感情のない奴らは「ノーハート」と呼ばれていた。俺ももちろん、「ノーハート」の一人。感情がないこと以外は人間と何ら変わりはないのに、こうやって人間たちは俺達を差別化する。

 ではなぜ、ノーハートになったのか?言ってしまえば生まれた時からだ。普通、生まれた時、赤ん坊は声を上げて泣く。そして何度も笑い、何度もなく。これが普通の赤ん坊。俺は違う。俺は生まれてからたった一度も泣いてない。正確には、涙を流していないということだ。もちろん、たった一度も笑ってないし、怒ったこともない。これは1億人に1人と、かなり少ないんだ。まあもっとも俺もその一人なんだが

 知能も見た目も同じ「人」なので一応、学校には通える。だが「ノーハート」は当然いじめられる。俺も前まではそうだった。なんら例外はない。ただし、いじめられても何一つ思わない。感情がないからな。

 親か?親はいない。病気で父は俺が5歳の時。母は8歳の時に死んだ。まあ何にも思わないがな。だから今、俺は一人で暮らしているんだ。現在、俺は16歳、身長170センチ、体重55キロ。黒髪黒目の高校一年生だ。

 とまあ、俺の紹介はこれくらいかな。今、季節は9月。2学期が始まるところだ。ついでにいじめられなくなったのは、1学期、俺に絡んできたチンピラの骨を7本ぐらい折った。それから、俺からいじめというものがなくなった。どうでもいいんだが。

 今日は転校生が来るとかどうとか、クラスの連中が騒いでいた。しばらくして、俺の担任と一人の女の子が教室に入ってきた。

「静かに!今日からこの学校に通うことになった、佐竹さたけ こころさんです。仲良くしてあげてくださいね。」

「佐竹です。よろしく・・・。」

かなり静かな女の子だな。それに何度も転校したことあるのか、まったく緊張していなかった。


-この女の子はすぐにいじめられることになる。なぜなら彼女も「ノーハート」だったから。-

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