生存バイアス
以前「睡眠と死」でもちょっとだけ書いたと思うんですが、我々人間は必ず生存するようにバイアスがかかっているのです。
詳しく見ていきましょう。
仮に筆者の自分が横断歩道を渡っています。そこに曲がってきた車が来ました。さて、この後の展開は?
この場合、主に二つの世界線が生まれます。車に轢かれて死ぬ世界線と、車に轢かれないで生きる世界線の二つです。本当はこの二つの世界線の間には無限に等しい世界線がグラデーションのように存在しているのですが、今回は割愛。
さて、他人であるあなたから見ると、この二つの世界線のうちどちらかに遷移する確率は50%です。当然ですね。あなたは関係ありませんから。
ここで視点を筆者である自分に戻してみます。すると、不思議なことに車に轢かれて死ぬ世界線はまるで最初からなかったように消滅します。
これが人間一人ひとりに起きている生存バイアスです。
人間の意識は、何かしらの法則によって持続する時間が決められています。この意識がなくなったときが寿命です。人間の意識は、最大まで引き延ばそうとする性質があると思うので、生存バイアスが発生します。つまり、人間の意識の中にある無意識が動いて、人間の意識の持続時間を決定しているのです。
「結局どういうことなんだ?」という方のために簡単に説明すると、「あなたと自分は寿命まで生きるが、残念ながらお互いの世界線ではどちらかが先に死んでいる」ということです。
この辺は説明が難しいですね。