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閑話 炎流水術士

side. 炎流水術士


 いやはや、本当にスキル、職業情報掲示板の書き込みが雑談ばかりになってきたな。時折他の人には必要そうなことも流れてくるが、我にとっては不要そうなことだしなぁ。

 ぬ、新しい書き込み!合成士?ほうほう合成のスキルというのがあって薬と薬の合成をし続けてたら職業になったと。

 合成のスキルで薬合成ができるのは知っている。だがこの人が専用の職業になれたのはよいことだな。ここでおめでとうの投稿を書いておくか。

 ぬ?住人に勧められていろいろ始めた合成だけど、ここまで育てて便利になった?合成の力で火炎瓶もどきを作ることに成功!?

 さらにお勧めされて取った火術と水術の合成術の練習中!?なんだと!?そんな貴重な情報なぜ今まで出てこなかったのだ!いや、あんまり掲示板に投稿するような人物ではなかったということか。それならばしかたない・・・

 明日は41層と思っていたのだが、これは予定変更だな。一旦宿に戻るとするか。合成術か、この街でも覚えられるといいのだが。


「あらま!お帰りなさい。宿だけ取って戻ってこないのかと思ったわよー。」


「ぬ、そのつもりだったのだが、急な情報が入って戻ってきた次第だ。そうだ店主、この街の冒険者ギルドでも合成術を覚えられるかどうかわかるか?」


「ごめんなさい、冒険者ギルドで覚えられるかはわからないわー。商業者ギルドでなら覚えられるはずよー。商業者登録してなくても大丈夫だし、行ってみたらどうかしら?」


「なるほど、ありがとう店主。」


 この生産宿を選んだのは一応のたしなみとして料理を行いたくなる時があるためだったが、この宿の部屋ならば合成も行えるだろう。高かったがいい選択だったな。


 翌朝にさっそく商業者ギルドへと思い宿を出ようとしたのだが、受付の存在に目が行く。気配を消してはいるが、とても大きな狼とその頭上に鶏か?その二匹の魔物を連れた一人。

 掲示板で時折見かけたといわれてた人物だろうか?たしか従魔というシステムで飼いならしているのだよな。とても気になる。ちょうど受付の店主との話が終わったところで声をかけよう。


「すまない、そこの方。少し話をしてもいいだろうか?」


「えっ?僕ですか?はぁ、何か用でしょうか?」


「あらま?お客さん、厄介事はダメよー?」


「ぬ、厄介事なのだろうか?すまない、少し従魔について話がしたかったのだ。我は来訪者なのだが、来訪者でも従魔が持てるのかどうか知らないか聞きたかったのだ。」


「そのくらいならいいですよ。というか、僕も来訪者です。ただ僕は初めの時にテイムというスキルを取得できたので従魔にできました。所持していない場合の従魔の仕方ならやっぱり王都で聞くのがいいと思いますよ。」


「ぬ、そうなのか。テイムというスキルは初めて聞いたな。もし悪くなければだが掲示板にてそういうスキルがあるらしいという話を流してもいいかな?」


「うーん・・・まぁそのくらいなら構いません、でも僕の話は流さないでくださいね?」


「うむ、それについては流すつもりはない、聞いた話でという感じで流すが、そなたのことは一切書かない。重要な情報感謝する。時間を取らせて悪かった。」


「大丈夫ですよ。それでは僕はこれにて。」


 話し終えると室内のほうに戻っていってしまった。祭壇の転移を使うわけではなかったのか?


「お話、わたしも聞いちゃったのだけど・・・よかったのかしらね?」


「ぬ?すまぬ、余計な話を聞かせてしまったかな?」


「いいえ、私は大丈夫よー。あのお客さんはあの狼ちゃんといい、ちょっと珍しいところあるものね。私も下手に話を流さないようにするわー。」


「そうしていただけるとありがたい。では昨日教えてもらったように商業者ギルドにと行ってくる。部屋で合成生産しても問題はないのだよな?」


「えぇ、ここは生産宿ですもの。問題ないわよー。」


 ならばよし。礼をして商業者ギルドを目指す。待っていろ合成術。我が新しい術を編み出してやろうぞ。ははははは!


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