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ディヴィジョンマウンテン攻略休憩

 リターンアルターで宿に戻ると、受付でアピエギルド長の妹さんにちょうど出会う。というかいつも宿の受付にいるのかな?


「あらま、おかえりなさい。どこまで行けたのかしら?」


「12層は超えてきました。次からはベードに2層走り抜けてもらって13層に挑む予定ですね。」


「あらま!なるほどねー、それじゃあもしかしたらあと2日くらいで20層まで一気に行けちゃうかもしれないわねー・・・そこまでの魔物について全部教えてあげちゃったほうがよさそうね。」


「あ、じゃあ先に山羊皮を渡しておきますね。えっと・・・あなたが使うんですよね?」


「あらま?たしかに私が使うのだけれど、なんだか私を呼びづらそうな感じねー?」


「うーん、すいません。普段は人の名前を呼んでたもので・・・」


 そういえばちゃんと誰かと話すときはその人の名前を呼ぶのが癖になってたな。そしてアピエギルド長の妹さんの名前は聞いていなかった。


「あらま!そういえば私の名前教えてなかったわね!といっても普段はお客さんに名前教えることもないんだけどねー。私はリプレ・グリニャルよー。お客さんの名前はこっちで分かってるわー。リュクスさんよね?改めてよろしくねー。」


「改めてよろしくお願いします。ではリプレさん。これが今回集めてきた山羊皮です。」


 渡したダンジョンポーチにはちゃんと数えてないけど300以上の山羊皮が入ってるはずだろう。


「えっと・・・今日だけで12層まで超えてきたのよね?それで423枚?たしかに山羊皮はドロップ率が高かったはずだけど、それでも絶対じゃなかったはずよ?いったい何匹倒したの・・・」


「え、そう、なんですか?ずっとポーチを見てたわけじゃないのでわからなかったです。何匹倒したかは、まったく数えてませんでした、大体300くらいかと思ってました、申し訳ありません。」


「い、いえ、謝ることじゃないのよー?使う分がなければ全部もらうわねー。1つ20リラだけど、どうかしら?」


「あ、ちょっとまってください。モイザ、何かに使うか?」


「――――。」


「いらないようです。すべて売ってしまいますね。」


「その、やっぱり蜘蛛ちゃんの言葉とかも全部わかってるのー?私も首を振ってるからイエスかノーかはわかるけど・・・」


「なんとなくわかるだけで、ちゃんと理解はしてないですね。もしかしたら僕のスキルが関係してるかもしれないですけど。」


「あらま、そうなのねー。スキルについての詮索はやめておくわー。とりあえず8460リラよ。お金も渡したし、この先の階層について教えるわねー。」


「お願いします。」


「13,14層はフットマウンテンホグよ。山羊よりも動きは鈍いけど、ちょっと鼻がいいから襲ってくる範囲が大きいかしらね。集団的な行動も山羊より多いと思うわ。それでも危険度はFだし、苦戦はしないと思うわ。

 15,16層はフットマウンテンカウよー。危険度Fの割にはちょっとタフだけど、動きも鈍いし集団性もないからこちらも難しい相手ではないと思うわー。どちらもお肉を落とすのだけど、あんまり質の高いものじゃないから、北の肉の街とかで取れたお肉のほうがおいしいわねー。」


「どっちもお肉なんですね。僕たち用の食料補充にはいいかもしれません。ちょっとダンジョン内でそれで何か作ってみて、微妙そうなら売るという感じでもいいですかね?」


「大丈夫よー。私としてはどんな素材でも嬉しいの!ダンジョン素材を集めておくと後で私の生産に役立つからねー。あ、それより続きね。17から19層はフットマウンテンポニーっていう馬の魔物がいついてるわよー。数は多くないけど、一度敵だと認識すると結構長い間追ってくるそうよー。向うから襲ってくることはめったにないことから危険度はF、もし戦うならその場で倒しちゃうといいとおもうわ。

 問題は20層のマウンテンブルトンホースっていう馬種よ。危険度Eで結構凶暴って話よー。ただ広い階層にその1個体しかいないそうで、倒されたら1日の間は何もいない状態になるそうよー。

 まぁダンジョンって空間歪んじゃってるらしいから、他のパーティーの人が入っても倒された状態にはなってないでしょうけどねー。」


「あ、それ初耳な気がします。道理で他の人に会わないわけだ・・・」


 いくらなんでも誰とも会わなすぎと思ってたけど、パーティー単位で別空間のようになってるのかな?おかげで自由にベード達と特訓で来てるからありがたいけど。


「ダンジョンテントも持ってるんでしょう?すぐにでも20層まで超えちゃうかんじかしらねー?」


「どうでしょうか、2日後にはできれば一度宿で寝たいんですよね。今日だって山羊皮が大量だったので帰ってきましたし。肉がいっぱいになって帰ってくるかもしれません。」


「あらま、そうなのね?速い攻略だと思ったのだけど、速足で行ってるってわけじゃないのねー。」


 ベードのおかげで結構早い攻略できてるんだろう。でも急いで攻略してるつもりはない。むしろゆっくり攻略してるつもりだ。

 まだまだベードに騎乗した状態での戦闘になれておきたいし。何より僕自身のレベルを上げてもっと強くなっておきたい。


「とりあえず今日は宿で休んで、明日から2日間はダンジョン潜るつもりです。戻ってきた際は買取お願いしますね。」


「うふふ、ゆっくり生産しながら待ってるわー。あ、それと、21層からの魔物は私じゃ名前がわかるのが少しいるくらいだから、危険度とか知りたいなら冒険者ギルドで調べるのよー?」


「わかりました、むしろここまでありがとうございました。」


「いえいえ、いいのよー。大切なお客様だからねー。」


 そうか、20層突破したら冒険者ギルドで調べることになるんだったな。そして冒険者ギルドでもわからない階層だってあるって話だったし、そこは自分で調べていかなきゃいけないと。

 こうして事前に調べてるのは、調べたほうがいいって教えてもらっていたからで、別に自分自身で調べながらってのも僕は好きだからいい。問題はそのせいで少し対処に遅れる可能性があることとかかな。

 ってまだ先の話だし、今気にしてもしょうがないかな。今日はもう明日からのためにゆったりしようか。


20層を越えたら掲示板回とかをやろうかと思っています

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