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食を体験してみた

 実は、大変なことに気が付いてしまったのである。思えば料理を作ってたとき、どうもいたたまれなかったもんだ。

 そう、とてつもなくおなかがすいているんだ!そりゃそうだ、昨日なにも食ってないし、

 今日だってまだ何も食べてない!

 DWDはきちんと空腹感のある世界だ。食べないのが二日も続けば、こうなるのは当然だ。

 フルダイブVRとして、味覚の仕様もあるらしいので、ちょっと食べるのは楽しみにしてたことだった。


 北門よりすこし手前の、大通りが交差する付近の露店は、展示ケースに料理を並べる店が多い。

 多いんだけど、いまいちパッとしないんだよね。

 確かに、製作環境の整ったところで作ってから持ってきて、ケースの中に入れておけば、品質劣化はしないだろう。

 でも、露店なんだから、屋台みたいにその場で調理して、その場で食べてもらえばいいのに、もったいない。

 もう一つ気になったのが、露店のほとんどが2種類だけで、それも突撃兎の串焼きと、突撃兎の素焼きの、兎を焼いただけの料理のようだ。

 串焼きは一口大の大きさの肉が串に刺して焼いてある。

 素焼きは突撃兎の肉の大きさそのままで焼いてある、素焼きを食べてる人をみると、手のひらサイズほどの素焼き肉を、ワイルドに紙にも挟まず、手づかみで食べている。

 時折、小さな皿にもりつけされた兎肉を食べている人もいる。あれは薬草風味焼き盛りってのが売ってたし、それなんだろう。

 うーん、食べてるの見てると、美味しそうにも見えるけど、どの露店も大体が質は2F、ときおり2Eの物がある。

 同じ質でも少し安くて多くさばこうとしてたり、少し高いけど、串についた肉が一つ多いとか違いを出そうとしてる。

 でもどれも兎肉なんだよなぁ、他の肉を売ってるところはこの近くには無いようだ。

 まぁ、南兎草原のある北方面だからかもな。

 偶然見かけた質2Dとなっている串焼きを発見して、ちょっと色のついた33リラで購入して食べてみる。

 うーん、歯ごたえ結構強いな、もっと柔らかいのかと思ってた。味的には鶏肉に似てる気もするけど、特別おいしいとは言えないな。まぁすきっ腹なのであっという間に食い切っちゃったけど。

 足りないけど、これをもう一個と思うと、少し違う気がする。素焼きは2Dの質のは、ないんだよなぁ、2Eとどのくらい違うのだろう。


 そういえば、商業者ギルドで質の説明ちゃんと聞いてないけど、数値が高く、Aに近いほど質が高いんだよね、多分。

 ・・・腰ベルトの質は2Dだったけど、そんな悪くないんだよね?


 せっかくなので2Dの串焼きの店で、他より安く売られていた、質2Fの素焼きを20リラ買って、ワイルドに食べてみる。

 さっきよりも肉が固くて、食べにくいな。肉の血の味もさっきより強くて、食べなれないといけない味だな。

 串焼きだったけど2Dのほうが全然食べやすかった。結構違うもんだなDとFの差だけでも。数値が高くなるとどうなるんだ?

 うーん、わからん、わからんがとりあえず一時の腹しのぎはできた。もっと美味しい料理を探すなら、やっぱ情報収集が必要か。

 ついさっき出てきた手前、ちょっと商業者ギルドには入りにくい。ドーンのいう闇の刻ちょいまえが、どのくらいかはわからないけど、冒険者ギルドに戻ってみるか。



 冒険者ギルドの中の人はもうまばらになっていて、受付はドーンと、他の男性が一人いるだけになっていた。あの混雑具合からして、皆が朝のうちに依頼を受けるんだろうな。

 ドーンもこっちに気づいたようだし、話しかけるか。


「どうも、ちょっと聞きたいことがあって、また来ました。」


「おう、依頼のことならもうちょっと遅くに来いよ。これからやっと休憩なんだからな。」


「あ、そうだったんですか、ごめんなさい。」


 休憩に行くところとは、タイミング悪かったかなぁ。


「良いじゃないですか、ドーンさん。それとも長い話なんですか?」


「長い話になりそうなんだよ、ったく、腹減ってんだぞ俺は。」


 あ、ドーンは何か食べに行くのかな。なら僕もちゃんと食べてから、依頼については聞きたい。まだお腹は減ってるんだぞ!


「あの、依頼のことはとりあえず置いといて、僕も何か食べたいんですけど、おすすめの店ありますか?」


「ん、なんだ、お前もしっかり食ってないのか?しょうがねぇ、一緒に行くか、あと任せるぞ、クエルム。」


「へぇ、ドーンさんから誘うなんて、珍しいですね。どうぞ、行ってらっしゃいませ。」


「うるせぇ!ほらいくぞ。」


「え、あぁ、はい。」


 スイングドアからどこか罰悪そうに出てきて、

 早足気味にギルドを出るドーンに、僕も続いてギルドを後にした。




 ギルドを出て右に、大通り沿いを歩いてきた。

 北への大通りと違って、この通りは露店少なめで、ちらほらとある露店は指輪のようなアクセサリーを扱う店か、なんたら護り石と書かれた、数種類の石を売っている店があるだけだった。

 歩きながら流し見たので、詳しくはわからないけど。


「ここだ、入るぞ。」


「えっ、ここ!?」


 高さはともかく、広さは泊ってる宿の倍くらいの大きさはあるだろうお店だ。

 さすがにギルドほどは大きくないけど、他の周りの店よりも二回りはでかい。

 ドーンが入ってしまったので、僕もあわてて入る。

 受付のベルをドーンがならすと、店の奥から男性店員が戻ってきたようだ。


「いらっしゃいませ、ドーン様、本日は2名様でよろしいでしょうか。」


「おぅ、そうだ。」


 え、ドーンの名前知られてるの?いや、お得意さまって話なのかもしれない。


「ではご案内します、こちらへどうぞ。」


 先ほど店員が来たほうにと、僕たちは案内される。

 この店は一席ごとに、何の素材かはわからないけど仕切りがある。

 ただ、仕切りには別に戸が付いてるわけでもないのに、中が見えない。

 いや、見えないと感じてる?その先があるはずなのに、ないように思える。


「こちらでお願いします。」


 でも、案内された席は中が普通に見える。

 がっしりとした黒調の四角い木製テーブルに、同じ素材で作られてると思う、ゆったりした背のついた椅子が四つ。

 机には氷とレモンのような果実の入った水差しが添えられている。自由についで飲んでいいということだろう。

 入口側の二つの椅子を、店員が引いてくれて、ドーンが座ったので、僕も向かい側に座る。


「おい、いつものやつ二人分な。」


「はい、かしこまりました、ごゆっくりおくつろぎください。」


 なんか注文も決められちゃったよ・・・

 不安を少し覚えつつ、店員が仕切りから出るのを見てると、店員の姿が急に見えなくなった。

 もしかしなくても、この仕切りが認識阻害系の魔道具なのかな。


「すごいもんだろ、この仕切りはギルドの机の上にもある防音魔道具につかうような素材の、さらに強い物が使われてるから、でかい声でしゃべっても、仕切りの向こうにはなんも聞こえないぜ。」

 -


「おぉう[オーバーテクノロジー]・・・」


「あぁ、すごい技術だよな、まぁ、この店は金かけてるからな、この街で輸入食材のみの料理をだす、数すくない店だしな。」


「それって、この店、高いんじゃ・・・」


 悲報、僕の所持金は1547リラだよ。大丈夫か、この店で食べて!


「はっ、俺が誘ったんだ、払ってやるよ。でも、今日だけだぞ。」


「おぉう、男前だ、ありがとうございます。」


 ここはちょっと意地きたないかもしれないけど、せっかくの提案だし、乗ってしまおう。


「さて、料理が来るまでちょっと時間がある、お前に渡した依頼、気になってんだろ?」


「はい、気にはなってます。」


 突撃兎の炭の納品依頼のことだ。相場はわからないけど、そういうのがあるのは別にいい。

 問題はあんな弱い魔物を炭化させたものを、100個提出したくらいで、アイテムポーチをもらっていいのかってことだ。

 ただ、商業者ギルドで登録しただけで、鞄型ポーチをすでにもらっているから、アイテムポーチの価値がよくわからなくなってきた。

 相場額は高いんだよな?なんでこんなホイホイ配るんだか・・・


「その鞄ポーチ持ってるから、商業者ギルドでも聞いてると思ったんだが。お前、そのポーチ識別してないのか?というか、識別できるかを聞かなきゃいけないのか。」


「いえ、識別はできます、やってみますね。」


----------

≪識別結果

商業者ギルドの鞄型アイテムポーチ

容量:小 所有者:リュクス・アルイン

商業者ギルドに登録したものに渡されるアイテムポーチ

証明とのリンクがかけられており

所有者が死亡した際には、所有権が商業者ギルドにと渡る≫

----------



 なるほど、普通に使う分には問題ないけど、死んじゃった時に中身は商業者ギルド行きなわけか。

 もしかして、これも元々は誰かの使ってたお古だったりして・・・


「まぁなんとなくわかっただろ、そういうものなんだよ、それは。

 しっかり作ったものだったら、盗まれにくいように、所持者以外つかえない呪いだって、基本ついてるもんだぜ。


 あとな、お前、もう少しこまめに識別する癖付けとけよ、特に物を受け取る際にはな。

 識別できない対象があっても、識別しようとするんだ。あ、人以外な、道行く人々はみるなよ?

 識別しようとしてれば、できないものでもそのうちできるようになる。識別できるやつは、おのずとその質も見れるようになれるからな。

 ギルドの依頼板の受付側に貼ってあるのは、質指定のある依頼だ、質まで識別できないと受けれないぜ。」


 なるほど、識別を続けたほうがやっぱりいいのか。

 ただ、人の物の情報をなんかポンポンと見ていいのか、気になっちゃうんだよな。


「たとえば、この机とか、そこの仕切りのようなのも、識別していいんですかね?」


「あー、そういうのか、ここは料理店だから、出された料理は問題ないぞ。

 むしろ見ろ、世の中何が起こるかわからないもので、出された料理がお前にとっては、体質的に毒かもしれないからな。識別するとそういうのが分かったりするもんだ。」


 アレルギーのことかな?この世界でアレルギーといって伝わるかは不明だけど。


「ただ、ここの机くらいはいいかもだが、人の物をむやみに識別するのが、よくないってのはあっている。

 相手の武器と防具を識別するだけで、どのくらいの強さかわかっちまうこともあるし、

 とことんみられるのがいやなやつだと、装備にも隠蔽、偽装は欠かしてないって聞くぜ。


 無理にそういう人の物を見る必要はない。街の壁外に出れば所有権なんてないものばかりだ。

 そこで思う存分識別しまくればいい。」


 そんなこと聞いたら、わざわざここでこの机を識別はしない。

 ただ、人の物を識別するのがどうかという話を、聞きたかったから、聞いただけなわけで、外で識別すればいいというのは、その通りだ。僕だってもうそのつもりでいる。


 コンコンと仕切りの入り口で音が鳴る。

 どうやら、ノック音のようだけど、音が入らないんじゃなかったのかな。


「おっと、料理もう来たのか、大丈夫だ、入ってくれ。」


 ドーンがそういうと、店員が入ってきた。

 お盆から、じゅうじゅうと言う音とともに、肉の焼けるいい匂いがする・・・


「失礼します、お待たせいたしました。メインの魔牛肉のサーロインステーキです、鉄板がお熱くなっておりますので、ご注意ください。

 こちらは切り裂き豚のゆでサラダです。リンゴオイルとリンゴ酢という調味料で、すでに味付けされておりますので、そのままお召し上がりいただけます。

 パンの追加は、別途料金がかかりますのでご注意ください。では、ごゆっくりお楽しみください。」


 料理を並べた後は、お辞儀をしてすぐに仕切り部屋から出て行った。

 あぁ、肉のいい匂いが立ち込める。


「あー、やっぱこうじゃなきゃな、面倒な話は後だ後!冷めないうちに食っちまおうゼ。

 あ、でもお前はちゃんと識別しようとしろよ?」


「う、今すぐにでも食べたいけど、ちゃんとやります。」


 えぇい、ステーキから見たら我慢できなくなる!

 まずはこのフランスパンをスライスしたようなパンだな。


----------

≪識別結果

カットバケット

バケットを食べやすいようにカットしたもの≫

----------


 イッツシンプル、次、ゆで豚とゆで野菜のサラダ。


----------

≪識別結果

切り裂き豚のゆでサラダ

切り裂き豚をゆでたものと野菜をゆでたものが

彩よく添えられたサラダ≫

----------



 キャベツとか、パプリカのような野菜の彩がきれいだ。早く食いたい…

 我慢できない、メインディッシュのステーキ!


----------

≪識別結果

魔牛肉のサーロインステーキ

イビルカトルの肉の良いとこどりで切り分けられた厚切り肉を

ほんのり赤みが残るよう焼き上げたステーキ≫

----------


 うぅん、ミディアムレアといったところか!

 皿で食べるならウェルダンが一番好きだけど、鉄板があるならこのくらいがちょうどいい。

 もう辛抱たまりません!


「いただきます!」


 ナイフがすんなりとはいってしまう柔らかさ、切り分けおわったら、一切れにかぶりつく。

 驚くほど抵抗なく噛み切れるやわらかい肉。でも、噛んだ中から広がる、肉とソースの深い味わい。

 ソースも自家製なのだろうか。甘すぎるとか、しょっぱすぎるとかなく、しつこすぎず。ただただこの肉の味を引き立ててる。

 パンにも手を伸ばしてみる。サクっと口の中に小麦の風味が広がる。肉の鮮烈な味を優しく包んで、リフレッシュしてくれる。

 肉の鉄板に付け合わせは添えられてないけど、これならいくらだって食べれてしまいそうだ。

 夢中にむさぼり付いて、あっという間に肉、無くなっちゃいました。


 パンはまだ二きれ残っている、けれどサラダにも手を付けてみる。箸があったので、肉でキャベツ、パプリカのような野菜をまいて食べる。茹でられた豚肉は野菜も相まって、さっぱりと食べられる。

 ステーキの後にさらに肉だなんて思っちゃいけない。肉質も違うし、調理法も違う。

 なにより、このリンゴの風味のオイルとビネガーが、さわやかな風味を醸し出す。

 これと一緒にパンを食べるのも、またおつだ。あぁ、くそう、もうなくなってしまった・・・


「良い食いっぷりだったじゃねぇか、うまかっただろ?」


「はい、とても、最高すぎます・・・

 比べるのが失礼ですけど、これじゃ露店の兎焼きはもう食べれなくなっちゃいます。」


「はっ、あれ食ったのかよ、まぁお前は駆け出しだからな。

 でも、これ食ったら戻れないだろぉ、素材だけじゃなく、質が全然違うからな。

 ここのはステーキが5C、パンでも4Aだぜ、この街じゃほかの店だと、せいぜい4Gでてくりゃいいほうで。おおよそ3Cが基準だな、ここは別格の店なんだ。」


 うっ、それってここで食べたら、この街じゃほかの店で満足しにくくなるじゃないか!

 いや、おすすめの店教えてって言ったの僕だけどさ。


「でもこれだけ食って一人530リラだぜ?安いもんだろ。」


「530・・・」


 今の僕はここで3食を食べたらすっからかんかな?

 朝や昼なら、もうちょっとボリューム落としてもいいだろうけど。


「んでだ、ここで毎日でも食えるくらい、お前には稼ぐすべがある、あの依頼だ。」


「え、でもあの依頼はそんな稼ぎのいいものですか?」


 10個で100リラって、今の僕に10個も炭を作れるのだろうか。


「アタックラビットの素材だぞ、ふつう10そろえても30リラがいいとこだ。

 あの炭はな、何でもアイテムポーチの裏地に使うと、素材保存の魔術をより流しやすくなるそうだ。

 あの後、素材渡したうちのとこの奴が急に血相変えてな。研究院まで連れてかれて、すぐに調査だ。

 それで根掘り葉掘り聞かれて、悪いがお前のことは話したぜ。

 俺はそこで一応解放されて、研究院で寝たが、夜通しで性能が判明した後、すぐに依頼の準備がされてて、出てくときに依頼書持たされたわけだ。

 貼るかどうか悩んでたんだけどな、お前が来たから渡したわけだ。


 まだそれ一枚だぞ、普通は素材依頼は何枚も作るもんだ。

 でも、それ以上にこの街での独占業の優先なんだろうな。すぐにでも取り掛かれるように一枚用意されたんだ。複数枚の依頼書準備じゃ、最低でも明後日にはなっちまう。」


「依頼書作るのはわかるけど、複数だとそんなにかかるんです?」


「あぁ、ギルド依頼は時間かかるぜ、国から予算もらうわけだからな。金がでかくなると時間がかかる。

 でも、この一枚なら最高額でも1000リラだ、指南依頼でもらえる額だから後申請でも問題ないのさ。」


「なんか、結構複雑な感じなんですね。」


「あぁ、まぁそうだな、それで、とりあえず10でもいい。明日には取ってこれると思うか?」


 10か、昨日の火術使った、体から抜けた魔素の感じ?てきに10回は余裕で使えそうだけど。

 問題は毎回腕ごと燃やしそうなんだよなぁ、今のままだと。


「うーん、扱い切れてないので自信はないですね。

 火術を使う回数的には行けそうですけど、扱いに慣れてないので。」


「それで、今日は商業者ギルドに、予定通りに行ったってわけだろ。」


 うっ、その通りです。炭作るのにあれ毎回はごめんだから、火術に慣れる時間がほしかった。


「これでも俺は、結構人見る目はあると思ってる。

 あれだけの火術でも、回数が使えそうというのは俺の見込み通りだし。そしてお前はこれを受けるが、無謀に今日行ったりはしない。

 俺があとで依頼について話すといえば、その時には来ると思った。

 戻ってきたときちょっと聞かれた内容は違ったが、まぁそのあとで聞くつもりだったんだろ?」


「まぁ、そのつもりでしたね。」


 確かに、しっかり食べてから話そうかなとは思ってたよ。


「一番理想なのは、今日に火術を放出できるまで、特訓してくれることだったんだが、まぁそれならしょうがない、明日付きあえ。速攻特訓して、10集めるぞ。」


「えぇ!?いや、いいんですけど、急いで集める必要があるなら、ドーンが集めたらどうです?火術持っているんでしょう?」


 別に集めるのはいいんだけど、僕が急いで集める必要はあるのだろうか。

 できればゆっくり特訓してからがいいんだけど。


「残念ながら、俺は秘のステータスは15だ。低いだろ?でも俺は接近戦メインなんだ。火術と水術は冒険の手助けに使うだけさ。

 他の街に徒歩で行くときには、必ず何泊かすることになる。焚火には火術、消火には水術が役に立つ。戦闘でも小さな火球を飛ばすだけでも、けん制にはなる。

 さらに、お前くらい秘の力が高い奴は、火術から炎術になってるだろうしな。炎でもできるのだろうけど、こっちにも事情があるんだよ。」


 うーん、まぁいろいろ事情はあるってことなんだろう。


「わかりました、おねがいします。」


「よし、じゃあ明日ギルドに来てくれ、左手の机に座って待ってる。よし、とりあえず店出るか。」


 席を立って、店の受付にと足を運ぶ。

 受付のベルをならすと、さっきとは違う店員がきたが、ほとんどドーンが対応し、支払いも済ませて外に出たら、もう日は完全に落ちかけてていた。

※露店の値段を変更しました

串焼き2D 53R → 33R

素焼きに値段付けました

素焼き2F 20R

消耗計 53R


串焼きは平均額30R、串のお値段付きです

素焼きは平均額25R、肉量的には素焼きのほうが多いです

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