フレウドとモイザの進化
とりあえず炎術の練習として突撃兎を的にフレイムボールを飛ばす。燃えた兎はウォータエクスティンションで消火。これでちゃんと素材剥ぎ取れる死体として残ることを確認。
余裕がある時はこれでもいいな、でもまぁ試した感じ、フレイムアローかフレイムランスでとどめ刺したほうが燃えないから楽だけど。
他の炎魔法は燃えるのに、この二つが燃えないのは不思議なんだよな。別に貫いた部分に穴が空くとかもない。まぁそういう仕様にしないと、火術系統が死体残せないから素材の取れない、火力だけの産廃になっちゃうか。
あらかた炎術は火術と同じことができるのを確認。
あと一応フレイムハンドも確認。これ、使う時あるんだろうか?普通火術系統は手から少し離して出現させるものだけど、これだと完全に手にまとってる。でも熱さはないし、服が燃えたりもない。でもこれで殴った兎に穴が空いたので素材にはできそうにないな。
というか、初めのころは解体もちょっと気持ち悪かったのに、今じゃ穴開けてもグロだなぁとは思うけど、気持ち悪さはない。あんがい慣れちゃったんだろうな。
水術はしばらく消火として使ったけど、せめてボールくらいは出せるかなと試す。お、できるじゃん!威力のほうは一応兎を一発で倒せる程度だけど、バシャっと音立てて地面にも水が散らばる。火術と違って他にも影響があるのか。
まぁ水なら自分にかかったとしてもそのうち乾くか。別に毒水なわけじゃないし、というか水石で出してる水と同じ?
今はウォータボールまでが限界みたいで、炎術で使えるほかの技は水術じゃ使えなかった。水術レベルも上げないとな。
そう思うと炎術のほうはレベル2になったばかりだけどいろいろできるな。まぁこっちは火術でできたことができてるだけだけど。しばらくは炎術も新しいスキルアーツ使うの難しくなっちゃうかな?
自宅に戻って、水石を使わずあえて水術の水を使って料理してみたけど、別段味が変になったりはしなかった。ちなみに水術使ったのはジャガイモを茹でただけ。豚肉と炒めてベーコンポテトをイメージして料理。ただの豚肉なので全然ベーコン感はないけど。
残りは空間術と時術の練習を家でしつつ一日終了。レイトとフレウドはやっぱりまだ帰ってこなかったな。今日中に帰ってきてくれるといいんだけど。
うーん、やっぱ今日は家にいることにするか。そう思って昼間で自宅で引き続き時空術の練習。昼飯を食べてたらリビングの引き戸が開いて、レイトとフレウドが入ってきた。
「おっ、お帰りって、フレウドかなりきつそうだな・・・」
「コ・・・」「きゅきゅー・・・」
レイトがしかたない奴めといったような気がする。あとフレウド少しやせたか?気のせいか?
「ステータス確認させてもらいたいけど、飯はどうする?またフレイムボールで大丈夫か?」
「コ!」
ん、フレイムボールがいいみたいだな。あとで夕飯時に油も用意してやるか。んじゃ炎を吸わせつつステータスを確認。
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<キャラクター>
名:フレウド・アルイン
性:雄
種:デュアルアトリビュートチキン
<ステータス>
種:Lv30
命:2100/6700
魔:160/2600
力:122
技:133
速:202
知:288
秘:311
<スキル>
【転体Lv35】【炎魔法Lv10】【聖族言語Lv4】【油術Lv4】【風術Lv5】
<スペシャリティ>
【卵産】【炎食】【風食】
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なんか一気に命のステータス上ってるな。あと種族も変わってる、ラウンドが消えてるけど、丸っぽいのは変わらないんだな。大きさも変わってないし。
なんか風術を覚えて風も食べれるようになったのか。どんな特訓してきたんだか。
ベードの時も思ったけど、レイトはやっぱり別格なんだな。本当に危険度Bなだけなのかわからなくなってきたな。前に脅威度Fの緑の大狼にもなんか普通に声かけてたみたいだったし。
まぁレイトの謎は今に始まったことじゃないから気にしてもしょうがないか。
「フレウドは風を覚えて、僕は水を覚えたな。あとは土があったら基本属性4つそろうな。」
「――――。」
「ん?モイザ?いつの間に。」
どうやらレイトたちと一緒に入ってきてたようだな、気が付かなくて申し訳ない。というか自分が土を覚えるということか?
「別に無理に覚えなくてもいいんだぞ?」
「――――・・・」
あぁ、何となく言いたいことはわかる。ベードとフレウドが戦闘面で強くなってるけど、モイザは製作面ばかりだもんな。
「製作面で役に立ってるし、やりたいことだったんだろ?無理に強くならなくても・・・」
「キュ?」「――――。」「キュ。」
なんかレイトとモイザで話し合って決まっちゃったみたいだな。二匹で特訓に行くのか?
「僕もついてみてもいいか?どんな特訓してるのか気になるんだが。」
「きゅ。」
「え、ダメなのか?そ、そうか、わかった。おとなしく待ってるけど、早めに帰ってきてくれよ。」
「きゅきゅ。」
「え、先に進んでてもいいって?いや、それはさすがにないな。もうちょっと術法の特訓しておくよ。次は熊の予定だからな。」
そう、次はついにフォーアームベア危険度Bが相手になる予定だ。下手しなくても相当な苦戦になると思う。準備しすぎってことにはならないだろう。
レイトたちを見送ったら、東の森のほうに行くみたいだった。やっぱ町の外まで出てるんだな。さて、二人を待つ間僕は特訓するかね。
家で時空術を練習したり、依頼をうけて兎狩りしたりで、時間を過ごす。もちろんフレウドの風術も見せてもらった。翼から風を出すのは鳥らしくていいな、なんて思ったり。
油と炎と風のコンビネーションを見せてもらったけど、油弾を風でまき散らしてさらに炎を纏わせて、兎をまとめて倒してたのはなかなかすごかった。
特訓に出た次の日の日の暮れる直前くらいにレイトとモイザは帰ってきた。モイザの毛の色が明らかに茶色い毛色になっている。体格は変わってないけど進化したっぽいな。
「お帰りモイザ。お疲れさま。リンゴ切ってあるぞ。」
「――――!」
おっと、嬉しそうに僕の切ったリンゴを食べ始めるところ申し訳ないけど、確認しないとな。
「ステータス見せてもらうぞ。」
「――――。」
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<キャラクター>
名:モイザ・アルイン
性:雌
種:クレイクラフトスパイダー
<ステータス>
種:Lv51
命:8300/10300
魔:300/2300
力:90
技:3989
速:201
知:277
秘:102
<スキル>
【操糸Lv99】【牙Lv31】【毒生成Lv44】【聖族言語Lv8】
【料理Lv15】【裁縫Lv10】【糸術Lv23】【製薬Lv17】【合成Lv10】
【染色Lv12】【土術Lv10】【陶芸Lv1】
<スペシャリティ>
【生産技術】【契約借技】【指示系統】
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ん?陶芸?土術だけじゃなくなんか新しい製作スキルも覚えてるな。今日は遅いから明日にでもトレビス商長に聞いてみるか。
クレイってどちらかといえば粘土だよな。地面を操る感じの土術じゃないのだろうか?まぁその辺は今度見せてもらおう。今日はなんだかんだ遅いし。