表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
147/180

進む道

 そこから一日は何も問題なく進むことができた。夜はむしろテントに大きいベッド追加でみんなで快適な睡眠ライフ。

 2日目は虫の気配が多くて蛾やハエ以外にも、ハングリーブラッドモスキートとかいう脅威度Eの野球ボールくらいの大きさはある蚊もいたけど、襲われることはなかったし。

 三日目の昼頃からハードティックツリーとかいう太くて固いらしい樹も生えるエリアに突入すると、その樹にアンプレゼントノイズバズシキーダという、マジでうるさい蝉が引っ付いていた。大きさも他の虫たちとおなじくらいあるしとにかく不快でしょうがない。

 しかも結構な数いるから一匹二匹倒したところで意味は薄いだろう。フリップエリアで弾ける音量にも限界はある。僕だけじゃなく従魔たちみんなが不快そうだったので、ベードにさらにスピード上げてもらって一気に駆け抜けてもらった。

 蝉たちがいなくてあの音が届かないエリアまでつく頃には、完全に日は暮れて上空に月がのぼっていた。遅めの夕食になったけどこればかりは仕方ないか。

 翌日ログインしてきたけど、今回はあたりを魔物に囲まれてたりもしなかった。前回のも敵対的な相手じゃなかったけど、囲まれて戦闘になったら絶対面倒になるだろう。


「それにしてももう結構進んだけど、全然巨大樹には近づけてないのか?」


「ココ?」


「あぁ、一度確認したいところだな。」


 またラフレシアと戦うことになるだろうけど、広く森が開ける場所はあいつのところくらいなんだよな。ここまでも時折森の木がない場所があったからあいつがいるんだろう。

 戻るのもちょっと微妙なので進んだ先で探すと、ちょうどいい感じにまっすぐ進行ルートに開けた場所があるようだ。

 当然開けた場所に入る前に止まる。前回は入った瞬間にこちらに気が付かれた。開けた中央にはやっぱりあのラフレシアが太陽に向いて咲いている。ひまわりじゃないんだからと思いつつ、ここからだと威力は落ちるだろうからと二発のフレイムブレイクを放つ。

 まっすぐ飛んでいくフレイムブレイクに気づいたようで、とげとげの根で防ごうとするが、やはりあっけなく切断され、そのままに初のフレイムブレイクを自身の茎と花弁に受けて、ぼとりと地に落ちる。気配が消えたようなので、あっけなく倒せてしまえたようだ。

 一応死骸は回収してからせっかく開けた場所なのでお昼を済ませてからフレウドとともに上空へ。遠くに見える巨大樹は以前と変わらないくらいの大きさに見える。


「近づいてるのかこれ?不安になってきたぞ。」


「コココ・・・」


「いや、行くと決めたら行くよ。」


 無事着地してフレウドも元の姿に戻ると定位置のベードの頭上にと飛び乗る。僕もベードにとまたがり再出発する。方向はあってるみたいだからいつかはつくはずだろう。

 さらに次の日進んでるとトレントやドライアドの気配が少なくなって、虫の気配ばかりが増えてくる。蛾、蚊、蝉ともまた少し気配が違う感じだ。蜂かとも思ったけど、違ったようだ。


----------

≪識別結果

ゲイルグリーンウィングドアント 脅:D

疾風を操る緑の羽蟻。敵に羽をはためかせたとき、岩をも切り裂くほどの風の断裂波を放つ≫

----------


 脅威度Dということは危険度BとかAランク、見た目は緑色の姿をした大きい羽蟻という感じだけど、油断はならない相手だ。

 こちらには気が付いていないのか?ただすごく周囲警戒してるようで、数匹の群れであたりを飛び回ってる。


「気が付かれていないなら戦闘は避けようか。数が多いのがかなり不安なんだよね。」


「ばぅ。」


 今察知してるかだけでも群れは5つはある。見えたので7匹の群れだったからこの周囲だけでも35匹はいることになる。数のせいで脅威度が上がっているならいいけど、一匹一匹がネティス並の強さだと対処しきれない可能性もある。

 いつかはこういうのとも真正面からぶつかったほうがいいかもしれないけど、今はよけれるところはよけて進もうか。

 アリたちの縄張りを抜けれたようで、周囲にアリの気配はなくなる。代わりにまた蝉の騒音地帯だったのがとても不快だったけど。

 結局ゆっくり夕飯を食べる暇なく朝になっても走り続けてもらい、多少周囲の気配が落ち着くところについたころには太陽がすでにてっぺんから少し傾き始めてた。

 それもこれもセミとかアリとか多いせいだ。いっそ周囲の倒したほうが安全確保できただろうか?僕の判断ミスだったかな・・・


「とにかくお腹すいたよな。多めに作るから許してくれよ。」


「ばぅわぅ!」


「あぁ、特にベードには多くするよ。」


 ほんとこういう時はベード様様だから頼りすぎてて申し訳ない。いつもは夕飯でも2枚だけど、今日は4枚の豚ステーキを平らげていた。

 ついでにネティスも昼なのに夜以上食べていたので、おなかすいていたようだ。というかすっかり食べる食事が定着してしまったようだな。

 ベードはしっかり食べたのでまだまだいけるという感じだったので、また先にと進むことに。おそらく手下のハチが出てくれば、四魔帝までだいぶ近くまで行けたということになるだろうから、そこまではがっつり頑張ってもらうことになるぞ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ