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ディヴィジョンマウンテン第99層

 お昼を終えて97層へ。お昼ご飯も結構な量ネティスが食べてたから思ってるよりも遅くなっちゃったな。

 97層も下と同じような登り坂。これは99層まで続くんだろうな。おっと、サーチエリアの魔物らしい気配があるけど、これ空中にいないか?

 少し進んで上のほうを見るとやっぱり空を飛んでいるようだった。あの影はおそらく鳥だろうけど、なんか全身燃えてないか?


----------

≪識別結果

マウンテンピークフレイムウェアクロウ 危:C

山の山頂付近に住む炎を常に纏う鴉。基本は個々に飛んでいるが、ひとたび仲間の一匹が襲われるとどこからともなく他の仲間も集まってくる≫

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 あれ、カラスなのか。ずっと燃えてるから何の鳥なのか正直わかりづらいな。サーチエリアに引っかかってるのは一匹だし、見えるのも一匹だけど、それでもこちらから攻撃したらほかの仲間が襲ってくるんだろうか?


「まぁ試してみないとわからないな。ネティスもあの位置ならここから光線で当てれそうか?」


「ぐぁう!」


「よし、いけそうか。一応空間掌握して追撃はできるようにしておくからちょっと待ってくれよ。」


 熊みたいに耐久がありそうには見えないけど、同ランクの魔物だから油断はできない。それにすぐに追撃できるようにしておけばもし仲間が来ても対処しやすいだろうし。

 僕の準備ができたのでネティスに合図すると、空の同じとこばかり飛びまわってる炎のカラスに向かって水光線を放つ。きちんと飛ぶ先を狙った水光線をもろに受けた炎のカラスはその炎が消えて落下してくる途中で消失した。予想通り耐久はそれほどでもなかったな。って何だこの反応!?


「やばいぞ!10,20,30!?今感じるだけでも35匹もこっちに向かってきてる!どっから来たんだ!?」


 急にサーチエリアにカラスの反応が増える。ほんとどこからともなく現れた感じだな!まっすぐこっちに向かってきてるからどうやら位置はばれてるようだぞ!


「モイザ、フレウド、ネティス、迎撃するぞ!ベードは迎撃よりも進むことを優先してくれ!また遠くのほうに10増えた!きりがなさそうだぞ!」


「ばう!」「――――!」「コ!」「ぐぁう!」


「とりあえず空間掌握内に入ってきてるのはできるだけ僕が抑える!ディメンジョンバインド!」


 もうかなり迫ってきている10匹を次元拘束で縛り付けておく。すぐにその後ろから次の10匹が迫ってきてて、そっちまでは拘束できないけどね!

 ネティスの水光線が薙ぎ払い僕の拘束していた10匹と後ろの6匹を巻き込んであっけなく倒す。ベードが進んでるけど、あの4匹はまだ僕の空間掌握範囲内!ディメンジョンバインドでその4匹を拘束して地面にとたたきつける!

 よし!弱って動けなくなったみたいだな!でもまたつぎの集団がすぐ来る!そろそろ空間掌握したところ抜けちゃうからこれが最後!ディメンジョンブレイクをできるだけ大きくイメージしながら大雑把に放つ。

 精度は悪かったけど、明らかにいつもの斬撃波のような感じとは違い、空間が断裂されたように裂けてカラスたちを襲った。結構な数が減ったと思ったけど、またサーチエリアに反応が増えてる。やっぱきりがないな!

 前方からだけじゃなく後方からも数が増えてきてる。モイザとフレウドもそれぞれ石の槍先と風の槍先の雨を降らせてカラスたちの進行妨害をしてくれてるし、ネティスも水光線を放ちカラスたちを落としていく。

 僕も負けじと水術を使ってできる限り数をへらす。ウォータランスレイン、ウォータストリングからのウォータバインド!やばいさばききれなくなってきてる!?さっきより数多くないか!?


「ベード、避けろ!」


「ばぅ!?」


 くっ、すぐ声かけたんだけどよけれなかったか。いろんな攻撃をかいくぐってまっすぐカラスが突っ込んできたのに反応できなかったよな。しかし水の結界がカラスの侵入を防いでくれた。

 水の結界にぶつかったカラスはまだ炎を纏っていたけど、再度突っ込んでくる前にすぐさまネティスの水光線に襲われて消滅していた。


「ネティス、この結界どのくらい持ちそうなんだ!?」


「ぐぁう!」


「え、このくらいなら全然余裕なのか?」


 あれ、数に焦ったけどもしかして余裕だったりしたのか?そうか、確かに火の攻撃はあんま受付なさそうな見た目だもんなこれ。

 とはいえあんまり何度も食らったらやっぱり突き抜けられる可能性はあるよと付け足される。このまま迎撃しつつ進むしかないのはかわらないな!

 結局97層の階段につくまではずっとカラスが襲い掛かってきていた。階段に昇り始めると同時にカラスたちは引いて行ってたけど、とんでもない目にあったな・・・


「これ、上もカラスだったら攻撃は控えようか・・・さすがにつかれた。」


「ばぅう!」


「あぁ、ベードは走ってたくらいだからまだ行けそうか?じゃあ98層をチラ見して、カラスだったら走り抜けてもらってもいいか?」


「ばぅ!」


 ベードと相談して98層をサーチエリアをかけてたままゆっくりと歩いてもらってチラ見しに行く。空に魔物反応を感知。あれはカラスだな!よし、駆け抜けてもらおう。さすがにもうこいつらはこりごりだ・・・

 99層も同じ感じで始めはゆっくりとサーチエリアで確認。ここもカラスだなとなって駆け抜けてもらった。だけど97層で結構時間がかかったせいもあって99層越えた時にはなかなかにいい時間になっていた。90層のネティスみたいなことにはならないだろうし、100層は明日に回したほうがよさそうだな。

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