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狂邪の地に行くには

 結局昨日は家でゆっくりしちゃったので、武術大会に2回目の参加はしなかった。王都ではまだ武術大会の熱が残ってるのか道中ちらほらとトーナメント優勝したルーラーという人物の名前とミノタウロスの話題があがっていた。この感じだと一般の部で7連勝出来た人はいないのかな?

 それはどうでもいいか。次回は来年とのことなので、僕が現実のほうで忙しくなければまた参戦しようかな。

 そういえば防護の腕輪をつけっぱなしだったけど、今日起きたらいつの間にか消えてたな。宿の鍵みたいな感じで元の持ち主に戻っていくような術式でも組み込まれてたのかな。

 なんて考えつつ北部の冒険者ギルドに到着、王城だろう城の東側に位置する場所にある。というかいつもの冒険者ギルドの見た目だけど、王城とくっついてる。

 普通に出入りしてる人はそこそこいるし、僕も入っても問題はないはずだよね? ちょっと緊張しつつ中にと足を運ぶ。7つの受付があるけど、3人くらいの列にしかなってない。一番右に並んでて僕の番になると、受付のきれいな赤髪おさげのかなりエルフの特徴が濃い女性の人がしっかりとお辞儀をしてくれたので、僕もお辞儀を返す。


「冒険者ギルドへようこそ。本日のご用件をお伺いします。」


「えっと、王都よりも北側にあたる場所に行くのって、どうすればいいんですかね?」


 たしか脅威度の魔物だらけだと聞いたところだけど、王都の周囲だと魔物が住むような土地は北側しかないらしい。それか南の2つのダンジョンということだ。

 ダンジョンの続きでもよかったんだけど、北側に行けるならば少し見てみるのもいいかと思ったわけだ。もちろん実力足らずだと判断したらすぐ戻って来るつもりだけど。


「狂邪の地に踏み入りたいということですか? あの方面は王都付近はそれほどでもないですが、少し進めば脅威度認定された魔物だらけになります。実力の伴わない冒険者の方が気軽に入れないよう、冒険者ランクC以上が必要となり、さらに指名依頼として個人での実力試験を受けてもらうことになります。」


「そうなんですか、まだランクDですから僕は無理ですね・・・」


 実力試験まで受けるのか。それだけ危険な場所ということなんだろう。


「申し訳ありません。実力が伴っていない場合に、逃げ戻ってくる冒険者を追って驚異的な魔物が王都を襲う可能性もありますので、最低限の実力としてランクCを基準にしています。現在ランクを上げられるか証明にて確認いたしましょうか?」


「できるんですか?ではお願いします。」


 証明を差し出すと両手でしっかりと受け取ってくれる。そして手元の水晶にかざしていろいろ情報を読みだしているようだ。だけどちょっと残念そうな顔をしてこちらに証明を戻す。


「申し訳ありません。依頼をこなした数が圧倒的に少ないですね。よければこちらで依頼を受けていきますか? ランクDですと王都で受けられる依頼はほとんどダンジョン素材の納品依頼になってしまいますが、納品は南部の冒険者ギルドでも可能ですので。」


「えっと、たしか先に素材のある状態であとから受けるんでも大丈夫なんですよね? そしたら先にダンジョンにもぐってきて、持ち合わせの素材で依頼を受けて納品します。」


「わかりました。それでも大丈夫ですよ。ただ現在の依頼をこなした数が少なすぎるため、簡単な依頼の場合かなりの数をこなすか、少し難しいような依頼をこなしていくかをしていただかないと、ランクCへの昇格試験を受けられませんのでご了承ください。」


「わかりました。ありがとうございます。」


 一応のゲーム目標は狂邪の地とかいうこの王都北にいる四魔帝との対決だし、ランクCを目指すためにも自分の実力上げるためにもダンジョン突入決定だな。

 せっかくだからどこまで行けるかはわからないけどディヴィジョンマウンテンをできる限り進んでみようかな?


「もう一つお聞きしてもいいですか? ダンジョンにもぐる前にダンジョンの情報をもっと集めたいのですけど、ここの資料室にありますか?」


「それでしたら王都神殿の図書館をご利用ください。こちらの資料室よりも大量の資料を保管しておりますのでより詳しく確認できますよ。」


 神殿の図書館ってことは神殿の近くにあるのか。やばい見てなかったな。


「いろいろありがとうございます。図書館に向かってみようと思います。」


 それではとお互いにお辞儀してさっそく神殿方面にと戻る。そういえば空間術の資料とかもそこにあるって話をアーバーギルド長から聞いてたな。

 実力を上げるなら空間術だけじゃなくてスキルアーツの資料も読んでおいたほうがいいな。そうなると結構時間かかりそうだな・・・ちょっと大通の横に避けてみんなと相談しようかな。


「図書館でもしかしたら僕結構時間とられるかもしれないけど、みんなはどうする?」


「きゅ。」「ばぅ!」「――――。」「コ・・・」


 レイトとベードは言わずもがな一緒にいるという感じ。モイザは別に構わないと言ったけど、フレウドだけ宿待機希望か。


「じゃあちょっと面倒だけど一度宿に戻ろうか。というか従魔が図書館入っていいのか聞いておけばよかったか?」


 肝心なことを忘れてた。そもそもベードのような大きい狼とか図書館に入れていいんだろうか?別に宿に戻るにしても通り道だし、ちょっと神殿の図書館によって確認しよう。

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