彼女との出会い
私はキリストじゃないがお前を救ってやる。
僕の前に現れた彼女はそう言うと、僕の手を引き走り出した。
「おい、僕はそんなこと頼んだ覚えはないぞ」
・・・彼女からの返答はない。
何なんだこの女は、考えたところで答えはない。まあなるようになるか、僕は彼女に身を任せることにした。
少し行くと寂れたビルの一室に着く。「今日からあなたは私の助手よ、いい?ワトソン君」と彼女は言った、どうやらワトソンとは僕のことのようだ。
「はあ、で僕は何をすればいいんですか?」
「あれ、意外と聞き分けがいいわね、色々聞かれるとおもったんだけど」
「もう色々疲れたんですよ、世の中なるようにしかならないですし、それに暇ですしね」
「そう?じゃあ今日からあなたは私の助手ね、そんなあなたに初仕事をプレゼント、その子たちのお世話よろしく!じゃ」
そう言うと彼女は鉄砲玉のように飛び出して行ってしまった。
その子達?嫌な予感がする。恐る恐る奥の扉をあけると・・・幼児たちがお昼寝をしていた。
な、なななな、なんて可愛いんだ!
僕は子供という存在が嫌いではない、うん断じて好きではない嫌いじゃないだけだ。
逃げてしまおうと考えなっかたわけではないが、こんな子たちを置いて行けるわけないじゃないか。
などと考えているうちに子供たちが起きてきた。
「お兄さん誰?」
「お兄さんはお姉さんの友達だよ、君たちの面倒を見るよう頼まれているんだ。」
「ふーん・・・じゃあお兄さん遊ぼうよ」
そうして彼らの遊びに付き合っているうちに気付けば日が暮れていた。