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I have a legendaly weapon~アイハブ・ア・レジェンダリィ・ウェポン~  作者: 駿名 陀九摩
第3章 勇者、本格的登山にチャレンジ
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第15話 コシンジュの意地とプライド~その1~

 少し身体に疲労がたまってきたところで、場所はいきなり開けてきた。

 目の前の光がゆるやかになると、登山家兼狩人(かりうど)のムッツェリが前方を指差した。


「ほら、見えてきたぞ。これがわたしのすみか、マンプス山脈の全貌(ぜんぼう)だ」


 コシンジュ達4人は前に進み出て、目の前に現れた光景にあっと息をのむ。


 そこは見渡す限り、山・山・山。

 見ていて圧迫感を覚えるほどの巨大なパノラマの数々に、4人はしっかりと目をこらす。


 ふと下に目をこらすと、まるですべてを飲み込まんとばかりに谷は深々と続いている。

 黒々としているのはそこにわずかな木々が生えているからだろう。

 もう一度山のほうに目を向けると、季節は初夏だというのにまだ雪が多く残っている。


 不意に、コシンジュはその山々のうちのひとつを指差した。


「あの山、かなりきれいだな。大きさもかなりありそうだ」


 コシンジュの言うとおり、それは確かに美しい山だった。

 稜線(りょうせん)はまるで2等辺三角形のようにきれいにまっすぐ伸び、全体が真っ白な雪につつまれている。

 残念ながら頂上付近は雲がかかっていて見えない。


「おお、気づいたかコシンジュ。

 あれこそ、このマンプス山脈の中でもっとも標高が高く、もっとも美しいと言われている『霊峰(れいほう)ジョルジョ山』だ」


 意気揚々(いきようよう)と応えるムッツェリに対しメウノが問いかける。


「霊峰、ですか。何か特別ないわれでも?」

「あの山には不思議な言い伝えがある。

 なんでもあそこには『守り神』が住んでおり、強い願いを持った登山者を手厚く守ってくれるとのことだ。わたしは1度も会ったことがないから、単なるうわさだとしか思わんがな」

「あの美しさとその伝説、さぞ登山者も多いでしょうね」


 ロヒインが問いかけると、ムッツェリは何度もうなずく。


「その通りだ。

 実はオランジをたずねる者には、南下するルートよりもあの山頂を目指す者のほうが多い。

 南からわざわざ安全な街道ルートをまわりこんでくる者もいるほどだ」

「へえ、そこまでなんですか」

「だが追い返すこともある。あの山は危険すぎるからだ。

 中途半端な者に対してはあんな山を登るくらいなら、本物の神々の神殿に行って祈りを(ささ)げて来いと突き返すくらいだ」

「お前なら容赦(ようしゃ)なく言うだろうな」


 イサーシュが少し引きぎみに言った。ここでメウノがふざけた調子で言う。


「ところで、ここにも切実な願いを抱えた者がいますが、せっかくだから登ってみますか?」


 すると突然ムッツェリは血相を変えて怒りだした。


「なにを言っているっ!? 危険だと言っただろう!

 それに先を急ぐ旅だと自分たちで言っただろうが!

 あの山は1日や2日で登れるようなものじゃないんだぞっ!?」

「うぅっ、冗談で言ったつもりだったのに……」

「メウノさん、冗談が通じない相手だってわかってるでしょ。

 ですけどせっかくここまで来たんですから、あの山に向かって祈るぐらいならよろしいんじゃないですか?」


 ロヒインの提案にコシンジュも同意する。


「そうだな。

 ここはぜひとも、無事に南にたどり着けること、そして魔王を倒せることを、1つ祈ってみようじゃないか」


 そういうと全員がうなずき、はるか向こうにそびえる巨大な山に向かって全員が祈りをささげた。





 一行は最初の山の中腹にある、岩肌をくりぬいて作られた半ドーム状の道を進む。

 頭上まで岩がきわどいカーブを描いているため、なんとも威圧感がある。今にも崩れそうだ。


「登山道と言っても、結構整備されているんですね。

 険しいところにこんな道がつくってあるなんて思ってもみなかった」


 感心したような顔のロヒインに、先頭のムッツェリはつっけんどんと返す。


「甘く見るなロヒイン。

 たしかにここはジョルジョを登る負担を少なくするために整備された道だが、かえって支障が出ることもある」


 すると彼女は突然立ち止まり前方を指差した。

 4人は仰天する。半ドームの下部分が、ごっそりと抜け落ちていたからだ。


「ここにやってくる者は後を絶たないが、それでも決して多いとは言えない。

 見回りもしていないから、少しでも目を離すとすぐこれだ」

「なにがすぐこれだ、なんですか!

 どうするんですかこれじゃ渡れないじゃないですかっ!」


 思わずわめいたメウノに対し、ムッツェリは振り返った。


「ロープとハーケン、そしてピッケルを出せ」


 言われる通りメウノが荷物を下ろし、3つの道具を出すとムッツェリは自分の荷も下ろし、メウノが手にしたものをつかんで崩れた道まで進んだ。

 そして割れ目の手前でヒザを下ろす。


「うむ、これ以上くずれる心配はないな。

 それにまだ足の踏み場がある。問題はなさそうだ」


 すると彼女は複数のハーケンのうちひとつを取り出し、それを岩壁に押し当ててピッケルのハンマーの部分でカンカンと打ちつけた。

 ある程度ハーケンが岩肌に食い込むのを確認すると、ハーケンの丸い穴にロープを通して素早く結び付けた。

 それを引っ張り完全に固定されたことを確認する。


 そして彼女は岩壁にしがみつき、軽快な足取りでわずかに残った足場を横向きに歩きだした。

 あまりにスタスタと進むので他の4人は思わずヒヤヒヤさせられてしまった。


 そんなことにもお構いなしに彼女は反対側までたどり着くと、同じようにハーケンを岩肌に打ちつけてロープで結び付けた。


「よし、これでいいだろう」


 そういうと彼女は今度ロープをつかみ、わざわざ体重を後ろにかけながらこちらへと戻ってくる。

 安全を確認するためなのだろうが、断崖絶壁に向かって身体を投げ出すような格好の彼女は、見ていて気持ちのいいものではない。

 

 やがてこちらに戻ってくると、自分のリュックを背負って4人をうながす。


「よし、これでいい。

 くれぐれもロープに体重をかけるな。あくまでも姿勢を正して先に進め」





 5人は一本のロープだけで支えられた頼りない足場を渡る。

 途中コシンジュはうかつにも下を見てしまい、足がすくんで動けくなった。

 あとに続くロヒインの責め言葉は、内容は入ってこなかったが忘れられそうにない。


 4人が渡り終えると、ムッツェリは再び肩の荷を下ろして崩れた足場を戻っていった。

 ロープをほどきふたたびピッケルを手にして、今度はつるはしのほうをハーケンの穴に通すと、全身に力を込めて強引に引っ張り上げる。


「ぬうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」

 あまりの勢いにハーケンが飛んで行ってしまいそうだ。

 案の定抜けた瞬間にハーケンが飛び出してしまったが、ムッツェリはそれを軽々とつかんでポケットに戻した。


「そうだ、村にこのことを報告しなければならん。

 ここはまだオランジに近いから、すぐ修理をしてくれるだろう。

 ロヒイン、昼食の時に魔法伝書バトを呼び出せ」


 あまりにあっけらかんとした口調に、4人は開いた口がふさがらなかった。





 岩山をくりぬいた道を抜け、どこか頼りない山道を登ると、視界が再び開けた。

 まるでノコギリのようなギザギザの稜線(りょうせん)の真上に、平らになめした道らしき場所が続いている。


「よし、これを渡り切れば最初の休憩地点だ。あともう少しだけ踏ん張れ」

「踏ん張れって、けっこう距離あるぞ。

 余裕で昼過ぎないか?」


 コシンジュが思わずグチをこぼすと、ムッツェリは今ではすっかり見慣れた不機嫌な表情を見せた。


「なに言ってる? こんなところで休憩なんかできるか。早く先に進むぞ」


 4人はいやいやながらも前へと進む。

 時おり風が吹いて身体が飛ばされそうになるのを、懸命にこらえた。


「いいか、下を見るな。見るんじゃない」


 コシンジュがぼそぼそとつぶやくと、メウノも思わず口を開いた。


「これ、少しでもバランスをくずすとまっさかさまですね」

「もっといやな想像をした。

 ここで魔物どもにおそわれればどれだけもつかわからないぞ」


 イサーシュの言葉に全員が立ち止まった。コシンジュはもう心臓が止まりそうだった。


「大丈夫だ。もし敵が攻めてきてもここには遠距離攻撃ができる人間が4人もいるんだ。

 そこを狙うほど奴らもおろかではない」


 そうは言うものの、ムッツェリの声はどこか不安そうだった。





 しかしその心配も杞憂(きゆう)に終わり、5人は無事細い道をなんとか渡りきった。

 そこにはある程度広々とした草地が広がっていた。


「よしっ! みんなよくがんばった! もう休憩にしていいぞっ!」


 ムッツェリはねぎらいの声をかけるが、いくらかは自分自身に向けているのだろう。

 昼はとっくに過ぎてしまったが、足を休めることができるのはありがたいことこの上ない。


 5人は一斉に背中のリュックを下ろすと、その中から昼食として渡された干し肉を取り出した。

 そして一斉にかじりつく。


「「「「うめえぇぇぇぇぇぇぇっっっ!」」」」


 ムッツェリ以外の4人が一斉に叫びをあげる。

 それを見たムッツェリもご満悦といわんばかりだ。メウノがみんなを見回して言う。


「さすが、頑張った後の昼食はおいしいですね。

 ましてやマスターのつくった干し肉はおいしいです」

「言っとくがメウノ。

 そいつはマスターではなくわたしがつくった干し肉だぞ」


 4人の手が止まった。ロヒインが消え入りそうな声で問いかける。


「それって、つまり……」

「言っておくが他の肉は用意してないぞ。

 魔物の肉がいやなら今すぐの山の獣を捕まえてこい。それができるなら、の話だがな」


 コシンジュは思わずポロリと干し肉を落とした。

 メウノにいたっては一瞬もどしそうになっている。


 もともと抵抗がないイサーシュ以外の3人は、しかししばらくして結局仕方なしに干し肉にかじりついた。

 こんなところで食事を避けていては、この後の体力がとてもじゃないがもたない。

 味自体は格別なのが唯一の救いだった。





 昼食が終わり、5人はわずかばかりの休憩を過ごす。

 イサーシュにいたってはのんきに居眠りまで決め込んでいる。


 メウノとロヒインが談笑するなか、コシンジュは入念に登山道具をチェックするムッツェリに目を向ける。

 彼の脳裏には昨日の夜のことが思い出されていた。





 夕食が終ると、コシンジュはこっそりマスターに呼び出された。


「なんなんですか? 急に呼び出したりして」


 自室のテーブルに身体を預けるマスターは、近くにあった椅子にコシンジュを座らせてうなずいた。

「ああ、実はムッツェリのことで、1つ話をしておこうと思っていてね」


 コシンジュが「話?」とつぶやくと、マスターは妙に真剣な顔つきになった。


「あまり他言しないでほしいんだが、実はムッツェリの奴があんな風になったのには深い事情があってね。

 彼女にはできるだけ優しく接してほしいんだ」

「わかりました、気をつけます。で、その事情ってのは?」

「乗り気でなによりだ。で、俺はムッツェリの両親をよく知っていてね。

 2人はこの村の生まれではないんだが、父親は登山家、母親は狩人だった。

 ともに良くできたコンビで、彼らはほかの旅人のようにジョルジョ山の(いただき)を目指しにここにやってきたんだ。俺も昔は登山をたしなんでいて、そんな2人のガイドを務めた」

「そう言えば彼女の両親らしき人は見当たりませんね。

 ってまさかその山で……」

「ああそいつは大丈夫だ。俺たちは無事山頂に到達したよ。

 そのあとも2人とも無事に山を降りられた。その後もあいつらはすっかりここを気に行ってしまい、住みついてしまったんだ」

「へえ、たしかに悪いところじゃないですからね」

「ははは、言ってくれるな。

 そうしてここで暮らしていく中で生まれたのが彼女、ムッツェリだ」

「では両親はどうして?」

「問題はそこからだ。

 実は彼女の母親はムッツェリが幼いころに、珍しい難病にかかってしまった。

 もともと優秀な僧侶(そうりょ)や医者もさじを投げるほどのものだったんだが、そこにベロンの政情不安も重なってしまってね。あえなく死んでしまったよ」

「そうだったんですか……」


 コシンジュは悲痛な顔を浮かべた。

 両親がいまだ健在な彼には、ムッツェリのさみしさをわかってやることはできない。


「父親は男手1つで彼女を育てることになった。

 俺たち村人も手をかそうとしたんだが、あいつは断った。彼にはある教育方針があった」

「教育方針、ですか」

「そう。彼はムッツェリをただの女の子として育てるつもりはなかった。

 野山で生き、誰にも頼ることなく暮らしていけるよう、立派な狩人として育てるつもりだったんだ」

「それであれほどまでの腕に……」

「かなりきびしく手ほどきをしていたらしい。

 夜中に幼い彼女が1人で泣いているところを見たことがあるが、俺たちにはどうしようもなかった」

「で、その父親はどうなったんです」

「彼女が15を迎えるころに亡くなったよ。

 もともと妻を亡くして深く傷ついていたし、娘を厳しく育てなければならないことにも内心苦しんでいたようだ。

 晩年は酒びたりでひどいありさまだった。俺たちも見ていられなかったよ」

「なんとかならなかったんですか?

 狩人として育てるのはいいとしても、もう少し優しく接してやれたのでは」

「今じゃすっかり平穏になったが、この国はあのろくでなし連中が納めていただろ?

 ここは野山が近いからある程度狩猟(しゅりょう)で食っていけるが、それでも村人たちの心は不安でいっぱいだった。

 かく言うこの店もそれなりに(かせ)ぎがあるとはいえ、赤字続きでな。

 政権が安定しても持ちこたえるのにもうしばらく時間がかかるだろう」


 マスターが顔を見上げると、同じようにコシンジュも上を向いた。

 たしかにランドンの一般的な酒場に比べて、いくらかくたびれている。


「そういうご時世だ。あいつにはたくましく育ってもらわなきゃいかん。

 つまりはそういうことだったのさ」


 コシンジュは不意に、このあいだまで仲間だったヴィーシャ姫のことを思い出した。

 ムッツェリもまた、王都ベロンのバカな支配者たちに人生を狂わされた被害者の1人。


 すると不意に、マスターは考え込むようにアゴヒゲに手を触れた。


「しかし、いささかきびしく育てすぎたように思う。

 せめて俺たち兄弟の手ぐらい借りられればな」

「他人に頼らず、むしろ避けようとする傾向(けいこう)ですね」

「わかってるなボウズ。

 そうだ、あいつはもっと人とかかわって生きていかなきゃいかん。

 いくらの山で生活できるとはいえ、あのままじゃ孤独を抱えたまま死んでしまうぞ」

「ですが、なんだか変わってきたようにも思えます」


 すると突然、マスターは立ち上がってコシンジュの肩をたたいた。


「はははっ! ますますわかってるじゃないかっ!」


 ちょっと痛い。椅子に座りなおしたマスターはうれしそうな顔をくずさない。


「その通りだ。あいつはお前らとかかわっているうちに、少しずつ表情が(やわ)らいでやがる。

 きっとお前らのひたむきな姿を見て、知らず知らずのうちに心がうたれているに違いない」

「そりゃそうです。

 本人たちの前じゃとても言えませんが、お互いの(きずな)こそがオレたちの最大の武器ですから」

「よくそんなことが恥ずかしげもなく言えるな」

「神様からもらった武器ばかりに頼っていられませんから」


 するとマスターは少しだけ不機嫌な顔になった。


「そんな若さでものわかりが良すぎるのも考えものだな。

 なんだかいけすかないガキだね」


 対してコシンジュが不敵な笑みを浮かべると、マスターはあきれた笑みになった。


「だけどそれが、あいつにとっては助けになるかもしれないがな」

「ですけど、オレよりもっとぴったりの奴がいますよ。

 イサーシュです」

「俺には何だか、あいつが物分かりのいい奴には見えないんだがな」


 首をかしげるマスターに、コシンジュは軽く両手をあげた。


「だからこそです。

 あいつとムッツェリはキャラがかぶってますから、息はぴったり合ってますよ」

「ますますいけすかないガキだ。

 まあこっそりあいつにも話をしてやってくれ」

「お任せあれ」


 そう言ってコシンジュは軽く笑った。





 さて、どのタイミングで切り出すか。

 出来ればイサーシュと2人きりになりたいのだが、今はのんきに眠ってるし。


 それに今後もムッツェリのそばを離れるのは難しいかもしれない。

 山中は思ったより足の踏み場が少なく、仲間同士の連携(れんけい)が必要不可欠だ。

 彼女の目を盗んでこっそりイサーシュを連れ出すタイミングは非常に限られてくるだろう。


「どうした? なにを考えている。

 お前もあいつらの話の輪に加わったらどうだ」


 コシンジュはムッツェリに話しかけられたことに気づいた。

 さりげなく首をかしげる。


「別にオレはガールズトークに加わる気はねえよ」

「ガールズトーク?」


 相手が首をかしげる。

 しまった! こいつはロヒインの心が女だっていうこと知らないんだ!


「あ、いや、メウノの奴いつもロヒインの女の好みについて根掘り葉掘り聞いてるんだ。

 ほら、あいつ全然男らしくないだろ?」

「ほう、なるほど、それをガールズトークというのか。覚えておこう」


 コシンジュはひとまず胸をなでおろした。相手の知識不足に感謝しなければ。

 のちのちムッツェリに大恥をかかせることになるだろうことは置いといて。


 そんなことはつゆ知らず、ムッツェリはまわりの大パノラマに目をこらす。


「それにしてもちょうどよかった。

 いまは夏が近い。気候が安定していて安全に旅をするには最適の季節だぞ」

「やっぱり冬は厳しいのか?」

「うむ。大陸の北風が最終的にここに押しとどめられるからな。

 寒さは厳しく、あたりは白一色に染まる。

 氷も張ってすべりやすくなるから、常にアイゼンが必要になるだろう」

「そこまでなんだ……」


 感心した声をあげると、突然ムッツェリはイサーシュに目を向けながら立ち上がった。


「さて、休憩は終わりだ。そこの寝ぼすけを起こしてさっさと出発するぞ」

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