第36話 終着点と通過点~その1~
イサーシュはもたれていた壁から背中を離すと、そっとベッドのそばに近寄った。
シーツの中で眠りこけたクリサの寝顔は穏やかそのものだった。
もはや死んでいるのではないか、そんな想像すら浮かんでしまう。
そばにはメウノの姿があって、ベッドにうつ伏せになって眠っている。
一晩中看病していたようだが、精根尽き果ててとうとう寝てしまったようだ。
彼女自身が起き上がる見込みがないと言っていたくらいだから、このままクリサは目覚めない可能性がある。
イサーシュはメウノを起こさないよう静かに部屋を出て、別の部屋に向かった。
ノックしつつ入っていくと、似たような構成の部屋の中でベッドにうずくまるコシンジュの姿があった。
シーツにくるまり、イサーシュが音を立てて入ってきても後ろ髪を見せるだけだ。
「……大丈夫か?」
それだけしか言えなかった。相手も返事がない。
どうしようか迷った末、イサーシュはそばにあったくたびれた椅子を手に取り、腰かけた。
背もたれを前にし、それに両腕を乗せ、さらにアゴを乗せた。
「スターロッドも高齢の魔族のくせに、よくもまああんなヘマをしたもんだ。
あんなミス、俺だったら絶対しやしないぜ」
「……怒らせて、むりやり口を開かせようってクチか?
正直、ムチャクチャ腹立つ」
コシンジュをしゃべらせるのには成功した。とりあえず話ができるだけまだマシだ。
相手に見えているわけでもないのに背もたれから身を離し、両手を広げて首をすくめる。
「悪かったな。でもこれだけは言っておきたくてな。
コシンジュ、お前このままずっとここにいるつもりか?」
コシンジュが振り返らずに、「どういうことだよ?」と問いかけた。
「お前には、まだロヒインがいるだろう。
あいつをこのまま放っておくつもりか?」
「……ほっとくつもりなんかねえよ。
ずっとそばにいてくれた、あいつをこのまま放っておくわけがねえだろ」
「だったらなぜ」
「頼む、もう少しだけ、もう少しだけこのままにしてくれよ」
あっけなく突き返され、イサーシュは押し黙ってしまった。
「わかってんだよ。このままじゃまずいってことは。
そのうち黒騎士たちがマージさんの言うことも聞かずにやってくるかもしんねえし、クリサもあの人があずかることになってるから、そしたらここに残る必要はなに1つありゃしない」
それでも、コシンジュは身じろぎしてよけい身をまるめた。
「だけど、動けない。動きたくないんだよ。
このまま無理やり立ちあがったら、オレどうにかなってしまいそうで……」
イサーシュは背もたれに両手を置き、そばにあったテーブルに目を向けた。
「それにしても、ロヒインの奴大胆なことをしやがって。
俺もあいつのことを親友だと思ってたが、まさかそこまで思いつめるなんてな。
長く一緒にいたくせにまったくわかってなかったんだな。
いや、短い時間でもあいつはかなり変わったのかもしれないが」
「なあイサーシュ」「なんだ?」
コシンジュは口ごもっていたが、やがてぼそりとうったえかけるような口調で告げた。
「なんで戦うんだろうな?
人や魔物って、そんなに戦いを求める生き物なのか?」
イサーシュはひとまず間をおいて、あらぬ方向に目を向ける。
「実は、ここ最近俺もそれを考えていた。
俺は自ら望んで剣をとった人間だからな。
出世って目的もあるけど、それだけならほかにも方法がある。
それでもこの道を選んだのは、俺の中で血わき肉おどるものがあるのかもしれないな……」
そう言って上をぼう然と見上げると、コシンジュの声が少しきびしいものになった。
「それが本能なのか? 人は生まれつき戦いを求めているのか?
人は誰かを傷つけないと、生きていけない生き物なのか……?」
イサーシュはそれを聞いて、コシンジュの背中に笑いかけた。
「めぐりめぐってあの頃のコシンジュが戻って来たな。
剣をにぎることにずっと疑問を感じていた頃の、幼いコシンジュに」
「あの時は、ただ考えが甘かっただけだ。
いまは違う。本気で、人はなぜ戦うのかを真剣に考えてる……」
「コシンジュ、
こんなことを言ったところで、なんにも解決にならないかもしれないが、一応言っておく。
人は、別に誰もかれもが戦いを求めているわけじゃないんだ。
それを心のそこから望んでいるのは一部の連中だけだ」
「お前のようにか?
だとしたら普通の人間じゃないってことを認めることになるぞ?」
「かもな。
だけど俺の場合でいえば、根底にあるのは戦いに対する欲望じゃないってことだ」
コシンジュがとうとう寝がえりを打つ。
「どういうことだよ?」と、生気の宿っていない目を向けてきた。
イサーシュは思わず目線をそらした。
「目に見えない何かにかられてるんだと思う。不安とか、恐怖とか。
強くならなきゃいけないという根拠のないあせりを、剣をにぎることでごまかしているんだと思う。
剣をふるって力を示すことで、自分に酔ってるだけなんじゃないか、そう思う。
実際はクリサのように守りきれないものだってあるってのに」
クリサ、というキーワードを聞いてコシンジュは再び背中を向けた。
イサーシュは続ける。
「はっきり言おう。
生きとし生けるものは、すべて万能なんかじゃない。
それが人間であれ、魔物であれ、天空におられる神々でさえだ。
そうでなければ今回のような悲劇は起こらなかった」
「もういいよ。お前の言いたいことはわかってる。
俺はただ、心の準備ができてないだけなんだ。
もう少し、もう少しだけ時間をくれよ。頼むから……」
イサーシュは立ち上がり、イスを横にどけてドアのほうを向いた。
少しだけ振り返る。
「とりあえず、ロヒインだけでもなんとかしよう。
あとのことはそれからゆっくり考えればいいさ。まだ時間はある」
それきり、イサーシュは部屋を出て行った。
ふたたび1人になったコシンジュ。
イサーシュはそう言ってくれたが、正直、いつになったら立ち上がることができるのかまったく見通しがつかなかった。
ロヒインのことが心配じゃないはずがない。
きっと儀式はすでに終わっているだろう。
彼女はずっと自分のことを待ってくれているはずだ。早く迎えに行かなければ。
だけどその一方で、やはりクリサのことを思い浮かべてしまう。
正直、メウノの言っていることはあまり信じていない。
それでも、もしこのまま彼女が眠り続けたままだったら。
いつ起き上がるのか。それともこのままずっと死ぬまで眠り続けるのか。
心臓が締め付けられるかのような感覚に襲われた。
必死にシーツにつかまり、その思考を必死で追い払う。
その時、光が差し込む窓から物音が聞こえた。
ガラスがキィキィと悲鳴を上げる音がひびき、コシンジュはとうとう顔をあげた。
窓ガラスの外に異様な影が映った。
ピンク色の昆虫のようだが、ゆうに鳥くらいの大きさはある。
おどろいて飛び上がると、昆虫型の魔物はすぐに飛び立っていった。
残された窓枠には、黒い封筒のような者が残されていた。
コシンジュはそれを手に取り、便せんについている赤い丸のロウを破って中身を開き、中の手紙を開いた。
コシンジュは読んでいくうちに、徐々に目を見開いた。
ヴィーシャは廊下のソファーに寝そべり、片手に最新式の銃を持ち上げてそれをながめていた。
結局これは使わずじまいに終わりそうだ。
マノータスに撃ち放とうとは考えていたが、もし人質に当たってしまってはどうしようもない。
使ったことのない火器はとにかく慎重にさせられる。
身を起こすと、曲がり角に人影のような者が現れた。
すぐに姿を消すが、ヴィーシャは元盗賊特有のカンを働かせて音もなく立ちあがり、そっと忍び寄る。
相手がものかげに隠れて動こうが、特別な訓練を受けたこちらにはかなわない。
相手のスキをうかがい、そっと曲がり角から様子をうかがう。
コシンジュだ。
つい先ほどまではベッドの上でシーツにくるまっていたくせに、いまでは背中に棍棒をかかえてのフル装備だ。
どう考えてもどこかに出かける気満々だ。
ヴィーシャはいちど頭を引っ込め、考え込んだ。
誰かに相談している様子はない。つまり、単独での外出だということだ。
仲間に相談なしに出るということは、何らかの危険をともなうものだと容易に想像がつく。
しのぶようにあたりをうかがうコシンジュを追いつつ、ヴィーシャは考える。
問題は、いったい誰がコシンジュを誘っているのか。
魔物はマノータスの死で完全に息をひそめた。これ以上襲ってくるとは思えない。
魔王たちもまたこれ以上コシンジュ達に用があるとは思えないのだが……
「……それで、コシンジュ君の様子はどうだった?」
「まだ立ち直れないようです。
あまり時間がかかりすぎると、黒騎士たちが独断で行動に出かねないと思うのですが」
マージとイサーシュだ。他にも何人かの動く物音が聞こえる。
彼らは眠り続けるクリサの身柄をあずかるため今日ここにやって来たのだ。
そっとコシンジュの様子をうかがう。
彼はマージたちに注視していて、こちらには気付かない。
こういうときは前方に気をとられて、背後にいる者が大胆にうかがっていたとしても案外気づかないものなのだ。
おかげでじっくりと様子をうかがうことができる。
腰にいつものマドラゴーラの袋がない。
あのチューリップ姿の魔物すら連れていくつもりがないようだ。
誰も巻き込むつもりがないのだろう。よほどの覚悟が予想される。
「あれ? ヴィーシャさん、そこで何をやってるんですか?」
はっとして振り返ると、トナシェが首をかしげてこちらを見ている。
しまった! こちらも相手の方に注目していて、後方に気を配るのを忘れていた!
あわてて角から飛び出すと、コシンジュは逃げるようにしてその場をかけだしてしまった。
ヴィーシャは思い切り声を張り上げた。
「コシンジュが勝手に外に飛び出したっ!
みんな、支度をしてあいつのあとを追うのよっっ!」
元盗賊のヴィーシャに気づかれはしたが、支度のためにみんなはしばらく時間がかかるらしい。
こちらはあらかじめ準備を整えているため急いで城に向かうことができる。
街を走っている途中黒い騎士に見つかったが、無視して逃げ出した。
どうせ相手は甲冑をまとっているのですぐには追いつけない。
そのうち軽装兵が追いかけてきたが、馬を見つけて無理やり乗り込むと、持ち主がわめき散らすのもかまわずに走らせた。
そこからはもう独断場だ。
バリケードが封鎖される前に馬をジャンプさせてかわし、あとはひたすら城を目指してかけぬけるだけ。
無我夢中だった。
手紙は持って出たから、仲間たちは自分がやろうとしていることを見抜くことはできないだろう。
コシンジュは馬を走らせながら、遠くに目をやる。
以前は途中までしか進めなかったこの道を、いよいよ最後まで突き抜けるべき時が来たのだ。
目的地にたどり着いたとき、コシンジュは目の前に広がるあまりにも巨大な城を見上げた。
まるで天にまで届くと言わんばかりの巨大なうすい灰色の壁が、コシンジュを押し倒さんと迫っているかのようだ。
門は開かれていた。あらかじめ自分を通すように言われているのだろう。
下ろされた跳ね橋を通り抜ける。これも相当巨大で、騎士を乗せた馬がゆうに10頭ぐらいは横に並べるだろう。
そこを通り抜けると、複数の黒騎士たちが槍を持って立っていた。
「お待ちしておりました勇者さま。さあ、馬をお降りください」
そのうちの1人が手を差し出して呼び掛ける。
ワナかとも思ったが、うなずいておとなしく降りた。
「人さまの借りもんだから、大事に扱ってくれ。
きっと被害届も出ているはずだ」
言いながら列を通り抜けると、1人の案内に続いてあまりにも大きいアーチ状の通路を進んでいく。
しかし奥までは行かず、途中でこれまた大きな鉄扉を通され、妙な機械が並ぶ小部屋に案内された。
一緒に乗り込むと、歯車が回転してどこまでも伸びているチェーンを動かす。
見上げると、チェーンは手が見えないほどはるか上まで続いている。
床が震動し、チェーンの動きに従ってまわりの風景がどんどんせり上がっていく。
「『エレベーター』と言うものです。
非常時は閉鎖されますが、平時の際はこれを使って一気に最上階まで上がることができるのです。
これを使わなければ延々と長い階段や通路を通らなければなりませんからね」
騎士の説明にうなずきながら、コシンジュはひたすら上を見上げ続けた。
上層階は豪華そのものだった。
茶色を基調とした内装はところどころ金細工がきらめき、調度品は相当なたくわえがなければ手に入れられないものばかりだった。
いたるところに黒い鎧や武器が掲げられ、同じ豪華さでもミンスター城とはまったく異なる趣が感じられる。
住み慣れてしまえばどうとでもないだろうが、初めて見る際にはおどろおどろしさすら感じられてしまうだろう。
円形の広間、鎧が立ち並ぶ廊下、天井からそっと光が差し込む大広間を経て、広い階段を上り終わると、ようやく目的地にたどり着いた。
「……ようこそ、わが居城へ。
少し展開が異なるが、お前は数々の試練を乗り越え、見事に我が足元までたどり着いた、というわけだ」
これまた広大な広間の奥には、少し暗がりとなっている玉座がある。
紫色のベールに囲まれ、石で造られた台座には革製の座面がはりつけてある。
座り心地はどんなものかと想像力をかきたてられると同時に、見る者に威圧感を感じさせる様相だ。
「お前には、感謝せねばならんな。
お前が数々の魔物を打ち倒したおかげで、余は決心することができた。
倒された者たちの中には、余に不満を抱く者が多かった。ましてやスターロッドやベアールのような穏健派の意見など耳を貸さぬ者たちだ。
それらがいなくなったことで、ようやく余は穏健派につくことができた。
何もかも、お前たちのおかげだ」
その玉座にどっかりと座り、ひじ掛けにアゴをついてこちらに笑いかける者がいる。
薄暗いせいでその両目から赤い光が放たれている。
美しい、とも思ってしまう。
「いや、お前自身の人間性にもひかれたな。
やや生やさしさにあふれすぎているとも言えるが、我ら魔族にとっては目をおおわんばかりのまばゆさだ。
それを感じ取ったのも、余に決意を下させた要因となっているのだろう」
「手紙を読んだ。
お前、わざとマノータスを放っておいたんだってな」
魔王ファルシスは立ち上がり、そばに立てかけてあった剣に手をかけ、刀身を引き抜いた。
「ここまでたどり着いたことをねぎらってやろう。
しかし、これだけはよく覚えておけ」
「どういうことなんだ。説明しろ」
コシンジュは棍棒の先を突きつけるが、相手は平然と無視する。
「お前にとって、余は終着点だ。最後の目標だ。
しかし、余からすればお前は単なる通過点に過ぎない。
お前を片づけたのち、余はさらに前へと進む……」
「説明にこたえろっつってんだっっっ!」
今度はファルシスが自分の剣を突きつけてきた。
前に戦ったときとは別の剣だ。柄が金色にかがやいていて、少し高価そうに見える。
「このゾドラを制したのちは、お前たちの故郷、北の大陸だ。
さらに東の大陸を制すれば、地上はすべて我がものだ。
そして、あわよくば天界をも制するつもりだ。時間はかかるかもしれんがな」
コシンジュは何も言わなかった。
そして同時にお互いの武器を下ろすと、ファルシスは笑みをくずした。
「マノータスは余より力は及ばぬ。
しかし余には背に腹は代えられぬ弱みというものがある」
ファルシスがおもむろに斜め上を見上げた。
「余の故郷には、病を患う母がいる。
いまは信用のおける者に任せているが、もしも敵の手にくだれば、余は手も足も出ない」
そして誰もいない横の方に目を移した。
「つい最近、もう1人かけがえのない者ができた。言うまでもなくエンウィーのことだ。
あの者は武芸や魔術のたぐいは一切習っていない。
手ほどきをすれば多少は身につくだろうが、それでもまったくの無力な女だ」
「つまり、そいつらを守るためにはマノータス達には手出しできなかったって言いたいのか?」
ファルシスは前を向いた。
「いかにも。余は強い。
だが卑劣な手段を用いて、もし彼女たちに手を出されては困るのだ。
現にこのあいだ中止されたパレードでは、余は彼女を守るので手いっぱいだった。
だからこそ被害が広がったとも言える」
そしてファルシスは剣を持っていない手を広げた。
「しかし、そのマノータスも倒れた。
残されたヴェルゼックも、我らが用意した刺客に追われ逃げ回っている。
強硬派軍勢はこれで滅んだと言って過言ではないだろう。
すべてお前のおかげだ」
「なんだよそれ……ふざけんな、ふざけんじゃねえよ……!」
コシンジュは叫ぶなりふたたび棍棒の先を向けた。
「一体何人の人間が犠牲になったと思ってんだよっっ!
クリサはまだ目覚めないっ!
いくら自分の身内に危険が及ぶからって、素直に感謝してる場合じゃねえだろっ!
まず謝罪しろよ謝罪をっっ!」
しかしファルシスは恐縮するどころか、鼻で笑って片手を広げた。
「感謝? 謝罪? 勘違いするな。
余はお前を利用しただけだ。
余が人間と手を結ぶのは、ひとえにそうしたほうが世界を支配するのが容易なだけだ。
人間同士を憎みあわせ、争わせ、そうして弱り切ったところを、魔物をけしかけて一気に決着をつける。
さすれば人間世界などあっという間に掌握できる。
ふくれあがった魔物も大勢犠牲になり、魔界の綱紀粛清も終了する。
まさに一石二鳥の名案、というわけだ」
「なんだとぉぉぉ……?」
コシンジュの声の怒気がどんどん増していく。
腹のうちはもはや煮えくりかえっていた。
ここまでボロクソに言われて、だまっていられるような人間ではない。
いや、だまっている必要などもともとないが。
ファルシスは見開いた目で笑いかけ、こちらに向かって鋭い人差し指を突きつけた。
「言っただろう。
お前にとって余は終着点でも、余にとってお前は単なる通過点に過ぎぬのだ!
余の踏み台となってはいつくばるがいいっっ!」
コシンジュの我慢も限界だった。
棍棒をにぎる手に思いきり力を込める。
「……ふぅざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!」
もしいつもの冷静な状態であれば、相手の言葉の裏にある心づかいに気づけたかもしれない。
しかし今のコシンジュは冷静ではなかった。
心の底では、うちに秘めているこの怒りをぶつけられる相手がほしかった。
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!」
乱暴に棍棒を振りあげるコシンジュに対し、ファルシスは冷静沈着に剣を前に掲げ、変異させていった。




