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Another Life もう1つの人生  作者: くろべぇ
第一章  創成編
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二人目の性奴隷

 俺達は、ラナを動ける様にしてから、アイリスとラナの二人で盗賊達の装備品を外し、耳を削いでいた。勿論、俺はラナが逃亡しないか只今絶賛、見張り中だ。

 ラナには、逃亡した瞬間に殺すと言ってある。しかし、肩からの出血が辛そうだな、回復丸をあげて、回復させた方が良いかな?

 だけど、月明かりに照らされて、服の布切れを持ったラナ……エロいな。

 それに、かなりの爆乳さんだし、これから先が楽しみだが、アイリスの嫉妬が怖い……後でフォローするか。


「御主人様、終わりました。それと、良い物が有りました」


「何だ?」

 そう言って、アイリスに見せられたのは、首輪と石の様な物であった。


「これ……もしかして首輪か?」


「そうです、奴隷になる前の者にはめて、連行する道具です。

 無理に外そうとしたり、石を持つ御主人様から、離れて過ぎると、首が斬れてしまうんです」


「嫌だよ、そんなの着けなくても、逃げないって!」


「ダメです、貴女は信用なりません。

 それに、御主人様も着けて欲しそうですよ。御主人様の奴隷になる者が、言う事を聞けないのですか?」


「わ、解ったよ」

 そう言ってラナは、渋々と首輪を着けた。

 ……な、何だこれは!恥ずかしそうに、服の布切れで、前を隠している、ラナの裸体に首輪。

 デ、デ・カルチャー!

 とんでもなく、エロいではないか!俺のS心を、刺激するではないか。

 ……しかしアイリスが怖いので、今は反応しないでおこう、とりあえず話題を変えるか。




 俺はテントに向かう途中で、アイリスに通訳をしてもらい、ラナにナッソーの事を聞いた。

「ラナは、ナッソーで、生まれ育ったんだよな?ナッソーの事も、詳しいのか?」


「当たり前ですよ、周辺も知り尽くして、庭みたいな様なものです」


「そうか、ではナッソーと言う都市の事を、俺に教えてくれ」


「ナッソーは、何処にも属さない中立地帯で、誰も統治して無い、自由な都市なんですよ。

 でもあえて、誰がトップかと言われたら、酒場のマスターのウォルターさんですね」


「ウォルター?」


「元々傭兵だったんですが、引退して酒場のマスターを、やっているんですよ。

 そして、その酒場で、傭兵や盗賊等の仕事の斡旋をやっています。私の兄貴も、働いているんです」


 あ、兄貴って家族がいるのか?

 よく考えたら、ナッソーで生まれ育ったって、言ってたから、そりゃいるわな。

「家族は、他にいるのか?」


「兄貴だけ……私達は、両親もいない、捨て子だったんですよ。

 それで兄貴が、傭兵で稼いで、私を育ててくれたんです」


 良い話じゃないか!でも、そんなに苦労して育てた妹を、奴隷なんて……殺されるかもな。

「お兄さんは、どんな人だ?」


「昔から無口だったんですけど、傭兵稼業で更に無口になった……なんかこう、心が死んでいるみたいな。

 でも、優秀な暗殺者なんですよ、職業も中忍まで進化したんですよ」


 えっ?職業って進化する物なの?

「アイリス、職業って進化するの?」


「進化する職業と、進化しない職業が有ります。

 レベルに応じて、教会や神殿で進化したり、会得したり出来るんですよ」


 そうなのか、もしかすると、スキルの職業変更って、進化にも使えるのかな?しかし教会や神殿って所が、職業の進化が出来るって事は、相手の職業が解るってことだろう。

 ならば俺は、行くことは極力避けたい。

 俺の職業が、バレる可能性が有り、めんどくさい事になりそうだからだ。


「お二人、ルタイ語で話してる所、すみませんが、何か服を貸してもらえませんか?

 こんな裸同然の格好じゃ、少し寒いんで」


 そりゃそうだ、こんな夜に、首輪を着けた裸の少女が、恥ずかしそうに、服の布切れで隠しながら、外を歩くって、どんな調教プレイだよ。

 しかし、こう言うのは、堂々とされるより、恥ずかしそうにされる方がエロいな、俺の中で何かが覚醒しそうだ。


「お前ごときに渡す服など、無い」


「そんなぁ……」

 アイリス、何かドSキャラが様に、なっているな。

 それにラナは、このままなら、ドMキャラに調教されそうだし……良いなそれ。


「アイリス、まぁそう言うな。

 お前の普段着の服を、ラナにやって良いかな?実は、アイリスの部屋着とはまた別に、コッソリ俺が選んだ服を、買っているから」


「御主人様、いつの間に……解りました。私の為に、有難う御座います」


「ありがとう、アイリスなら、そう言ってくれると、思っていたよ」


「ご、御主人様は卑怯です、そんな笑顔で言うなんて。

 そんな笑顔で言われたら、何でも許しちゃうじゃないですか……」


「えっ?何?」

 何か俺の背中で、モゴモゴと言っているから、何も聞こえない。

 ラナは聞こえた様で、ニヤニヤとしているが……何だ?


「ラナ喜べ、御主人様が私の服を、お前に与えるそうだ」


「おっ、有難う御座います。

 ……でもサイズが……」


「何?ならば裸でいるか?」


「いえ、着ます、着させてもらいます!」

 確かに、ラナの方が身長も高いし胸もデカイ。

 高いと言っても、アイリスが低すぎるのだが、アイリスは身長が140台後半で、ラナは身長が150台後半って所かな。まぁ今度、服を買ってやるか……勿論、例の服も。


 そんな新たなる野望を、胸に秘めて俺達は、元の場所に戻って来た。

 テントは無事だったのだが、アイリスの作った料理が、地面にぶちまけられていた。

 これには正直、助かったよ、あのままなら、俺の死亡フラグが立っていたからな。





 次の日、俺達は、ナッソー近くの、湯気の出ていた山に向かった。

「えぇぇ!あの山に住むのですか?あそこは、モンスターも住めない山ですよ」

 行き先を聞いた、ラナが驚いた。


「そんなにヤバいところなのか?」


「所々に熱湯が、地面から湧き出ていて、落ちたら死にますよ。

 それに、変な木がたくさん生えていて、食べ物が少ないんですよ。それならば、別の近くの山にみんな住みますし、モンスターもそちらに行くのが道理です……それに……」


 変な木が、生えている?何だろう?それに俺は、食べ物が必要な訳じゃない、食糧は街で調達すれば良い事だし、モンスターもいないのは、安心して住めるからな。

「でも、湧き水も有るんだろ?」


「湧き水も豊富に、有りますが……って御主人様、毎回湧き水を汲みに行くのは、とても大変ですよ」


「大丈夫だ、考えが有るから」




 そう言って俺達は、昼前に目的の山に特着した。変な木ってこれの事かぁ。

 俺達の目の前に在るのは、鬱蒼とした竹林であった。

 まさか竹とはな。でも、これで色々と作れるじゃ無いか。竹で昔から色々と、作ったりしたもんな、現代に転生して、竹細工が以外と残っているのには、驚いたが。


「よし、登るぞ」


 そう言って俺は、意気揚々と登ったが、後ろの二人は、まだ半信半疑の様であった。

 確かに、気配探知でもモンスターがいない。

 まぁラナに聞くと、あの幻術士の3人が、盗賊から何まで襲いまくり、更に人が来なくなったので、モンスターまで狩りまくり、殆んど狩り尽くしたので、この辺りは、少ないと聞いていたので、安心していたのだが。


 進んでいくと、平坦な竹の生えていない、300坪は在ろうかといった、広場みたいな場所に出た。広場の端には桜の木が1本だけ生えている。

 そして山頂の方向は、背丈程の小さな自然の段差があった。

「決めた!ここに住もう」


「ここですか?」

 アイリスは、不思議に辺りを見渡したが、ラナは意味がわからずに、キョトンとしている。

 今後はラナに、ルタイ語を教えないと意思の疎通が、難しいな。


「とりあえず、熱湯と湧き水の場所を探そう。理想は、あの段差の上だな、行くぞ!」

 まだ二人は半信半疑だな、まさかと思っているだろうが、俺は本気だ、あの場所が気に入ったのだ。


 登って行くと、湧き水はすぐに近くに見つかり、熱湯もすぐに見つかった。さすが豊富に湧き出ていると言う事はある。

「御主人様、ヤバいですよ、近寄るのは止めませんか?」

 ラナが、鼻を摘まみながら言った。

 この臭いは、硫黄の臭いなのに、何を言っているのだろうか、コイツは?

 何か脅えている気がする。


「そうですよ、私も近寄るのは、反対です。この臭いは、悪魔が出てくる時の臭いです、すでに何処かにいるかも知れません」


 硫黄の臭いが、悪魔の臭いと同じ?ここは念のために、鑑定で調べるか……




 名前:硫黄泉 種類:温泉

 スキル:高血圧回復小 動脈硬化回復小 慢性婦人病回復中 筋肉痛回復中 痔回復中



 何だ完全に、温泉じゃないか、効能ってスキルででるんだ。

 ん?最後の痔回復って何だ?そんな事まで、回復してくれるのか。

 アイリスの話だと、悪魔の臭いが、硫黄の臭いと同じなのであろう。確信は無いのだが、だからモンスターも人も近寄らないのであろう、二人の脅えようからして当たりかな。


「大丈夫だ、この熱湯と湧き水を使って、風呂を作る。さてナッソーに、向かうか」

 その言葉を聞いた二人は、安心していた。そんなにも、悪魔が恐かったんだ……そういや、おばば様の職業に、悪魔召喚師ってあったな、悪魔を呼び出すのかな?

 そんな事を考えながら俺達は、ナッソーに向かった。





 ナッソーの街に到着すると、さすが中立地帯、税金は免除で確認も無い。

 それに思ったのだが、王都レンヌは人間ばかりで、亜人は一切見なかったのだが、ここは人間よりも多い位にいる。

 こうして見ると、俺が本当にファンタジーの様な世界に、来たんだって事を実感する。


「先ずは、奴隷商人の所に行くか。ラナ、ここには、奴隷商人はいるか?」


「いますよ、こっちです」

 そう言って案内された場所は、サーカスのテントの様な場所であった。



「おっちゃんいる?」


「誰がおっちゃんだガキ、お兄さんと呼びな!」

 そう言って、ラナの言葉に、キレながら出た来た男は……何だか、ホモっぽい男であった。


「あら?あんたその首輪……」


「そっ、私このお方の奴隷に、なる事になっちゃった」


「ちょっとお侍さん。本当に、こんなガキんちょを、奴隷にするの?後悔するよ」


「お前は、ルタイ語が解るか?」


「解るけど、話せないわよ、ルタイ語って発音が、難しいのよね」


 やっぱり、そっち系の話し方かよ。

「俺も同じだ、聞くことは出来るが話せない。俺は島左近だ、まぁ暗殺者は、使えるから若くても大丈夫だ」


「そっか。私は奴隷商人のマルコよ、ここは奴隷の買い取りと、登録専門店なの。

 ほら、この辺は物騒でしょ、だから他所で売った方が、お客が来るの。ここに来るのは、お金を持っている者は少ないからね」


 なるほど、お金に困っている者を買って、他の場所に売るのか。


「今回は登録だけど、普通の奴隷は、50シリング。

 性奴隷は、500シリング。どちらに……」

「勿論、性奴隷だよ!」


『えっ?』

 ラナの思いがけない言葉に、全員が変な言葉を出した。


「ちょっとラナ!あんまりナメた事を言っていると、殺すからね!あんた、一体それがそう言う意味なのか、解らない年齢じゃ無いでしょ!考え直しなさい!」

 何だか、アイリスがぶちギレて、ラナに詰め寄ったが、ラナはアイリスの耳元で、何かを言った後で、すみで何かを言い合っている。

 女同士で、何を言っているのだろう?完全に俺は、除け者じゃん……何だか寂しいな。

 あっ、戻って来た。


「……御主人様、今回は妥協します。今回だけですよ!」


 お、俺の意見が、全く聞かれていないのに、決まってしまった……一応、御主人様なんですけど、俺は。まぁ性奴隷にしたかったから、異論は無いけどな。


「まぁ、どちらでも良いから、早くこの水晶を持ってよ」

 あぁまた熱い思いか。そう思いながら持つと……やっぱり熱いです。そしてラナにも例の刻印が施され、お金を支払い、店を出ようとした時に、マルコが衝撃の一言を言った。


「そうそう、左近さん。ラナはまだ、14歳だから、一応保護者のアデルに、報告しておきなさいよ」


 えっ?まだ14歳なのか?嘘だろ。

 外見はどう見ても18、9と言った所なのに……エルフ恐るべし。

「解ったよ」


 俺達は、マルコの店から出て、次は酒場を目指した。

 勿論、家の件と、ラナの兄貴が働いているからだ。店は昼から開いているそうで、この時間から行っても大丈夫とラナは言っている。




 俺達は、西部劇で出てくる様な、ウエスタン調の扉を開けて中に入ると、既に酔い潰れている客が数名いた。

 オープンしたばかりの筈なのに、コイツら一体どれだけ飲んだんだよ。


「あそこの、カウンターにいる、片目の強面の人が、マスターのウォルターさんで、あの無表情でグラスを拭いているのが、兄貴のアデルです」

 俺は、ラナに教えてもらい、二人のステータスを確認した。




 名前:ウォルター 種族:人間 レベル57 

 職業:狂戦士(バーサーカー) 料理人




 まてまて、狂戦士と料理人って、合わないだろう。狂戦士は解るが、料理人って……似合わねえ。




 名前:アデル 種族:ダークエルフ レベル73

 職業:中忍 盗賊 料理人



 ラナの兄貴のレベルも高いが、本当にラナが言っていた様に、無表情だ。多分これは、幾つもの死線をくぐって来た者の目だな。


「兄貴!おっちゃん、おはよー!」


「ラナ!お前仕事は?」

「………………」

 ウォルターが驚いた顔で言ったが、アデルは無言だ。


「それがさぁ、この人達に、討伐されちゃった訳よ」


「そうなのか……もしかして最近、この辺りに出るって噂の、一般人から盗賊まで、狩りまっくっている奴って、このルタイ人達か?」

 そう言ってウォルターは、俺達の事を睨んだ……その顔は恐いし。


「それ、私の雇い主だった奴等だよ」


「えっ?」


「その、狩りまくっていた奴等は、あの雇い主だった訳よ。

 んで、昨日の夜に、この人達に返り討ちにあったわけ。そうそう、私この人の奴隷となったんで、よろしくね」


 よろしくねって、そんなに軽く言って、大丈夫か?ほら兄貴が、こっちに来たじゃないか。


「……愚妹ですが、よろしくお願いします」


「こ、こちらこそ、よろしくお願いします」

 何だこの流れ、自分の妹が見知らぬ男の奴隷になっても、大丈夫なんだ。ってかルタイ語解るのか?


「ハハハハ、兄ちゃん達が、あいつらを倒したんだ。見たところ、ルタイ人の様だが、俺の話す言葉が、解るか?」


「解るが、話すことは出来ない」


「俺も同じだ。俺は、この酒場の店主で、ウォルターって者だ。

 皆からは、オヤジさんと呼ばれている、兄ちゃん達もそう呼んでくれ。こっちのダークエルフは、店員のアデルだ、コイツはルタイ語を話したりも出来る」


「そうか、俺は左近だ。こっちはアイリス、この近くに住む予定なので、これからもよろしく頼む」


「あぁ、よろしくな。所でこの近くに住むって、何処に住む気だ?」


「この近くに、熱湯が出るって山が在るだろう、そこに住むつもりだ」


「止めとけ、止めとけ。あそこには、悪魔が出るって言うじゃねえか」


 やはり硫黄の臭いが原因か、それならば山全部貰えるかな?

「それは大丈夫だ、むしろ見てみたいな悪魔を。

 でも、そんな山なら、俺があの一帯を貰っても、かまわないか?」


「そりゃあんな山、誰も欲しい奴なんか、いないから良いけど。

 左近よ、あの山に住むって事は、家か何かを建てるのか?」


「そのつもりだ、場所も見つけてあるし、金も心配要らない、ザルツ王国のゲハルト国王の書状もある」

 そう言って俺は、国王の書状をオヤジさんに見せた。


「……これは、費用はザルツ王国が持つと言う、証明書じゃないか、左近よ、どうやって手に入れた?」


「王女を助けたら、貰ったんだ、人員を手配出来るか?」


「任せろ、丁度暇している奴等がいるんだ、喜んで引き受けるだろう。……おいアデル!あそこで寝ているヨラムを、叩き起こせ!」


 アデルは頷くと、バケツに水を入れて、テーブルで酔い潰れているドワーフに、水をかけたのであった。


「うぁ!冷たっ!」


「……ヨラム仕事」


「あぁ?仕事だって?」

 そう言ってヨラムと言うドワーフが、カウンターにやって来た。てか前振り無しで、水をぶっかけるって、荒すぎだろ。


「ヨラム仕事だ、こちらは、今回の依頼者の左近だ」


「……ども」


「ルタイ語か、俺はまぁ何とか解るけど、他の者は解らないぞ、それでも良いか?」


 まぁこのヨラムさえ、解ってくれれば良いだろう。

「問題ない」


「俺はヨラムだ。金は大丈夫か?予算はどれ程だ?」


 ヨラムがそう言うとウォルターが、書状をヨラムに見せて言った。

「ザルツ王国が支払うとよ、国王の署名付きだ支払いは問題ない。問題は無いんだが、場所は魔の山だ」


「おいおい、かなり美味しいじゃねえか、しかし魔の山かぁ……護衛で誰か、付いてくれるのか?」


 まぁ魔の山と言われている所だし、そう言われるわな、俺達が付いていれば、大丈夫か。

「俺達が、護衛として付こう」

 その言葉を聞いて、ウォルターが頷いていた。


「……ならば、何か注文は有るか?」


「オヤジさん、紙と書く物を貸してくれ」


「あいよ」

 オヤジさんから、借りた紙とペンで、簡単な図面を書いた。屋根付き岩の露天風呂に、囲炉裏の間、寝室にキッチンとリビング。

 そして来客用の寝室は、3つも在れば充分かな。

 それをヨラムに見せると、ヨラムは食い入るように、見つめて言った。

「左近とか言ったな、こんなので良いのか?もっと豪邸でも良いんだぞ」


「これで良いんだ。ただし、この場所に行くまでに、こんな風に道を作って欲しいんだ」

 そう言って見せた図面には、家まで数回曲がった道が書かれていた。


「これは……」


「こんな道を作って、伐採した木を両端に並べて、壁の様にして欲しい」


「こちらとしては、廃材を捨てる手間が省けて助かるが。それよりもこれだ、左近よこれは池か何かか?」


「まぁそうだな、このはしに、上から水を入れると岩の隙間から、水が出るようにして欲しいのと、水が溢れたら、排水出来る様にしてくれ。

 それと回りから見えない様に、自然に隠して、裸足でも、池に行ける様にしてくれ。出来るか?」


「出来るけど、ルタイの宗教的な何かか?まぁ良い、3日だ、夜中も突貫工事で、3日で作ってやる」


「おぉ、是非とも頼むよ。そうそう、何か長い鉄の棒が有れば、暫く貸してくれないか?」


「そんなの、サービスで付けてやるよ」


「有難い。で、いつから取りかかる?」


「もちろん、これからだ……お前ら、起きやがれ!仕事だ!全員魔の山の麓に、集合!」


『へい!』

 ヨラムが叫ぶと、店にいた他のドワーフが飛び起きて、外に走って、出ていったのであった。


「これであいつら、貯まったツケを払えば、良いんだがな」

 ウォルターがいうとアデルが頷いた。ってあいつら、ツケで酔い潰れるまで、飲んでいたのかよ。


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