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Another Life もう1つの人生  作者: くろべぇ
第二章 帝国動乱編
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再びレンヌへ

 

 ドレイヤー城を落城させて数日後、セレニティ帝国の傭兵の街と言われたケイングストン迄1日の距離で、左近達はローテーションで休ませていた兵を集結させてケイングストンに向かったのであった。

 その訳は、傭兵の街と言われており、帝国の駐留軍がいないはずの都市の前に、何故か左近のスキルの天眼に反応があったのである。

 その数およそ200、これだけで左近衛府軍の足止めなどは出来るはずも無く、更には立て籠る訳でも無く都市の手前に、布陣しているのである。

 これには左近達は、何かの罠かと思わざるをえなかったので、集結させて全軍で攻めるしか無かったのであったが、先ずは様子見だとラナの斥候部隊を出したのであった。


「奥様より伝令!

 都市の手前の部隊は白旗を上げており、その中央には禿げたおっさんと、大きな剣を背中に背負った女性がいる。との事です」


 その禿げたおっさんは、完全にラナの主観だろう。

 左近が思ったその時に、左少将の拳に力が入り、憎しみの籠った声で呟いたのであった。

「……アミリア・マクレガー」


 アミリア・マクレガー?あぁあのジャリの母親か、ならばアイリスも知っているはずだよな。

「アイリス、その女性はアミリア・マクレガーで間違いか?」


「帝国で大剣を持った女性の騎士は、アミリアのおばさんで間違いありません」


「では白旗の意味は?」


「降伏を意味しております」


「そのアミリアは騙し討ちをする人物か?」


「しますね、平気でやります」


 そうか、しかし天眼で確認すると伏兵は無いんだよな……とりあえずは行ってみるか。

「ではこのまま進み、ラナの元に向かうとしよう」


「左大将殿、伏兵の可能性は?」


「天眼で確認したが、無いな。だが万が一の事がある、このままラナの元に向かおう、先陣は黒騎士団(ブラック・ナイツ)で行く。

 アイリス、ラナにそのまま待機して敵に動きがあったら、すぐに連絡する様に伝えてくれ」


 そう言った左近の命令で左近衛府軍は、そのままラナの元に向かい、万が一の事を考えて、雁行の陣で布陣したのである。

 この雁行の陣は、斜めに軍を配置し、何かあった場合にすぐに対応出来る陣形であるので、この場合は最もな陣形であった。



「ほう、あれがおとぎ話に出てくるルタイ皇国の布陣か……中々に訓練されている兵じゃないか」


「あ、あのアミリア様、本当に大丈夫でしょうか?」

 左近衛府軍の布陣に思わず見とれていたアミリアに、禿げたおっさんが不安そうに話し掛けてきたのであった。


「大丈夫だ市長、ルタイ皇国は抵抗せずに降伏した都市は、そのままに何もせずに降伏を受け入れているじゃないか……ヤバイのは私の方だよ。

 あの三好って奴があの軍の将軍なら、私は確実に殺されるからね」

 そう言ったアミリアに、一筋の汗が流れ落ちたのであった。


「じゃあ市長、行こうか」


「は、はい」

 そう言った二人は、そのままルタイ皇国の軍に向けて馬を走らせたのであった。






「報告します!敵軍から2名、白旗を持ってこちらに向かって来ます!」


 2名か……白旗を持ってと言う事は、使者か何かだな。

「その2名は、おそらくは使者だ、攻撃はするなよ!出迎えはバスティとテスタにさせろ、それと諸将を本陣に集めろ!」

 左近の命令で左近衛府軍は、さざ波の様に一気に緊張が広がったのであった。




 アミリアとケイングストンの市長が、左近衛府軍に近付くと、先頭の黒い甲冑を来た集団の中から、執事の様な男と、メイドの様な女性が出てきたのである。

 何だと、執事とメイドを連れての戦だと?ルタイ皇国の将軍は完全に戦をなめているのか?それにしても貴族の様な男だな……好かんな。

 そんな事をアミリアは考えながら近付くと、バスティが話し出したのであった。

「お初にお目にかかります、私はバスティアンと申す者で、こちらはテスタに御座います。

 本日はどの様な御用でしょうか?」


「……ここの軍の将軍に話がある」

 余程に戦をなめていると思ったのか、アミリアはぶっきらぼうに言ったのであった。


「そうですか、しかし何処の馬の骨とも解らぬ者を、通す訳にはいきませんのでね」


 ここで殺すか?いやしかし、今は戦になってはマズイ、ここには交渉しに来たのだからな。

「……すまなかった、私はセレニティ帝国、魔女騎士団(ナイトウィッチーズ)団長のアミリア・マクレガーだ。

 こちらは、そこのケイングストンの市長のユアンと言う、ルタイ皇国の将軍に話があってやって来た」


「そうですか、では先ずは、そちらの剣を御預りしても、宜しいでしょうか?」


 このバスティの言葉にアミリアは一瞬躊躇したのであった。

 それもそのはず、この大剣は常人では持てない程の重さであったからである、アミリアでさえ肉体強化の魔法で持っているのに、こんなにも線の細い男が持てるものかと思ったからである。

 しかし、この大剣を預かると言っているから仕方がない。

 そう思ったアミリアは、背中の大剣をバスティに渡すと、バスティは軽々と持ち上げてアイテムボックスに収納したのであった。


 コイツ勇者であったのか?

 そう思ったアミリアに更に衝撃の出来事が起こったのである。アミリア達の目の前にあの空間転移特有の黒い煙が出て来て、テスタが言ったのであった。

「さぁこちらへどうぞ、我が御館様がお待ちで御座います」


 コイツも勇者だと!一体ルタイ皇国は勇者をこの戦に何人投入したんだ?

 内心そんな驚きに包まれている中でアミリアは、平静を装いながらも空間転移で左近達のいる本陣に向かったのであった。





 アミリア達は空間転移を抜けると、左近達の待つ本陣の天幕の前に出たのであった。

 ここがこの軍の将軍のいる場所……思ったよりも質素……いや、すぐに動けるように簡素化された物か。

 そんな事を考えているとバスティが出て来てアミリア達に言ったのである。

「それではどうぞ、中で御館様と諸将がお待ちです」


 流石のアミリアも緊張してか、ゴクリと唾を飲み込み、本陣の中に入ると、そこにはルタイ皇国の武将達が勢揃いをしており、一番奥には中性の顔立ちの青年がおり、その両脇にいる女性の一人に見知った顔がいたのであった。

 アイリ!って事は、この若い男がルタイ皇国の左近衛大将って事か。

 そう思いながら視線を横にずらすと、左少将の姿もあったのである。


 幸か不幸か、三好もいるのか……これは少しマズイかも知れないね。

 そう思ってアミリアが立っていると、左近が話しかけたのである。

「これはよくぞ来ていただいた、俺は島 左近衛大将 清興と申す、先ずは座られたら如何かな?」


「私はアミリア・マクレガーで、こっちはケイングストンの市長のユアンだ」

 そう言ったアミリアは、座って回りを見渡すと、武将に混ざって女性がかなりいる事に気が付いたのであった。

 ほう、ルタイ皇国って男ばっかりだと思っていたのだが、女性も結構いるものだな。

 そんな事を考えていると、左近が話を切り出したのである。

「今日はどの様な用件で参られた?」


「率直に話そう、私は回りくどいのが嫌いでね。ここには降伏の使者としてやって来た」


「セレニティ帝国のか?」


「違う、ここのケイングストンの都市と。私達、魔女騎士団(ナイトウィッチーズ)の200名の降伏だ」


「信用出来るのか?」


「信用出来なければ、騎士団の武装解除もしよう、それに情報も付け加える」


「情報?」


「そうだ、聖導騎士団の壊滅の真相と今の帝国の現状だ」


 帝国で何かがあったのか?とりあえずは了承して聞いてみるか。

「解った、その降伏を受け入れよう」


「左大将殿!」


「騒ぐな左少将。

 先ずは降伏の条件だが、ケイングストン市長、貴方達の身の安全は私が保証しよう、ただしこちらも条件がある。

 1つは、ルタイ皇国軍の兵士の身の安全の保証。

 2つは、魔丸の無償提供。

 3つは、空き家の我々への無償貸し出し。

 この3つが守られない場合は、住民を全て虐殺するが、宜しいかな?もちろん、その他の物は全て兵士が欲しい物は、ルタイ皇国が正規の値段で購入し、決して略奪や凌辱等はしない事を約束しよう」


「あ、ありがとう御座います!そんな条件でしたらお安いご用です」


 まぁ魔丸に関しては勇者の者達の消費が激しいので頼んだだけだがね。

「続いてアミリア殿、魔女騎士団(ナイトウィッチーズ)はこのままドレイヤー城で武装解除し、この戦が終わるまで、軟禁状態と言う事で宜しいかな?」


「ドレイヤー城で……って事はライはどうなった?」


「残念ながら……」


 左近の言葉にアミリアは、ライリーは既にこの世にはいないのだと悟り、痛む心を我慢して言ったのである。

「そうかい……それと最後に私の娘はどうなった?」


「クリスティーナ殿は、今はナッソーの温泉宿に旅行中だ」


「は?」


「まぁライリーにも頼まれたのでな……所で……」


「あぁ情報だったな、先ずは聖導騎士団の情報からだ。

 聖導騎士団の壊滅はエリアスの裏切りでは無くて、ルイス・セレニティ皇太子の策略だったんだよ。

 エリアスを裏切り者に仕立てあげて、アイリスを奴隷にして自分が頂く……全てアイリス、あんたを手に入れる為に仕組まれた事なんだよ。

 まぁ失敗したようだがね」


 やはり俺達の推測は正しかったと言う事か……ん?アイリス?

 左近の視界には、あまりの悔しさに唇を噛み締めて、拳に力を入れるアイリスの姿が目に入ったのであった。

 左近は、何も言わずに、ただソッとアイリスの膝に手を置くと、アイリスにソッと微笑みアミリアに問い掛けたのである。

「その情報の出所は?」


「ルイス本人さね、あの男が私を殺す前に、調子にのってペラペラと全部話してくれたって事さ……まぁ聞くだけ聞いて、私は逃げ出したのだけどね。

 アイリ、何も悔しいのは、あんただけじゃ無いんだよ……私も同じ気持ちだ、私のクリスを苦しませて、ただのオモチャの様にしようとしていた、あの最低な野郎は許せないんだよ」


 やはり、最初に会った時に感じた物は、その残虐性だったのか……まぁああ言ったタイプは、猫を被っている間は人からの信頼を得たりするのだが、一度本性が出ると中々に残虐な性格をしているからな。

 よくいる連続殺人犯が捕まって見れば、普通の穏やかな人だったり、医者や弁護士等の社会的地位のある者で、回りの評判が良い人ってのは、そんなタイプだから。

「アイリス……」

「旦那様、私は大丈夫です…元々あの者は私達の敵で御座いますので、今までと何ら変わりは御座いません」

 そう言ったアイリスの目には、静かな殺意の炎が燃えていたのであった。


「良い目だアイリ、そう言った所は父親譲りだな」


「所で、もう1つの情報は?」


「あぁそうだったな、もう1つは……皇帝陛下が暗殺されたそうだ」


『何!』


 このアミリアの情報は、強烈な出来事であった、皇帝が暗殺されは、場合によってはこの作戦の着地地点が見えなくなり、一気に泥沼の果てしなく長い戦争になってしまうからである。

 戦争は、始めるより、終わらせる事が一番難しい。既に始める前に、如何に終わらせるかを先に考えておかねばならない、それが出来なければ、泥沼の戦争に発展してしまうからである。

 しかし、今の左近には情報が圧倒的に足りなかったのであった。

 これは、情報の収集が必要だと感じた左近は、情報収集の指示を出す前に、アミリアに聞いたのであった。

「その情報は信用に値するのか?」


「信用に値するも何も、どうやら私が皇帝陛下暗殺の犯人の様だ」


「様だ?……何か裏が有りそうだな?」


「ご名答、解ってはいると思うが、犯人は私じゃない。私は帝国には、忠誠心は全く無いが、陛下には恩義があり、その忠誠心は他の誰にも負けないと自負しているつもりだ。

 それはさておき、私がルイスから殺されそうになり、逃げた直後に陛下が暗殺され、逃げ遅れた私の部下2千名以上とメイド数名が火炙りになったそうだ。

 そこからすぐにルイスが皇帝の座についたんだとよ」


「犯人はルイスか?」


「証拠は無いが、そうだろうね。奴ならしょっちゅう病床の陛下の見舞いに行って、取り寄せた薬を直に持って行ってたので、第一発見者になっても、何ら不思議は無いが、この私を殺そうとした、この流れからして、奴で確定だろ」


 病床の皇帝を見舞いに?取り寄せた薬を?……まさか!

「少し聞きたい……ルイスは、皇帝が病になる前から、皇帝の所に行っていたのか?」


「ああ、陛下が病になる少し前からだ。珍しいハーブティーが手に入ったとかでよく行っていた」


「では病は、何が原因か解っていたのか?」


「医者の話では、確か心臓が弱っていると言っていた、相次いで皇太子殿下を亡くした心労が原因だと言っていたが……まさか!」


「これは、あくまでも推測だが、そのハーブティーに何かを入れて、徐々に弱らせて……」

「旦那様、それ以上は……あの者は私達の敵で、それ以上でも、それ以下でも御座いません、ただそれだけです」

 そう言ったアイリスは、明らかにキレているのを我慢している様であった。


「……すまない、余計な詮索であったな。しかし、こうなると状況はかなりマズイ事態になるな……誰か、アデルとジャックを呼んできてくれ。

 パンドラ、ジャックを借りて良いか?」


「どうぞご自由に」


「すまないな。

 そうだ市長、1つ疑問に感じたのだが、アミリア殿は帝国では今はお尋ね者じゃ無いのか?何故に捕まえて、帝国に引き渡さない?」


「それは、平時でしたらそうしていたかも知れませんが、今は皆様が来られましたので、何かあった時のために少しでも兵は必要かと思いまして」


 なるほどアミリア達は用心棒がわりって事か。

「そうか、アミリア殿はこれから先はどうする?」


「ルタイ皇国に親子で亡命でもしようかね、どうせエリアスもいるんだろ?」


「そうか、でも正確には俺の私兵の血盟十字軍クラン・オブ・クルセイダースって所だ、ルタイ皇国軍とあまり変わらんが、本拠地はナッソーになっている」


「じゃあ、私もそこにするよ。それと、今後はそこで働くのでアミリアで良い」

 アミリアがそう言っている時に、アデルとジャックの二人がやって来たのであった。


「……お呼びで?」


「御館様、只今参上しました」


「二人に頼みがある、これから帝都ナリヤに行って、帝国の現状を探って来てくれ。それと、前皇帝の弟のラニス公爵を出来れば連れてきて欲しい。

 それと、通信兵を1人とアミリア殿の部下を1人連れていけ」


「左近衛大将殿、それは無理だ。私の部下は反逆者として、私と同じくお尋ね者になっている、とても帝都に入れないよ」


「そうか……では市長、誰か1人案内役に貸してもらえるか?もちろん報酬は支払う、1日200シリングでどうだろうか?その者の命は、この二人が全力で守るので大丈夫だ」


「そう言う事でしたら、私の娘に行かせましょう」


「すまないな。では二人は市長の娘さんと、通信兵の4人で頼む……全力で守れよ」


「こ、殺しは、やっても良いので?」


 ジャックにその許可はマズイだろ、帝都で連続殺人やらかすのが目に見えている……アデルに任せよう。

「そこは、アデルの許可が無ければ、殺ってはダメだ。アデル、コイツの手綱は任せた」


「え?私ですか?」


「任せたぞ」


「……はい」


 よし、押しきってやった。あれ?ラナが必死で笑いをこらえているが……触れないでおこう、兄妹喧嘩に捲き込まれるのは、嫌だからな。

「ではこれからの事だが……左少将、お前が暫く左近衛府軍を指揮し、主馬首がそれの補佐をしろ。

 まぁそうは言っても暫く、あのキングストンに駐屯し、兵が市民に迷惑をかけない様にするだけだがな……特に蔵之介を頼む。

 何なら木に縛り付けておくか、牢屋に入れておけ」


「いや兄貴、それは酷いでしょ!」


「それは了解しましたが、左大将殿はどちらに?」


「了解するのかよ!」


「俺は、一時レイクシティに戻り、関白様と今後について協議する、もちろんアミリア殿も来てくれ」


「それは良いのだが……良いのかあれ?何だかルタイ語で叫んでいるのだが」

 そう言ったアミリアは、蔵之介にチラリと目線を移して言ったのであった。


「良いんだ、ただのバカだから。

 所で他の皆はどうする?俺はこのまま左近衛府に行くが」


 左近がそう言うとラナが我先に手を上げて言ったのであった。

「ハイ、ハイ!私はケイングストンの観光してみたい!」


「私は旦那様に付いていきます」


「……私はナッソーに戻ってお風呂に入りたいな」


「私もお姉ちゃんと同じく」


「私はお父様に付いていきますよ」

 ラナは観光で、セシルとセシリーはナッソーで残りは俺と一緒か、何だか少し寂しいような気がするが仕方ないか。


「そうだバッシュ、アミリア殿の配下をドレイヤー城に送った時に、義父殿も左近衛府に来てもらう様に伝えてくれ」


「エリアス様をですか?」


「そうだ、帝国の事に詳しい者を集めて情報が欲しい」

 左近の考えは、皇帝がいないのならば、弟のラニス公爵をルタイ皇国に政治亡命させて、臨時政府を作らせ、ルイスの帝国を潰してから新生セレニティ帝国を作れば良いと考えたのである。

 だがその為には、ルイスの命を取らねばならない必要性があるのだが、帝は了承しておらず、その目的の為に関白を説得しようと言うのが左近の狙いであった。

 その為には、エリアスとアミリアの意見がどうしても必要で、この二人に関白の元に来てもらう事にしたのである。


 かくして左近達は、空間転移で左近衛府に向かったのであった。







 空間転移の先にはアミリアの見た事が無い、豪華な装飾品で飾られた城のエントランスに出たのであった。

 一体ここは何処だ?城の様だが、こんなにも豪華な装飾品は見た事が無い……それにこの左近衛大将は、空間転移でここまで来た……あの双子も空間転移を使用していたと言う事は、ルタイ皇国には一体何人の勇者がいるのだ?これでは帝国は勝てるはずもないじゃないか。

 そんな事を考えていたアミリアに、左近が言ったのである。

「こっちだ、付いてきてくれ」


「ちょっと待ってくれよ、ルタイ皇国は一体何人の勇者を、召し抱えているんだ?」


「3千人程だな」


「嘘だろ……大陸全部でも30人はいないのに……」


「そうらしいな、ただルタイ皇国の勇者は、これから益々増えるだろうな」


「まさかルタイ皇国は勇者の……」


「正解」


 私達は、絶対に敵にしてはいけない国を敵にしてしまったのか……だから、ライの奴はあの捕虜とクリスを逃がしたのか!今やっと解ったよライ、お前の考えが。

 どうせ帝国はこの戦に負けるだろう、それなら捕虜の返還と引き換えに、クリスの身の安全のを条件に出せば、ルタイ皇国も食い付いて来るだろうと考えて、ルタイ皇国に行かせたのか……すまないライ。

 アミリアは心の中で、ライリーに感謝しながら、左近達について行き、建物の外に出ると、そこは既にアミリアの知っている様な世界では無かったのであった。


 何だ、この豪勢な城は……外は殆ど更地だが、歩いているのはルタイ人ばかり……ここはルタイ皇国なのか?

「大将、どちらに行かれるので?この城に行くのでは?」


「そこは違う、この城は連合本部……そうだな名前はセントラルにしよう」


「しようって、今決めた様な口調だが……」


「その通りだ、今決めた。俺の屋敷の左近衛府はこっちになる、その城はこの戦が終わってから、同盟国の話し合いの場に使われる城だ」


 同盟国……そんなのが裏で結成されていたなんて……

 ショックを受けているアミリアを伴いながら、左近達は左近衛府にやっていたのであった。




 何だこれは、かなりバカでかい宮殿じゃないか!

 そんな驚きの目になっているアミリアを連れて、左近達は中に入ると、1人の兵士を呼び止めたのであった。

「おい、関白様はどちらにおられる?」


「これは左大将様、今日はフレイア様が遊びに来られましたので、確か森の庭園に行かれたはずです」


「森の庭園に?解ったありがとう」

 何でフレイアと森の庭園に行ったのだ?何だか嫌な予感しかしない。

 そんな事を考えながら、左近達は森の庭園に向かって行ったのであった。



 しかし、この左近衛府はかなり大きく、移動だけでも一苦労だな……個人的にはもう少し小さくても良かったのだが。

 そんな事を考えながら、左近達が森の中を歩いていると、何やら初めて見る垣根に囲まれた一角に出たのである。

 何だここは?こんなの無かったはずだよな。

 そんな事を考えながら入り口を探して、中に入ってみた左近は思わず叫んだのであった。

「な、何やねんこれは!」


 そう左近の目の前には、大きなプールが出来ており、そのプールサイドでは、パラソルの下でデッキチェアーに優雅に座っている、サングラスをかけてビキニ姿のフレイアがいたのであった。

「よ~清興、久し振りぃ~!」


「よ~じゃねえよ!何だよこれは!」


「ほら、今日は暑いやん?ウチって一応は魔王やん?って事はセレブやん、夏のセレブって言ったらこれやろ」


「……500歩譲ってそれは認めるとしても、自分の所に作れよ!お前の所の神魔国の屋敷も在るだろ!」


「ほら、ここに作ったら、皆で楽しめるやん……それにアイリスやラナ達の水着が見れるで、ウチって優しいやろ?」


 確かにそれは素敵な事だ……見てみたい……。

 そんな欲望丸出しの左近に、声をかけるスクール水着姿の女性がいたのであった。

「左近殿、何を考えておられるので?……あ、陛下、こちらがチコの実のジュースになります」


「ありがとう、そこ置いといて」


「リーゼロッテさん!何であんたまで水着なのですか!って何でジュースを?」


「私は魔王陛下のメイド長ですから当たり前でしょう?……まさか、この様な服は着ないのですか?」


 ……これはソッとしておいた方が良いな、眼福だから良いだろう。

「間違っては無いけど……そうだ、ここに関白様が来ていないか?……いた、あれか」


 そう言った左近の目線の先には、何故かバタフライで泳ぐ関白の姿があったのである。

 俺……頭痛くなって来た……何でこんな所で遊んでいるんだよ!てか何でバタフライを知っているんだよ!

 そんな左近の気持ちが解ったのか、フレイアが関白を読んだのであった。


「おーい、トミィ~!清興が用事が有るってさ!」


 ト、トミィ~だと?って手を振ってるし!こっちに来る時もバタフライだし!何だよコイツら!

 そう思っていると関白が近付いて来て左近達に言ったのであった。

「おう左大将!お前も泳がんか?」


「泳がんかじゃ無いでしょう……俺…何で俺、真面目に言っているんだ?

 じゃなくて緊急事態です、少々宜しいでしょうか?」


「……時間が惜しい、今申せ」


「解りました、セレニティ帝国の皇帝が暗殺されました」


「何?……誰の手によってだ?」


 お、おっさん、真面目に話しているのに、何故にプールで温泉に入る様にタオルを頭に乗せる……気になる。

「おそらくは、後を継いだ息子のルイス・セレニティ皇太子かと……その為に本日、事実を確かめに帝都に忍を放ちました」


「相変わらず抜け目が無いの……でこれからの予定は?」


「ルイスが本当に暗殺したのなら、次に狙うは前皇帝の弟のラニス公爵でしょう。

 そのラニス公爵の一家を救出し我等の保護下で、臨時政府を立ち上げさせて、帝国の皇帝を交代させます」


「なるほどな。そうなれば、我等に正義もあるか……しかしそれはラニス公爵が、こちらの話にのっての話じゃ、断ればどうする?」


「乗る様に仕向けるしか無いでしょう……例えば帝都の経済をボロボロにして、ラニス公爵が資金を溜め込んでいるとの噂を流すとか」


「……えげつない事を考える奴じゃの」


「今、聞いたくせに……」


「おお、そうじゃった。所でそちらのお姉さんは?」


「今回この情報を我等に知らせてくれた、アミリア・マクレガー殿です。彼女は、ルイスに殺されかけて、脱出すると、その直後に皇帝が暗殺され、彼女は皇帝暗殺の首謀者として帝国から追われています。

 そこでこの情報と引き換えに、我等に降りたいと、申されておりまして……宜しいでしょうか?」


「良いも悪いも、左近衛大将はお前じゃ、好きにするがよい、ワシはただの飾りじゃ。

 所で、その話は信用に値するのか、お前の意見を聞きたい」


 何だ?訳を聞かないのか?

「信用できます」


「ふむ……左大将、お主そのルイスとやらに会った事は?」


「あります」


「では、なんと見た」


「邪と見ました」


「ならば、殺せ。ルタイの汚名はルタイの手で……帝はワシが何とかしてやる、お主は好きな様に暴れるがよい」


「承知しました」


「所でだな、このプールに今後も来て良いか?」


「ダメだって言っても来るんでしょ?」


「よく解るの、ここで泳ぐとホレ、この上腕二頭筋が良い感じにピクピクしおっての」

 そう言った関白は、左近に自慢の腕の筋肉を見せ付けて言ったのであった。


「……見せるの止めてください」


「そうか?フーちゃんは喜んだぞ、のうフーちゃん」


「せやせや、だってマッチョやで、良いやん。お姫様抱っこされたいやん」


 俺……このコンビと長くいてはダメになるかも……頭痛くなってきた。

 そう左近が思っていると、エリアスが顔色を変え走ってやって来たのである。

「御館様!これは関白様にフレイア様!……ちょうど良かった、今ザルツ王国から緊急の通信が有りまして、ジョゼ・フランド辺境伯をはじめ、貴族達が謀反!現在、王都レンヌを包囲している様です!そして我がルタイ皇国に緊急の援軍要請で御座います!」


『何!』


「関白様!」


「よし、すぐに救援に向かえ!…いや、先ずは我等でレンヌへ向かう、そして情報を得てから救援に向かおう。

 左大将、その様に手配せよ!」


「承知しました。

 アミリア殿と義父殿は、ドレイヤー城に待機してください……空間転移でナッソーにいる娘に会いに行くのも、許可しましょう。

 そしてケイングストンで黒騎士団と幹部の召集を、通信兵に左少将に伝える様に言ってください……フレイアはどうする?」


「ウチは、ザルツ王国の事はどうでも良いから、ヤバくなったら言っておいで。カルラに言って軍を動かしたるわ」


「解ったその時は頼むよ。では行こうか」

 そう言った左近達は準備をし、空間転移で王都レンヌに向かったのであった。






 ―――――――――――――――――――――――――




 左近達が、王都レンヌにあるエルマの店、エルの一室に空間転移で出ると、セルゲンが出迎えたのであったが、その鎧や身体も既にボロボロで、その姿がここ王都レンヌでの戦闘が、如何に激しかったのかを物語っていたのであった。


「御待ちしておりました、陛下が御待ちです」


「セルゲン殿……」


「あぁ、これですか?まぁ道すがら話しましょうか?……おや、そちらの御方は?」


「こちらは、ルタイ皇国の関白、冷泉 永富様で御座います、帝の名代として御越しになられました」


「これは、御初に御目にかかります、某はザルツ王国親衛騎士団、団長のセルゲン・ギュドゥアンと申します」


「余がルタイ皇国関白の冷泉 永富である。宜しくなギュ……ギュ……」

「セルゲンで良いですよ、関白様。ルタイ皇国の御方は皆様、ギュドゥアンの発音が難しくて私の事はセルゲンと呼んでおりますので」


「おおそうか、ではセルゲン案内を頼む」


「はい、ではこちらへどうぞ」

 そう言って、セルゲンの案内で、店の外に出てみると、レンヌの街並みは、市街戦の後の様に、家々は燃えた跡や、破壊されており奇跡的にエルだけが残っていたのである。


「こ、これは……」

 以前のレンヌの街並みを知っている、左近とアイリスにとってはその光景はかなりショックで、あまりの惨状に思わず絶句したのであった。


「酷いでしょ?私もこの惨状に心を痛めております……」

 そう言ったセルゲンの目にはうっすらと涙が浮かんでいたのであった。


「詳しく話してくれるか?」


「はい……突如、フランド辺境伯が我等を裏切ったのを皮切りに、貴族達が反乱を起こしました。

 そして貴族達の反乱だけでは無く、兵士も裏切る有り様でして、この王都レンヌも例外では御座いませんでした。

 しかし、陛下が左近衛大将様の忠告を聞き入れていたために、レンヌの主要な場所は我等の親衛騎士団が警備しており、一気にこの王都レンヌで市街戦が始まり、それを撃退する事に成功したので御座います。

 今この王都レンヌで生き残っている兵士は、約500名ほど……レンヌを今包囲しているのは、約2千で御座います」


「最早、風前の灯と言った所か……他の貴族は援軍には来ないのか?」


「それが、王都レンヌより東に半日程の所に在るガレリの砦に、フランド辺境伯以外の反乱軍が集結している様で、日に日にその数は多くなり他の貴族は手出し出来ないのでしょう。

 王都レンヌの援軍に来れば、包囲している軍と挟み撃ちになりますからね」


「最早、打つ手なしと言った所か……」

 そう思い、言った時であった、ここに初めて来て、アイリスと二人で泊まった宿屋が見えてきて、その宿屋も例外無く焼け崩れていたのが視界に入ったのである。


「…旦那様……」


「ああ、俺達が初めて二人で泊まった宿屋だ……守ってやりたかったな」

 左近は宿屋の現状を見て、何処かアイリスと自分の思い出を壊された様な気持ちになり、それはアイリスも同じ気持ちであった様であった。


 左近達はセルゲンの案内で、王宮に入ると、テラスに通されるとそこにはゲハルトの他に、おばば様とリリアナがいたのであった。

 何でリリアナが?幽閉されていたはずでは?

 そんな事を考えながら左近達は、ゲハルトの元に行くと、ゲハルトは何も無かった様に明るい口調で言ったのであった。

「いよう左近、やはりお前の読みは当たったわ。おや、そちらの御仁は?」


「こちらは、ルタイ皇国関白、冷泉 永富様で御座います」


「おお、ルタイ皇国のナンバー2で、殆どルタイ皇国を仕切っているお人ではないか!キリバ語は大丈夫で御座いますかな?」


「大丈夫ですよ」


「私は、このザルツ王国の国王、ゲハルト・ホーコン。このムスッとしておるのは娘のリリアナで、この妖怪の様なのは、ヨハンナ・カーショウ。皆はおばば様と呼んでおる。

 この様に汚ならしい所ですみませんな」

 おばば様ってちゃんと名前があったのかよ!ヨハンナ……似合わなねぇ、妖怪乾物ババアが良いと思う。


「いえいえ、戦の最中では仕方がない事ですよ。しかし、さすがは国王陛下、奇襲に備えておったとは、さすがに御座います」


「これは単に、そこのセルゲン達と、スラム街の者達の頑張りが大きい、ワシは何もしてませんよ」


「しかし、現状をセルゲン殿に聞きましたが、あまり芳しく無いようですな」


「そうですな……総攻撃で来られれば、持って後1日って所ですかな」


「では、それ迄に何か巻き返しの策を考えねばの……のう左大将よ」


 関白がそう言うと、パンドラが何か思い付いたかの様に、発言したのであった。

「よろしいでしょうか?」


「パンドラ、何か策は有るのか?」


「パンドラ?」

 ゲハルトが、そう言って関白に聞くと、パンドラは貴族の様に御辞儀をして言ったのであった。


「申し遅れました。私、島 左近衛大将 清興が次女のパンドラと申します」


「おお、左近の娘であったか!ワシはてっきり左近の妻だと思っておったわ……しかしこの様に美しい娘がおるなら、左近も水臭い、紹介すれば良いのに」


「ありがとう御座います。所で関白様、お父様、この王都レンヌの解放を、私の配下の黒騎士団(ブラック・ナイツ)の入団試験に使わせて頂いてよろしいでしょうか?」


黒騎士団(ブラック・ナイツ)だと?」

 そう言って関白は左近の方に、何だそれはと言った目線を送ったのである。


 まぁ知らんわな、言ってないから……ついでに説明しておくか。

黒騎士団(ブラック・ナイツ)とは、ルタイ皇国の中でも一番武芸に秀でた者を集めた部隊に御座います。

 どの様な強行軍でも耐え抜き、その後のどの様な戦闘でも勝利する部隊で御座います、既に2千名から8百名ほどに絞られており、パンドラはその8百名に、外の包囲軍を掃除させようと言っているのですよ」


「左大将の所は、皆えげつないのう……良いだろう許可しよう」


「ありがとう御座います。それとですが、我等の部隊長達が武功を示さねば、他の者はついては来ませんので、反乱貴族の都市を滅ぼしても宜しいでしょうか?、もちろん皆殺しにしますので」


「国王陛下……」


「良いだろうパンドラ殿、セルゲン!地図を持ってこい!」


「はっ!」

 ゲハルトの命令で、急ぎ地図を持って来ると、セルゲンはテーブルに広げたのだが、その地図はあまりにも大きかかったのであったが、セルゲンは気にする様子もなく説明しだしたのであった。


「では、ご説明します。

 現在の反乱を正式に表明している貴族は、フランド辺境伯を入れて8名になり、その殆どがレンヌの東の貴族であります。

 先程も申しましたが、フランド辺境伯爵以外の貴族は、ここガレリの砦に集結しており、未だに全軍は集まっておりません。おそらくは、集結が完了次第にここレンヌに攻め込んでくると思われます。

 ただ不気味なのが、このフランド辺境伯でして、ここラスベスの街を占領してから、動きが無いのです。

 それとですが最後に、我がザルツ王国の専属勇者のジュダース公もフランド辺境伯の元に行かれ、裏切りました」


 勇者は、どうでも良いのだが、フランド辺境伯は動かないか……確かにそれは不気味だな、他の貴族の様にガレリの砦に集結しないまでも、何らかの動きは有りそうなんだが……。

 左近が、そう思っているとパンドラがセルゲンに質問したのである。

「セルゲン殿、敵の貴族達の本拠地は何処ですか?」


「ここの2つと、ここと、ここ……後はこの4都市で御座います」


「一番遠いこの都市迄、馬で何れ程かかりますか?」


「およそ13日と言う所でしょうか」


「では、このフランド辺境伯以外を、私達が都市ごと葬って差し上げましょう、14日でここレンヌに戻って参りますので、そこからフランド辺境伯爵を、お父様が撃ち破れば宜しいのでは?そう言った策は得意でしょ?」


 無茶苦茶言いやがって、でもやるならば14日以内に作戦の立案では無く、兵の移動なども考えて、3日以内が限界ラインだな。

「どうやら腹が決まったようじゃの?」

 そう言った関白の顔は、何処と無くこうなるのが解っていた様な顔であった。


「嫌って言ってもやらせるんでしょ?やりますよ、でもどんなに無茶苦茶な作戦でも我慢してくださいね」


「それは仕方がないの」


「それとですが、傭兵ギルドに言って、正式に傭兵を雇っても宜しいので?」


「仕方がないの」


「ザルツ王国もその費用は負担させて頂こう。これは我が王国の戦だからな」


「ありがとう御座います」

 左近がそう言った時であった、パンドラがその場の者全員が驚く提案をしたのである。


「では、我等が貴族の本拠地を攻める時に、リリアナ王女も御一緒に来ていただいて宜しいでしょうか?」


「……パンドラ殿、すまぬが我が娘のリリアナは、罪人ゆえ出す事は出来ぬのだ」


「国王陛下、罪人だからこそ我等と一緒に来るのです、同じ死ぬのなら、王女様も戦って死にたいでしょうし、何よりこれは良い機会だと思います。

 我等が反乱した貴族共を王女と一緒に倒せば、その功績で罪を罷免することも出来ましょう、それに今は我等と連合を結成した後に、レイクシティに住まわせる王族はいないではありませんか。

 ならば今は王女様の命を助ける良い機会だと思われます、ここで王女様を助けてレイクシティに住まわせる王族にすれば良いのです」


 なるほどな、これだとリリアナの命を助ける口実になるであろうし、レイクシティならば身分も同じ王族も他国から来るであろうし、リリアナも大人しくなるか。

 しかし左近の娘のパンドラ……この者、頭がキレすぎる。

 男であったら、この世を平定する超帝国の皇帝の再来かと言われる程の者になろうものを……だが女の身でこの美貌では、男を惑わす者として、上に立つことを納得しない者や妬む者も多かろう……口惜しかろうな左近よ。

 だが、この誘い乗らねばならぬ。

「パンドラ殿、娘を頼む」


「逃げたら殺しても宜しいので?」


「それは致し方ないな、良いなリリアナ?」


「……はい」


「では、我等は一旦戻り、兵を集めて明日からレンヌに送りましょう」


「かたじけない関白殿」

 そう言ってレンヌを後にした左近達は一旦レイクシティに戻って行ったのであった。


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