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Another Life もう1つの人生  作者: くろべぇ
第一章  創成編
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救出

 夜、蘭奪還作戦は開始された。

 既に忍び装束に着替えたラナは先行して潜入し、予定ではそろそろ突入ポイントを確保した頃であろう。

 空間転移のスキルは、セシルとセシリーには口止めはしている、まぁ俺に危害が有れば自分達の命の危険なのでこれは安心出来る。さてそろそろかな。


 俺は口に魔丸を含み、ラナと決めていた場所に空間転移のゲートを開いた。

 そして俺はゲートの中に、槍の持ち手を入れると、チョンチョンと感触があった、これはラナのポイントを確保したとの合図だ。

 俺は、アイリス達に頷き合図をすると、俺達はゲートの中に入り王宮の突入ポイントまで一気に空間転移した。


 王宮内部は夜と言うこともあり静まり返っている、気配探知を使うと王宮内での警備兵の動きが手に取るように解る、どうやら建物内部まで解るようだ。しかし地下までは解らない、これは洞窟や地下の独房の共通点、地面の中は気配探知が使用出来ないと言うことであろうか、そんな事を思いながら塔の下の扉を見ると、警備の騎士の姿が既に無かったのである。


 これはまさかと思っていると、ラナが小声で話した。

「少し邪魔だと思い、既に殺して死体を茂みに隠しております」


 やっぱりね、まぁ手間が省けて良いか、ものは考えようだ。

「すまない、警備はやはり騎士だったか?」


「はい、情報通りに騎士でした」


 と言う事は、ゲハルトはちゃんと手を回してくれているので有ろう。

「ではみんな静かに扉まで行くぞ、辺りの警戒を怠るなよ」


 俺の言葉を合図に、俺達は扉まで近付きラナが盗賊のスキルのピッキングで扉の鍵を開けようとした時であった、扉の中から声が聞こえてこちらに近付いてきたのであった。


 しまった交代の時間なのか?会話の内容で人数は2名、気配探知でも2名さてどうする?

「旦那様、ここは私とラナが」


 仕方がない時間は無い、もしも失敗した時は、俺が槍をぶん投げて殺せば良い。

「解った、頼むぞ」


 そう言って俺は、セシルとセシリーを連れて向かいの茂みに身を潜め、扉の方を見詰めるとすごい光景が目に入ったのである。


 アイリスは剣を抜き塔の脇に隠れたのだが、ラナは刀を抜き左手一本で扉の上部の塔の石を掴み、逆立ちをして塔にへばりついているのであった。

 あいつは一体どんな筋肉とバランス感覚を持っているんだと、感心していると扉の中から二人の騎士が話ながら出てきた。

「おーい交代だぞ……あれ?あいつらどこ行った?」


「また何処かでサボっているんじゃねえの?」

 後ろの騎士がそう言った時だった、ラナが音も無く後ろの騎士の背後に降りた瞬間、騎士の口を塞ぎながら首を斬ったのであった。

 前の騎士は流石に騎士といった所か、瞬時に異変に気付き振り返った瞬間であった、アイリスが一瞬の内に飛び出し、騎士の首を斬り落としたのである。

 二人の連携はバッチリじゃないか……俺何か仲間外れの気分……ん、セシリーが気持ち悪そうにしている、どうしてだ?もしかして。

「セシリー、お前人が死ぬ所を見るのは初めてか?」


「は、はい……こんなにグロテスクとは……ウプッ……だ、大丈夫です」

 おいおい、大丈夫かよ……あれ?って事はこれは初陣になるのか?と言う事はもしかして勇者の職業を実験が出来るかもしれないぞ。


「セシル、セシリーお前達はもしかして、モンスターも倒した事が無くてこれが初めての実戦か?」


「……お恥ずかしながら」

 セシルは恥ずかしそうに答えたが、セシリーは口を手で塞ぎながら何度も頷いた。


 おいおいセシリーの奴、大丈夫かよ。その点セシルは大丈夫そうだな。

「これからこんな光景は、いくらでも見るし自分もしなくちゃならない、早く馴れろ……行くぞ」


 アイリスとラナが死体を隠したのを確認してから、俺達は茂みから出て塔の中に入って行ったのであった。


 斥候はラナ、俺は先頭、真ん中にセシルとセシリーで最後尾の警戒はアイリスが担当しこの陣形で進んでいったのであった。


「旦那様、この先に警備の者の休憩室であろう部屋が、中には3名います」


「解った、先ずは俺が確認してみるアイリス、後は頼んだぞ」


「はい」

 そう言って俺はラナに案内され、休憩室の扉の隙間から中を確認してみた。


 中には3人の騎士か、2人は談笑1人はベッドの上か。




 名前:****** 種族:人間 レベル:4

 職業:盗賊 騎士 貴族



 名前:****** 種族:人間 レベル:5

 職業:盗賊 騎士 貴族



 名前:****** 種族:人間 レベル:2

 職業:盗賊 騎士 貴族 賞金稼ぎ



 おいおい、全員が盗賊持ちかよ、無茶してるなぁ。レベルが低いって事は職業のランクアップしたばかりか。

 一人ベッドで寝てる奴は賞金稼ぎって職業も付いてやがるなんだあれ?それにしても全員が貴族の坊っちゃんって所だな。

 ここはセシリーにやってもらうか、俺はこの世界の初陣で盗賊を倒してゼニト達を助けて勇者になった、もしかすると初陣で盗賊を倒して誰かを助けるのが勇者の条件かも知れない、ここはセシリーにやってもらうか。



 俺はアイリス達のところに戻り、セシリーに言った。

「この先の部屋に3人くつろいでいる。ちょっと実験をしてみたい、セシリーお前だけで3人始末しろ」


「えぇ!何で私ですか?」


「そうです、セシリーに頼むよりも私がやります」


「アイリスその気持ちは有り難いが、おそらくは条件が在るのだと思うのでな。セシルとセシリーが当てはまると思われるのだ」


「……その職業は?」


「勇者だ」


「そんな、旦那様は勇者の職業になる方法を発見されたのですか?」


「アイリス焦るな、まだ実験だと言ったろ。これで成功ならばこれから先、勇者を量産出来るかもしれない、やってくれるなセシリー?」


「わ、解りました」


「次はセシルにもやってもらうからな」


「……了解です」


 そう言って俺とセシリーは再び休憩室の前に戻ってきた。

「心配するな相手は3人だが、もしもダメなら俺がやる。おばば様の教えを思いだし最初の一撃に全てを賭けろ……後で魔丸を渡すから飲めよ」


 セシリーは静かに頷くと、小声で何かを詠唱していた。そして目を見開き、ラナに合図をしたのであった。

 ラナが静かに扉を開くと、セシリーは一気に魔法を発動させたのであった。

「アブソリュート・ゼロ」


 セシリーが魔法を放った瞬間、休憩室から一気に冷気が凄まじい勢いで吹き出したのである。おい、少しは手加減しろよ!冷気でバレるだろうが。

 こうしてセシリーに魔丸を渡し、冷気が収まった休憩室を覗くと、物の見事に室内全てが氷に閉ざされていたのである。

「まだ中の者は生きていますね、ただし凍っているのでショックを与えれば粉々になるかと思います」


 ラナが言うのなら間違いないだろう、気配探知にも反応が有るしな。

「セシリー、これで中の者を斬ってこい」


 そう言ってセシリーに村正を抜いて渡すと、セシリーはゴクリと唾を飲み込み部屋に入り、3人に刀を降り下ろして処理したのであった。


 こうして俺達は地下へと進みながら、職業が盗賊になっている騎士はセシルとセシリーに廃除をさせながら地下の独房へと進んでいった。

 しかしここのリリアナの騎士達は、揃いも揃って、殆ど職業が盗賊になっているじゃないか、1国の王女の騎士団がこんなので良いのか?コイツらって本当にレンヌの中で殺人や略奪をやっていたのか?ゲハルトが廃除しょうとしている気持ちが解ったよ。


 独房の並んでいる階に出ると、ここからはマメの出番だ。

「アイリス、蘭さんの持ち物は?」


「宿屋の人に言って、従業員が個人的に持っていた蘭さんの使用済みパンツを貰ってきました」


 ……おい、何か変だろ。何で宿屋の従業員が蘭さんの使用済みパンツを個人的に持っているんだ?単なる下着泥棒じゃ無いのか?そいつ絶対に職業が盗賊になっているぞ。

「……ではラナ、頼むぞ」


「かしこまりました、……マメ、出ておいで」

 そう言ってラナはアゾットの短剣を前に突き出すと、魔方陣が現れて中からマメが出てきた。


「……可愛い」

「仔犬だ、可愛い」


 あ、ラナが覆面の下でムスッとしているのが解るぞ。フォローしてやるか。

「二人とも、あれは一応ケルベロスだ。ラナが召喚してあぁなってしまったが」


「……ラナ奥様すみません」


「ラナ奥様、すみません。でも召喚する魔物は召喚士の心を反映すると言います、あのケルベロスをここまで可愛くするとは、奥様は心からお美しいのですね」


 そ、そうなのか?あ、耳がピクピク動いている、もしかしてラナ喜んでるのか?……犬の尻尾かよ。


「さぁマメ、この匂いと同じ匂いを探せ」

 ラナがマメに蘭さんの使用済みパンツを嗅がせると、マメはクンクンと嗅いで同じ匂いを探し始めた。もはや完全に犬だな……それに今回、使用済みパンツを嗅がせて探すとは、何だかマメの将来がヤバくなりそうだが、今回はあえて触れないでおこう。


 みんなマメの後をついていく中で俺はセシリーに小声で話した。

「セシリー、先程の召喚士の心の話し、本当か?」


「あれ、嘘ですよ。奥様の機嫌が悪くなりましたので……ね」

 セシリーは笑顔でそう言って先に行ってしまった。セシリー……中々に出来る奴だな。


 そうしている間にマメはクンクンと突き当たりまで行くと、壁に向かい吠え出した。

「マメ、これは壁だろうが」


「ラナそう言うな、エルマは貴族が王女に隠し部屋を作らされたと言った。もしかすると蘭さんは、この壁の向こうに捕らわれて居るのかも知れない」


 俺はそう言って壁に耳を当ててみると、壁の向こうに微かに女性の泣く声が聞こえたのである。

 声が聞こえて来ると言う事は、意外とこの壁は薄いな……もしかするとこれは他の剣とかでは無理かも知れないが、朱槍で斬れるかもしれない。朱槍のスキルの必中、これは鎧も貫通し必ず命中するスキルであった。ならばその法則が正しいのであればこの壁も斬れる……ハズだよな?


「みんな下がっていろ、今からこの壁を斬る」


「……それはいくらなんでも……」

「大丈夫です、旦那様は出来ないことは言いません、下がりますよ」


「……アイリス奥様……解りました」


 そう言ってみんな下がったのを確認して俺はアイテムボックスから朱槍を取り出した。

 もしもこれで朱槍が折れても、アイテムボックスに入れれば、たぶん修理されるだろう、これは賭けだがやってやる。

 俺は朱槍を構えて壁を見据えて静かに息を吐いた。

「おぉぉぉぉ!」

 気合いの掛け声と共に一気に朱槍で何度も、何度も壁に斬りつけると、斬れた!壁は音をたてて崩れ落ちたのであった。


 崩れ落ちた先には部屋が在り、そこには予想通りにベッドの上で泣きじゃくっている蘭がいたのであった。


「エグッ、エグッ……王子様ぁ!」

 チョッと待て!誰が王子様だ!……あ、こけた。蘭さん……腰が抜けたんだな、しょうがないな。


 俺は蘭さんの元に行き、蘭さんをそのままお姫様抱っこをして、その部屋から連れ出した。

「エグッ、エグッ……左近様ぁ恐かったよぉ!」


「解った、解った、大丈夫だ心配するな、所で歩けるか?」


「む、無理ぃ!腰が抜けて……」


「解った、このまま連れて行くから、あまり動くなよ」


「は、はい!」

 そう言って俺は蘭さんを連れて皆の元に行った。


「蘭さんお久し振りです、助かって良かったですね」


「あ、アイリスさん?アイリスさんも助けに来てくれたの?」


「はい、こっちの忍び装束のダークエルフはラナ、こっちの魔法使いの格好をしているのはセシルとセシリー、でこの仔犬はマメです。みんなで蘭さんを助けに来ました」


「みなさん有難う御座います、本当に、本当に助かりました……チン」

 おいコラ、今陣羽織で鼻を咬んだだろう……洗濯しなきゃ。


「とりあえず蘭さんは救出したので、プランAで帰るぞ。ラナは斥候、アイリスは前衛、セシルとセシリーは後方の警戒だ」


『はい!』

 そう言って俺達は、そのまま外を目指し、出てくる騎士達を全て殺し急いで塔の外に出た。


 すると外にはリリアナ率いる騎士団が待ち構えていたのであった。

「やはり賊はお前達であったか!これで堂々とお前を殺せるわ」


「ふん、何を言うか!昼に国王陛下や私に言った、蘭さんを知らないと言ったのは嘘だったではないか!無実の者を監禁する、これが1国の王女のすることか!恥を知れ!」


「何を言うか、この国は妾の国、何をどうしょうと妾の自由じゃ!みんなこの賊を殺してしまえ!」


『はっ!』


 やはり殺るしかないか。俺は蘭さんを下ろして言った。

「ラナ、3人を頼むぞ、二人は魔法でサポートしてくれ。アイリス、一緒に暴れるぞ」


『はい!』

 その言葉と同時に俺は左手に朱槍、右手に村正を持って騎士団に斬りかかって行ったのを皮切りに、その場が一気に乱戦となったのであった。


 斬り込んだのはこちらは2人に対して、リリアナの騎士団は30人はいる。

 圧倒的に不利に見えるが、そんなに不利な状況でも無かった、俺には朱槍が有るしアイリスは伝説の武器を装備している、更にこんなに密集していてはただ武器を振り回すだけで誰かに当たるので、意外と不利な状況では無かったのである。

 こちらとしては、相手の攻撃に注意するだけと言う簡単な戦いであった。


「そ、そんな……たった2人に妾の騎士団が……何で?」


 やはりリリアナは驚いているな、ただ突っ込むだけの猪武者を相手にするのは楽だ、少し煽ってみるかな。

「どうした?お前の騎士団だけで、ルタイ皇国を滅ぼせるんじゃ無かったのか?たった2人にやられていては、所詮は口だけと言った所だな!」


「お、おのれぇ!言わせておけば!」

 そう言ってリリアナは剣を抜き、こちらに向かって来た。単純な奴だな、これでどさくさに殺せる、ゲハルトには悪いがこの王女を殺させてもらう、後々に禍根を残さぬ様にな。


 その時であった、王宮の方から地響きの様な大声が響いたのであった。

「やめんか!この馬鹿者どもが!」


 その声と共に騎士達は、ピタリと動きを止めたのであった、そして王宮の方から新たなる騎士達を引き連れた、いかにも武人と言った騎士がやって来たのである。


「双方剣を納められよ、この騒動ここまでに致します」


「……あい解った、御主は?」


「これは左近衛大将様、私は国王直属の親衛騎士団の団長をさせて頂いております、セルゲン・ギュドゥアンと申します」


「セルゲン!何をしている、早くこの者を討ち取らぬか!」


 おいおい、リリアナよバカにも程が有るだろう、ここに国王直属の騎士団が来ていると言う事は……

「左近衛大将殿を討ち取ることは余が許さん」

 ほらね、やっぱりゲハルトが出てきた。


「左近衛大将殿、その者が昼に申していた……」


「はい、我が家人の蘭でございます」


「父上、早くこの者を討ち取って下さいませ!」


 やはりこの王女バカだ……今の自分の立場が解っていないな。

「何を申すかこの馬鹿者が!この蘭と申す者は昼に、ここに居ないと言っていたではないか?しかもいない筈の者に殺されても只の事故だとも、余が認めておる。それをお前は覆すのか?」


「い、いえ……その様な事は……」


「そこの蘭殿に聞きたい、そなたは何故ここにいるのだ?」


「はい、その宿屋で働いておりましたら、いきなり王女様とその騎士団の人達が入って来て、王家の秘蔵の宝石を盗んだとして私を捕まえて、ここに閉じ込めました」


「裁判は受けたのか?」


「解りませんが、司法長官と言う人の元に連れて行かれ、何も私の言い分を聞かずに死刑と言われここに連れて来られました」


「リリアナ本当か?」


「う、嘘で御座います!私はその様な事は……」

「国王陛下、この地下の独房の突き当たりに隠し部屋が御座いました、蘭はそこから救出した次第に御座います、このままその場所を確認してみれば解ることです」


「なるほど左近衛大将殿の言う事が本当なら……リリアナ、誰がそこに蘭を閉じ込めたので有ろうな?。

 そもそも誰がそこに隠し部屋を作ったので有ろうな?正直に申せ!」


「た、確かに王家の秘蔵の宝石は盗まれました!この者が盗んだので御座います!」


「ならばその様な事件は余の所に報告が来ないとは、変ではないか?……ならば警備隊長は死刑じゃの。

 盗まれてそれに気付かぬ様では職務怠慢な訳だし、知っていてあの時隠したのなら、余に嘘を申した訳だしな」


「そ、そんな……」


「所でお前は何処からそんな情報を得たのだ?そもそも蘭は宝石を持っていたのか?」


「そ、それは……」


「答えられぬであろう、それもその筈、宝石は盗まれてはおらんからな」


「そ、そんな事は……」


「まだしらをきるか、このバカ娘が!宝物殿にはお前の母と余の思い出の品も在り、余は毎晩そこに行っておる!そうだなセルゲン!」


「はい、陛下」


「そこに置いてある宝石など余が毎日みておるわ!くだらぬ私怨に動かされおって……今回の事件でお前には愛想がつきた。

 王女リリアナ・ホーコン!お前を廃嫡にする!只のリリアナとなりアルムの砦で一人の兵士となり暮らせ!」


「ち、父上!」


「誰がお前の父上だ、余には娘はおらん!セルゲン、この者を連れて行け、それと司法長官も捕らえろ!今回の事件で極刑を申し付ける!」


「はっ!みんな聞いたな、引っ捕らえよ!」


『はっ!』


「父上!父上!父上!」

 リリアナはそのまま、親衛騎士団が引きずって連れて行ったが、あれは反省はしていないな、反省する奴じゃないか。


「左近よすまなかったな、それにしてもお前は本当に人間か?ワシにはあの戦いは鬼神にしか見えなかったぞ」


 おい、ゲハルト見ていたなら早く出てこいよ。

「戦の場数が違いますよ」


「なるほど、その若さで左近衛大将になるのも納得できるな」


「そうそう、下にも王女の騎士の死体が有りますが、どうも職業が盗賊になっているみたいですよ」


「騎士が盗賊になるとは……騎士団も全員追放じゃな。左近よお前には職業が見えるのか?」


 あ、しまった。

「いやいや、この甲冑のスキルのおかげですよ。今回はあの騎士達の賞金は事故ですので要りませんので」


「そうか、何から何まですまぬな」


「いえ……では我らはこれで失礼致します」


「解った……左近よこれは友としての頼みじゃが、戦場で娘に会ったら出来るだけでかまわん、命だけは助けてくれぬか?」


「……解りましたよ、ゲハルトの親としての気持ちは、友として叶えますよ」


「すまんな」


 そう言って俺達は、王宮を後にしてエルマの店に向かって歩き出したのであった。

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[気になる点] 国民に愛想つかされて、国民が離反してるのに、廃嫡のみ? ふつう公開処刑では?
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