登場人物紹介 挿し絵有り
此方は登場人物紹介になります。其間トワさんに、キャラクターデザインと挿し絵を作って頂きました。
※注意。この登場人物紹介は、かなりのネタバレを含みます。希望されない御方は、飛ばして読んで頂くか、挿し絵を楽しむだけにして下さい。
挿し絵が出来次第、順次更新していきます……物語が進むにつれて、紹介の内容が更新される場合もあります。
【佐倉 清興】
種族:人間 性別:男性
この物語の主人公。2度の人生を経験してこの世界にやってくる。当初は、島 左近 清興と1度目の人生の名前を名乗っていたのだが、ルタイ皇国の帝から佐倉の名字を賜り、佐倉 清興に改名した。
1度目の人生は、関ヶ原で散った石田家家老、島 左近 清興。通称、島左近、嶋左近とも言われる。
天文9年5月5日生まれ。大和の平群谷の椿井城にて、椿井城城主、島 左門 友保の嫡男、島 豊前守 清国の長男として生まれる。若い頃に、単身で椿井城を継母と兄弟を殺して乗っ取り、父の清国は難を逃れ信楽に逃走した為に、島家の当主となる。
平群谷上庄村の土豪の娘である椿井 乾と結婚し、長男の進吉 信勝。次男の新助 友勝。長女のシメオン。三男の掃部 清正と子宝に恵まれたが、三男の掃部出産の時に乾と死別する。
大和の筒井家で家老として仕え、同じ家老の松倉 右近 重信と筒井の右近左近や、筒井の両翼と呼ばれ武功をあげ、松永 弾正少弼 久秀と大和の覇権を争う。
だがその途中で、信長陣営であったにも関わらず、当時信長包囲網の一員であった、武田家に戦略を学ぶために武田家に仕官し、赤備として山県 三郎兵衛 昌景の元で先駆けとして活躍し、徳川 家康を追い詰めたりしていたが、突如武田家を出奔し再び筒井家の家老として活躍する。
その後、親交のあった柳生家で知り合った、興福寺の医師の北庵法印の娘であった茶々と再婚し、筒井家を出奔した後は、石田 治部少輔 三成にその半分の知行二万石で仕え家老となる。
茶々との間に、末娘となる珠を授かるが、慶長5年9月15日に起こった関ヶ原の戦いにより、討ち死にしてしまう。
その死んだ後に、神の元に連れて行かれ、その生き方の褒美として、21世紀の日本に転生させてもらうが、転生した人生は呪われているほど不幸な人生で、最後は車に轢き逃げされて死んでしまう。
その後、転生先を間違えたと神に謝罪され、姿も中性的な顔立ちの男性に変えて、異世界に転生させてもらい、様々なチート級の特殊スキルをもらったのだが、スキルを覚えきれない為に宝の持ち腐れとなってしまう。
一番楽して稼げそうな傭兵になったのだが、気が付けば戦国時代の日本にそっくりなルタイ皇国の左近衛大将になってしまう。その後、本人は隠居生活をやりたがっていたのだが、ルタイ皇国初の大陸侵攻戦を勝利に導き、権大納言になり、内政手腕を認められ、内大臣まで昇進してしまい、血の結婚式事件を切っ掛けに、シーゼル王国初代国王に就任する。
更には、この世界の魔王パーヴェルと魔王フレイアの戦争ゲームのフレイアの駒として、魔王パーヴェル陣営と戦い、本人は不本意だが、いつの間にか神の使徒になっていた。
異世界に来て五年後には、東部連合の連合軍元帥となり、ルタイ皇国内最大の980万石ヴァルキアの大名でありながら、アスクレー商会の会長も兼任している。
妻は第一夫人のアイリス、第二夫人のラナ、第三夫人のセシル、第四夫人のセシリー、第五夫人の茶々がおり、長女の珠、次女のパンドラ、長男の佐吉、三女の摩利、四女の摩耶、次男の藤次郎、養女のフェイで、五人の妻と七人の子供の大家族になっており、公認の愛人までいるが、家族での地位は、犬のマメ以下であり、誰にも頭が上がらないが、更に11年後に起こった王立劇場暗殺事件で、妻のアイリスを暗殺されてからは、人が変わった様になってしまい、長男の佐吉 経興と対立する。
性格は、徹底した現実主義者で、時には残虐な事も平気で行うが、自分の認めた者には優しく、ルタイ皇国の帝には、受けた恩や、友と呼んでくれた事もあり絶対の忠義を持っている。
槍は同じ大和の宝蔵院流槍術の使い手で、数多の戦場で覚えた刀と槍の二刀流で戦う。
好きなもの:酒 女 喧嘩 戦 愛馬の青葉 武具 煙草 温泉 築城
【佐倉 アイリス】
種族:人間 性別:女性
セレニティ帝国の最強の騎士である、エリアス・ノイマンの一人娘で、愛称はアイリ。幼なじみに、皇太子ルイス・セレニティと魔女騎士団の団長の娘クリスティーナ・マクレガーがいる、身長が148しか無い女性。
幼い頃に、母を亡くし、武骨者のエリアスに育てられた為に、女性と言うよりは、戦士としてエリアスから徹底的に鍛えられた。その為、戦闘能力はかなり高く、スピード重視の二刀流で戦い、ナッソーでは双剣のアイリスと呼ばれている。
料理の腕は壊滅的で、父親のエリアスからは、殺人兵器と言われ、左近からは物体Xと呼ばれている。
エリアスが罠にハメられ、反逆の罪をきせられた為に、住んでいた帝都で捕らえられて死罪となるが、幼なじみのルイスの尽力もあり、執行前に減刑となり奴隷として売られてしまう。その護送中に盗賊に襲われた所を左近に救出されて、左近に購入される。
それから左近と行動を共にし、左近の優しさに惹かれて結婚し、第一婦人になり、二人の子供を授かる。
左近の傭兵団の騎馬隊を指揮するが妊娠した為に、殆ど騎馬隊は副官のミリア・フィッシャーが引き続き指揮をする。
しかし、帝国で捕らえられた時に、凌辱された過去を持っていた為に、左近とラナが、このままではアイリスの心が壊れると思った為、二人に頼まれたルタイ皇国の帝が、左近の押し掛け女房になり、結婚したと記憶の改善をした。
佐吉 経興と藤次郎 弘興の母でもあり、女性でありながら、ルタイ皇国の従六位下、左京進の官位を持っており、軍の階級は特務少佐の階級も持っている。
左近がレイクシティに住居をかまえてからは、隣のセレニティ家のイリナと友人になり、クリスティーナと三人でよく一緒におり、専属メイドのベアトリスとも、仲が良く一緒に買い物に出掛けている。
左近も国王になり、第一王妃として幸せな生活を送っていたのだが、王立劇場暗殺事件で、26歳の若さで暗殺され、この世を去り、その首は吸血鬼真祖のリリスによって持ち去られてしまう。
性格は、左近を盲目的に愛しており、かなり嫉妬深く、左近の浮気に常に神経を尖らせており、左近に噛み付いたり、引っ掻いた所を使用人によく目撃されており、佐倉家の中での地位は、かなり高い。
好きなもの:紅茶 左近 息子 犬のマメ 洋服 靴 ヴィシソワーズ 山菜蕎麦
【佐倉 ラナ】
種族:ダークエルフ 性別:女性
セレニティ帝国の属国であるペスパード王朝のセダ・ケーニヒスベルグ王女の娘で、アデル・ケーニヒスベルグの妹。ペスパード王朝の王族の証である、銀髪で爆乳の女性。結婚する前の本名は、ラナ・ケーニヒスベルグ。
生まれた当時、ペスパード王朝は姉のセダ派と妹のニーナ派に別れており、生まれてすぐに。強大な治癒魔法を持つ事を知った、子供達の暗殺を恐れていた母のセダによって禁忌の手術を受け、治癒魔法が自動で自分だけにかかる身体になる。
その為、即死でない限りは、死ぬ事の無い身体になるのだが、代償として魔力が体外に出ない身体になってしまい、将来悪魔召喚士になるのだが、召喚できたのは、その少ない魔力の為にケルベロスでも子犬の豆芝の様な、マメだけであった。
幼い頃に、母親のセダを暗殺され、兄のアデルと一緒に、盗賊や傭兵等の無法者の街として悪名高いナッソーに逃げたのだが、幼すぎて当時の記憶は全く無く、出自を隠すために、アデルに親に捨てられたと聞いて育った為に、自分は捨て子だったと思っている。
ナッソーで、ホームレス同然の生活をやっていて、元傭兵のウォルターに拾われるまで、自分の為に盗みや強盗や殺人をやって来た、兄のアデルには絶対の信頼を寄せているが、性格が邪魔をしてツンデレのブラコンであり、アデルの妻の夏には敵意を剥き出しにしている。
傭兵や暗殺業を辞めて、ウォルターの店で働く兄のアデルに、少しでも恩返しする為に、自ら進んで、盗賊や暗殺業を始めて、左近とアイリスを襲い捕らえられてしまうのだが、左近に惚れていたアイリスへの嫌がらせの為に、自分も左近の奴隷となる。しかし、父親の様な左近に惹かれアイリスと一緒に左近と結婚し、第二夫人となり、左近との間に摩耶を授かり、左近が国王になってからは、第二王妃になる。
昔の苦労話を聞いた、当時のルタイ皇国関白であった、冷泉 永富によって、養女に迎え入れられ、冷泉家の当主となり、左近の一族でもある、土橋島家が頭領を勤める根来衆の忍を配下にするが、使うのは左近の浮気防止だけである。
隠密行動や偵察が得意な為に、左近の傭兵時代は、斥候部隊の隊長を勤め、東部連合の特務少佐でもあり、ルタイ皇国の官位である従六位下右京進も持っている、小太刀二刀流の使い手。忍装束は、カッコ悪いからと、通常の戦う時は、黒いドレスに深紅の鎧を着て戦い、銀狼の二つ名まである。
子供がいるのに、左近にワガママを言って、学校に通いたいと言い、セントラル総合学園に入学し、入学式初日に学園の不良達を病院送りにした為に、学園内で一目おかれる存在になり、何故か風紀委員長になってしまう。
性格は熱しやすく、冷めやすい性格なのだが、実は優しい一面もある。ナッソーに長年住んでいたからか、法を守ると言う意識があまり無く、普通に脅迫や殺しもするが、貴族は苦手。
好きなもの:肉料理全般 旅行 アデル 魔法 左近の膝枕 コスプレ
【佐倉 セシル】
種族:人間 性別:女性
ザルツ王国の辺境伯である、ビート・スタークとアニー・スタークの娘であり、セシリーの双子の姉。
炎と爆発系の魔法を得意としており、左近と出会って5年後には妹のセシリーと共に、大陸で最強の大魔導師になった。
スターク家が子爵時代に、領地をセレニティ帝国に攻められて失い、没落したスターク家の生活費の為に、妹のセシリーと共に奴隷として売られ、当時傭兵団の魔法使いを探していた左近に購入され、セシリーと二人だけの魔法部隊になり、無限魔力のスキルを左近から与えられ、アルム砦奪還戦や、ルタイ皇国大陸侵攻戦で活躍する。
大陸侵攻戦の最中で、あまりにもルタイ皇国の内情を知りすぎた為に、妹のセシリーと一緒に消されそうになるが、左近が妻とする事で事なきを得た。
その後、東部連合が結成され、左近の第三夫人でありながら、中央研究所の研究員として、魔導科学を研究し、薬莢や魔弾等を発明した才女でもある。
後に、血の結婚式と呼ばれた、ザルツ王国のリリアナ王女の結婚式に参列するが、襲撃の時に、流れ弾に当たり23歳の若さで死亡し、その亡骸はナッソーの泉龍寺に埋葬される。
性格は、普段は物静かでワンテンポずれた話し方だが、戦っていると暴走して、敵味方関係無く攻撃し、燃やす事に執念を燃やす事から、左近からは放火魔とも呼ばれている。
ナッソーでは、その魔力の高さから、爆炎のセシルとも呼ばれており、6つの異なる魔法を同時に放つ等の、桁外れの魔力で、敵味方関係無く燃やしてきた。
ポートシティで左近に買ってもらった、魔女の帽子が宝物で、常に被っており、妹のセシリーとは対照的に子供は苦手で、胸は絶壁。
好きなもの:お風呂 温泉 蒸し風呂 炎 豪快な炎 美しい炎 燃え盛る炎 揺れ動く炎
【佐倉 セシリー】
種族:人間 性別:女性
ザルツ王国の辺境伯である、ビート・スタークとアニー・スタークの娘であり、セシルの双子の妹。
水と氷結系の魔法を得意としており、左近と出会って5年後には、姉のセシルと共に、左近のスキルで大陸で最強の大魔導師になった。
姉のセシルと同じく、スターク家が子爵時代に、セレニティ帝国に領土を攻め取られ没落し、生活費の為に姉のセシルと一緒に奴隷として売られ、当時、傭兵団の魔法部隊創設の為に、魔法使いを探していた左近に姉のセシルと一緒に購入され、二人だけの魔法部隊になる。
アルム砦奪還戦、ルタイ皇国大陸侵攻戦と姉のセシルと共に左近の元で活躍するが、ルタイ皇国の内情を知りすぎた為に、消されそうになるが、左近が妻とする事で、事なきを得、その後は、左近の第四夫人となるのだが、子供が好きな性格であった為に、セントラル総合学園の教師となり、左近との間に三女の摩利を授かる。
教師となってからも、一人で魔法研究を行い、数々の魔法を生み出して、古代の魔法である第一次魔法の禁忌魔法。現在一般的に使用されている、第二次魔法の近代魔法に続き、第三次魔法の錬金魔法を完成させ、氷結の大魔導師、佐倉 セシリーとして魔法史にその名を刻まれる事になる。
血の結婚式事件以降は、亡くなったオババ様に代わり、セントラル総合学園の校長に抜擢され、二代目校長に就任する事になる。
佐倉家の奥方達の中では、参謀的な役割を果たしており、佐倉家の中でも発言力は高く、普段は、猫を被っており、左近には本当の自分を見せていられる為に、左近には容赦が無い。その為か、よく左近と口喧嘩をしており、夫婦仲は悪いと使用人達から思われているのだが、左近も言いたい事が言い合える仲なので、居心地よく思っているが、本気でキレたら実家に帰ろうとするのが、悩みの種。
何でも知りたがる性格が災いしてか、左近が命令を下した蒲生 弾正尹暗殺事件が帝に発覚し、左近が家族だけでも守ろうとしたのを、全てぶち壊してしまった事が原因で、それ以降は、左近の仕事の事は、聞かない様にしている。
夜は、ベッドの中でボクっ娘になっていたのだが、左近との夜の声を娘の摩利に聞かれて、摩利がボクっ娘になってしまった黒歴史がある為に、摩利が巫女になって家に帰ってからは、ボクっ娘は封印してしまう。
好きな物:子供 魔法 温泉 BL小説 胡瓜の浅漬け
【佐倉 茶々】
種族:ハイ・エルフ 性別:女性
左近の第五夫人で、フレシア王国の王女で本名はヴィナ・フレシアス・ガルシア。左近の妻達の中では、リーダー的な存在である。
前世では、永録6年に興福寺の医師である、北庵法印の娘として生まれる。母親は産後、間もなくして亡くなり、男手のみで育てられた。
北庵法印が、数多くの薬草を取り扱っていたので、その臭いの為に、近所の子供達に虐められていたので、父親と行動を共にする。
その為、山を越えた柳生の里に道場の門下生の治療に一緒に行き、北庵法印が仕事をしている間に、当時生まれたばかりであった、幼い兵庫助の子守りをしていた。その事もあってか、兵庫助にとっては、姉の様な存在であり、初恋の相手でもあった。
よく行く柳生の里で、当時柳生を調略する為に来ていた左近と出会い、一目惚れするが当時左近は乾と結婚しており、自身も幼かった為に言い出せず月日が流れ、左近が乾と死別して、武田家に仕官し、離ればなれになっていたのだが、野盗に襲われた所を、帰って来た左近に助けられて再会したのを切っ掛けに、深い仲になり、結婚する。
子宝には恵まれ無かったが、左近を陰ながら支え、他の子供達とも関係は良好であり、左近の浪人時代も何も言わずについていった。
その後、左近が石田家の家老となり、一緒に佐和山で暮らし、待望の左近との間に娘を授かり、その三年後に関ヶ原の合戦が起こり西軍が負けた為に、新助、掃部と駿河に落ち延び、その地で病に侵され死亡する。
武田信玄の生まれ変わりである、当時フレシア王国の公爵であったレイクスとルディアとの娘として生まれ変わり、運命に抗う力を授けてやろうと、生まれ変わった武田信玄、山県昌景、可児吉長から兵法と、剣術は香取神道流、槍術は宝蔵院流槍術と叩き込まれ、元々持っていた才能が開花し、女性でありながらも将としてかなり優秀である。
この世界で再び左近と再開し、政略結婚と言う形で再び左近と結婚するが、本人は自分が正妻だと思っている為に、他にも妻を持とうが、前世の女遊びを知っている彼女は気にもしていない。
性格は、庶民的な所が抜けきれておらず、金銭感覚は佐倉家の中では一番まともで、アイリスと賭けのゲームをよくやっており、彼女の小遣いを巻き上げている姿が目撃されている。
好きな物:鮒寿司 蕎麦 サザエのつぼ焼き きな粉
【柳生 珠】
種族:水龍 性別:女性
左近の娘で、佐倉家の長女であり、姉弟の佐吉達からは、大姉様と呼ばれ、パンドラと並び、姉弟の中でも逆らう事の出来ない、絶対の存在である。
その正体は、火、水、風、土の魔法四元素を象徴する、四頭のドラゴンの内の一頭である水龍。
前世では、左近と茶々の娘で近江の佐和山城で、生まれる。左近によくなつき、年の離れた兄の信勝達からも、大切に育てられていたのだが、3歳の時に、関ヶ原の戦いが起こり、万が一の事を考えた左近に、島家の遠縁であり、武士を辞めて西陣で呉服屋を営む、加藤 数馬に預けられる。
関ヶ原で西軍が敗退し、左近と信勝が討ち死にし、茶々と清正達が東軍から逃れる為に落ち延びた為に、そのまま加藤家で育てられる事になる。だが、左近の娘らしく、堂々と島 左近の娘だと名乗っていた為に、まるで腫れ物に触る様な扱いを受けて育った。
13歳の時に、加藤 清正の元を離れて諸国を流浪していた柳生宗家の兵庫と出会い、かなりの年齢差があったのだが、お互いに一目惚れをして、珠が14歳の時に妻と死別していた兵庫と結婚し、一緒に諸国を流浪するのだが、夫婦仲は仲睦まじく、まさにおしどり夫婦と言われ、兵庫と終生離れなかった。
当時の将軍、徳川 家康から息子の徳川 義直の兵法指南役になってくれと頼まれ、兵庫は島家再興を条件に兵法指南役を条件に引き受け、尾張柳生が誕生し、二人の間に三男の柳生 厳包が生まれ、厳包が島家の当主となり島家が再興するかに思われたのだが、厳包は剣の天才とも言える才能であった為に、島家再興の話は流れて、兵庫は厳包を柳生宗家にしてしまう。その後、厳包は兵庫が天才と認めた通りに、柳生新陰流を完成させ、その流派は現代まで残る。
その後、兵庫が亡くなり、江戸柳生の柳生 十兵衛 三厳が急死した為に、柳生家が大名で無くなる事を憂いた柳生家を仕切っていた珠は、左近の娘らしく、忍の技と剣術を合わせた裏柳生を創設し、江戸柳生当主の宗冬の弟である列堂義仙を総帥に据えて、幕府に都合の悪い各地の大名家取り潰しの原因を作ったりと暗躍させ、柳生家を大名家に復活させる事に成功する。
そして、柳生家の者に惜しまれながら亡くなった珠は、神から左近の転生先を間違えた償いとして、訳も分からぬまま、好きなものに転生させると告げられ、柳生を守護する龍神になりたいと言ったのだが、柳生は柳生でも、ルタイ皇国の大和の柳生の里に水龍として転生した。
当初は、混乱していたのだが、暇潰しで柳生家で見ていた剣の修行をやっていた為に、才能もあったからなのか、相当な剣の使い手になった。
左近の転生する数百年前に、ルタイ皇国で暗躍していたパンドラの配下の悪魔を、ルタイ皇国の帝の頼みで撃退し、その事が縁で帝と、珠の望みは全て叶え、皇国の民を幸せにする代わりに、皇国は珠が守護するとの約定を結んだのだが、「散歩に行ってくる」と言って大陸に渡り、数々の人助けをおこない、最終的にはナッソー近くの魔の山の洞窟に居着いてしまい、向かいのピケ山に住むマルディやクロエのエルフの部族から、神の様に崇められて、養われていた。
その後、ナッソー近くの魔の山に、ドラゴンが住み着いたとの情報が出回り、数々の英雄が珠の命を狙っていったのだが、その全てを殺して、ザルツ王国の宝剣であるセブンスターを探しに来た左近と出会い、再び娘として一緒に暮らし、左近のルタイ皇国左近衛大将就任に一役買い、その後、左近の軍の中核を担う事になる、ボル率いるサンドリザードマンとマルディ率いるエルフの部族を紹介し、左近軍の基礎を作る。
その後、兵庫と再び再会した珠は、左近の反対もあったが再び結婚し、左近が保護したミラを養女に迎えたのだが、兵庫の幼馴染である安倍 高明の禁忌の魔術によって、魂と肉体の情報を書き換えてもらい、兵庫と珠の真の娘として生まれ変わらせてもらい、この世界での柳生家を影で支える事になる。
娘のミラに対しては、一切の妥協を許さない、強烈な母親だが、兵庫とは前世で人の目もあってか、イチャイチャ出来なかったので、この世界では恋人同士の様にいつまでもイチャイチャしたいと願っている。
妹のパンドラとは、仲が良いのか、悪いのかよく分からない関係であり、姉妹喧嘩ではリイツ城が半壊したほどで、お互いに容赦が無い。
水を司るドラゴンである為に、水を自在に操り、左近の能力も受け継ぎ時間も停止させる事もできて、その能力が高いのだが、水龍の知識と能力と、左近の能力があまりにも膨大すぎて、真の力と知識を会得するのには、後500年はかかると言われている。
性格は、貧乏性で、言い換えれば物を棄てられない人であり、我が儘で自己中でもある。左近や兵庫達の前では猫を被っており、妹のパンドラの前では、その本性を出す。
【佐倉 パンドラ】
種族:悪魔 性別:女性
左近の娘で、佐倉家の次女。姉弟からは、ちぃ姉と呼ばれ、長女の珠と並び、絶対の存在であるレイヴンと呼ばれる法外の者。
黒騎士団、後のハスハ騎士団の団長でもあり、ルタイ皇国の従六位上、左衛門尉の官位も持っている、誰もが振り向くほどの黒髪の美しい女性。
その正体は、この世界で初めて誕生した原初の悪魔であり、もう1つの姿は、黒い霧の集合体であるミストと呼ばれる姿で、世界の歴史に大きく関わって来た。左近の血を媒体に、この世界に召喚された為に、左近が自分の娘として迎え入れる。
だが実際にその身体には、媒体となった左近の血が流れており、左近が背中を刺されて死にかけた時も、パンドラの血を輸血して、その一命を取り留めた。
魔王パーヴェルの前世である、ウェンザー超帝国の初代皇帝ヨハネス・ウェンザーに、魂と引き換えに超帝国建国を助けてきたのだが、ルタイ皇国に手を出さないと言う契約を、ヨハネスが破った為に、ヨハネスの命を奪い、その魂を喰らう予定であったが、神の横槍が入り、その魂は神の元に行き、魔王パーヴェルとして転生した。
その為、魂を取り逃がした悪魔として、他の悪魔からは見下され、管理していた地獄は戦乱の時代を迎え大混乱に陥り、同じく管理している煉獄も、管理できずに大混乱になってしまった。その為、魔王パーヴェルを殺して、その魂を手に入れる事に、かなりの執念を燃やしている。
召喚された当初は、感情もあまり無かったが、セントラル中央学園に入学して、初めて友人が出来てからは、感情も芽生え始めて、同級生達とは卒業しても、立場は違えど初めての友人と思いながら、大切にしている。
左近とその妻達との関係は、親子と言うよりは、何処か主従関係の様であり、左近は何とか改善したいと思っていたのだが、最後まで改善出来なかった。その代わりに、騎士団の初代副団長である保科 矢兵衛 政長とは、家族の様な関係であったのだが、政長が討ち死にしてからは、初めて悲しみを知り、家族と言う関係を作らない様に、他の者と壁を作ってしまう。
元々、様々な魔法を使えて、重力や分子を操る特殊スキル高い能力を持っていたのに、接続と言うスキルで、左近の能力をコピーした為に、かなりのチートっぷりを発揮していたのだが、兵庫に一度敗れてからは、魔法やスキル以外の剣術を兵庫に習い、柳生新陰流も使う様になるのだが、珠の息子である厳包に敗れてからは、左近に宝蔵院流槍術も教えてもらう様になる。
左近の能力をコピーして、強大な力を手に入れたのだが、左近の神の呪いとも言うべき、色欲増大が関係し、常に色欲と戦っており、左近の記憶を見てからは、男性に興味がなかったのも合わさり、左近がよく見ていた百合に目覚めてしまい、親友のシャーリィ・ネルソンに恋心を抱く様になるが、煉獄に左近と珠の三人で行った時に、封印されているルシファーと左近によって、強制的に結婚させられる。
姉の珠とは、仲が良いのか、悪いのか分からず、姉妹喧嘩ではリイツ城を半壊させるほどで、お互いに容赦が無く、珠の娘のミラからは、おばさんと呼ばれるのを嫌がっており、珠の息子の厳包からは、剣術の実験台にされ、柳生の一族は苦手である。
知勇兼備の才女であるが、生きたまま目玉をくりぬいたり、拷問を好むサイコパスな一面もあるが、佐倉家に誇りを持っており、左近が亡くなっても、その後も地獄に戻らずに、佐倉家を守り続けて、左近とクロエの息子である秀興が、左近が亡くなった事により暴走し、世界征服に乗り出した時には、自らの騎士団を率いて世界を守る為に、秀興と戦う事になる。
【クロエ・マイスナー】
種族:エルフ 性別:女性
ナッソーの南東、生駒山の向かいに在るピケ山に住む、エルフ部族の族長である、マルディの1人娘であり、剣や魔法や弓矢と、何でも使いこなす、オールラウンダーの赤毛の女性。
生まれた時に、母親を亡くし、以降は父親のマルディと部族の者達によって、大切に育てられ、ナッソーに立ち寄った冒険者や傭兵盗賊に、マルディが頼み、剣や弓を教えてもらい、幼い頃より、その才能を開花させる。だがクロエ自身は、冒険者から様々な冒険の話を聞くにつれて、将来は部族を出て自分も冒険者になろうと、心に誓っていた。
17歳の頃に、転機が訪れる事になる。その昔に部族を救われて、神の様に崇めていた水龍の珠の誘いにより、左近の傭兵団に部族全員で入団する。
左近の傭兵団に入団してからは、左近の警護をやっており、その背中を常に守っていたのだが、ピケ山で発生したダンジョンに、左近やアイリス達と共に攻略した時に、毒の弓矢を受けて、意識を無くした時に、左近から口移しで毒消しを飲ませてもらい、助けてもらった事に恩義を感じ、それがいつしか恋心に変わっていったが、左近は既に結婚しており、言い出せずにいた。
その後、左近の恩恵を受けて、凄まじい勢いでレベルアップし、元々持っていた能力を更に昇華させ、法外の者であるレイヴンに選抜さる。東部連合結成時には、パンドラの騎士団所属でありながら、元帥専属秘書となり、秘書室の室長となると、文字通り左近の側近として、蒲生 弾正尹暗殺事件にも左近の連絡員として働き、左近にとって、なくてはならない存在となる。
普段は、髪の毛を後ろに束ねてメガネをかけ、キャリアウーマンの様に物静かで冷静であるが、それは猫を被っており、ハスハ騎士団内部では気性も激しく口も悪い。酒もかなり飲み、左近以上の酒豪でもある。
同じ秘書室の、蘭とヴィオラの3人で一緒に住んでおり、それに同じ秘書室の、ジョバンニ、頼郷と、同時期に傭兵団に入った、サンド・リザードマンのバッシュと仲が良く、バーのラビット・ショットの常連客でもあり、マスターのジャックからは3バカ娘と呼ばれ、鬱陶しがられている。
何度と左近と結ばれようとするが、全て失敗し、バスティの計画で、左近と漸く結ばれたのだが、今まで恋人が出来なかった為に、結婚を先延ばしにして、暫く恋人関係になり、結婚するのは付き合って子供を身籠る20年後となるのだが、生まれた息子の秀興は、左近とクロエが亡くなった後に、世界征服を目論み、世界大戦を引き起こす事になる。
性格は、一途で左近と最後まで生死を共にし、仲間思いで、面倒見がいい。その外見と行動からは想像がつかない少女趣味で、部屋は人形が数多く置かれており、左近もドン引きするほどである。
【バスティアン】
種族:悪魔 性別:男性
この世界の地獄に、パンドラの次に誕生した2番目の悪魔。元々は、死者を運ぶ死のドラゴンだったのだが、悪魔化し地獄に住み着いた。
左近が、執事に似ていると言う安直な考えで、セバスチャンのドイツ語読みでセバスティアンからセを取った、バスティアンと名付けた。愛称はバスティ。
地獄でパンドラに戦いを挑むも敗れ、初めて敗北を味わった為か、その時からパンドラの副官の様な事をやっており、絶対の忠誠を捧げており、パンドラの為に、左近とクロエを引っ付け、悪魔の女性は妊娠できるのかと実験の為に、左近とテスタを結ばせ、子供を作らせたりした。
左近に召喚されてからは、レイヴンとなり、パンドラの騎士団に在籍しながらも、左近の家の資金を全て管理し、男性使用人の頂点に立つ執事になり、左近がシーゼル王国の国王に就任してからは、王家の執事として、王家の資金や全てを取り仕切る者となる。
能力は、アクセル・カウンター。異常な身体能力と動体視力で、相手の攻撃力に自分の攻撃力を上乗せして叩き込む、小太刀二刀流の使い手。
魔法は、それほど得意では無く肉体派であり、死神も殺した事もある、死神殺しと死神から呼ばれるほどの強さであるが、本人は強さを追求している。
性格は、穏やかで紳士的なのだが、同僚で同じレイヴンのテスタを、上手く誘導して性癖を開発して、左近からは闇の調教師とも陰で呼ばれており、神の様に思われている。
【テスタ】
種族:悪魔 性別:女性
この世界の地獄に、3番目に誕生した悪魔で、もう1つの姿は、上半身は美しい人間の女性だが、下半身は蛇で背中にドラゴンの羽を持ち、死神達からは、メリュジーヌと呼ばれる。
パンドラ、バスティ同様、地獄と煉獄を自由に移動出来て、趣味で煉獄に落ちた死神を拷問していた拷問官の一面を持つ。
初めてパンドラと会った時に一目惚れし、それから盲目的にパンドラを愛して、彼女の為に配下のリン達を連れて来たりと、何かとパンドラの世話をしていた。
左近に召喚されてからは、今までパンドラの為に悪魔をテストして配下にしていた為に、テスタと名付けられ、パンドラ配下のレイヴンとなるが、殺しや拷問以外の事を知る様に、左近の命令で普段は佐倉家の使用人として働く。
佐倉家の使用人の中では、ハウスキーパーと言う地位で、佐倉家の邸宅や王宮の鍵の管理や、服や貴金属、佐倉家の武具の管理をしており、男性使用人の頂点であるバスティと並び、女性使用人の頂点であり、その為に使用人宿舎では無く、邸宅に住んでいる。
左近に召喚されて、冗談半分で左近を誘ったのだが軽くスルーされ、左近の内面に住む、自分以上の残虐性を知ってからは、パンドラと同様に左近を盲目的に愛しており、バスティの計略で左近の子供を身籠る事になり、その子は将来、煉獄の支配者となる。
ザ・ミラーと呼ばれる、攻撃を受けると、そのダメージを無条件で相手に返す事が出来る、絶対防御のスキルを持ち、更に煉獄の炎を操る古代魔法も得意として、大きな死神の鎌を武器として戦う。
女王様の様な冷たそうな外見で、物静かで大人しいのだが、それは他の人間を見下しているだけであり、佐倉家では、使用人のミスを全て庇う為に、使用人からはお姉様と呼ばれて、人気が高いのだが、それはただ、左近やパンドラから、お仕置きされたいと考えている、ただのドMである。
【リン】
種族:悪魔 性別:女性
テスタにパンドラの配下としてスカウトされた悪魔で、召喚されてからは、セントラル城警備隊の隊長を勤めながら、パンドラの騎士団所属でレイヴンの女性。
もう1つの姿は、ラマシュトゥと言う獅子の頭とロバの長い牙に、毛深いロバの体格で猛禽の爪を持つ姿であり、その昔は、今の少女の様な姿では無く、成人した女性の姿をしていた。
過去に、テスタにスカウトされた時に、パンドラに戦いを挑み敗れては、そこから何度も裏切り、戦いを挑むので、相手にするのがめんどくさくなったパンドラが罰として、禁忌の魔術により、彼女の今まで生きてきた時間を奪い、その成長を止めた。その為の副作用か、性格が真逆になり、極度の人見知りとなってしまい、会話するのはほとんどジェスチャーとなり、意思の疎通が困難になってしまう。
あまりの人見知りの為に、黒く自分より大きなフルプレートの鎧を常に着ており、長さが足りない手足は、謎のマジックハンドの様な物や、長い下駄の様な物で動かしており、その大きなフルプレートの鎧の中は殆どがスカスカである。
パンドラから贈られた、魔槍ピサールを愛用しており、力は、その姿からは想像できないほどの、かなりの剛力であるが、魔法はからっきしの肉体派でもある。その為か、真田兄弟の信綱、昌輝からは、戦で傷付き、声も出せなくなったほどの武人と勘違いされている。
鎧が壊れて姿を見られると、暴走してしまうが、面貌とフード付きのマントでも代用可能で、何故かクリスティーナによくなついている。
物腰はとても低く、常に誰かに頭を下げており、猫にまで頭を下げている所を目撃されており、配下の警備兵からも親しまれているが、ミラのお願いを断れない為か、学校への通学に空間転移で送ったりもしているので、警備兵の中では、それが悩みの種。その中の姿を知るパンドラの騎士団の者からは、テスタに次いで人気が高い。
名前は、左近が槍使いと言うことで、クーフー・リンから取って名付けた。
【ソニア・ヴィシュク】
種族:ハーフ・ミーアキャット 性別:女性
北方連合の南東に位置する、デュラン王朝の伯爵家令嬢であったが、ミーアキャットの母と人間の父の間に生まれた為に、その事をイースト・ベイル家に利用され、幼い頃に領民の襲撃によって、ヴィシュク伯爵家は滅亡し、ソニアは背中に大怪我を負いながら逃げ延びダークエルフの国である、ペスパード王朝に逃げる。
ペスパード王朝で夫婦に拾われ、そこで魔力の使い方を学んだ彼女は、糸に魔力を通して自在に操り切り刻む魔糸を幼いながらに開発し、10歳の時に王朝から出て傭兵になる。
元々が、伝説の魔導師だったヴィシュク家の家系に、ミーアキャットの獣人の肉体が合わさり、反則級の強さで頭角を現し、当時傭兵だったトッドと出会い、トッドに憧れていつしか行動を共にする。トッド、ウォルター、ハンザとの四人組で、数々の戦場を荒らし回り、伝説の女傭兵と呼ばれる様になったのだが、トッドがセレニティ帝国の騎士となる事が決まり、ウォルターが傭兵を引退して、ナッソーで酒場を開く為に、自身も傭兵を引退して、ハンザとナッソーで麻薬販売や娼館、高利貸しを始めて、引退した傭兵達の再就職先として、マフィア千年の宴を結成する。
その後、傭兵時代と決別するために自身をママと呼ばせ、着々とナッソーを牛耳る為に勢力を伸ばすが、左近の登場によりナッソーの勢力図は、大きく書き換えられ、左近の傭兵団と戦争する準備をしていたが、ウォルターの説得により事態は回避されて、左近とウォルターとダッチの四人で四頭会を結成し、ナッソーを支配する様になった。
ナッソーを支配下にしてからは、ザルツ王国やセレニティ帝国はもちろんの事、ルタイ皇国の裏の社会を牛耳ろうと、左近を利用して動き出たのだが、成り行きで入ったパンドラの騎士団が居心地よく、パンドラとは、何故か馬が合った為に、そのまま居着いてしまい、千年の宴をハンザに任せて、ハンザ商会と名を変えて、自身は会長に就任し、自由気ままに過ごすのだが、元傭兵の者が多いために、ハンザ商会の売り上げは落ち、このままでは潰れると判断し、再び一線に戻り、商会を建て直す。
その後、ハンザの養女であるアリエルが成人するまで、商会を引っ張っていき、アリエルが会頭に就任すると引退して、東部連合と両親の敵である北方連合のベイル家との戦に、執念を燃やす事になる。
性格はかなりの拝金主義者で冷酷なのだが、娼婦には優しい一面もあり、肩書きも好きな為に、連合軍の高級将校でありながら、レイヴン、連合捜査局特別顧問と様々な顔を持つ、ヘビースモーカーの女性。
【ロビン・ロックツリー】
種族:悪魔 性別:男
テスタにスカウトされた悪魔で、その正体は、牛、人、羊の頭とガチョウの足、毒蛇の尻尾を持ち、手には軍旗と槍を持って地獄の竜に跨がり、口から火を吹くと言う悪魔で、アスモデウスと呼ばれていた。
パンドラの配下となってからは、常にボケて、パンドラがツッコミを入れると言う、夫婦漫才の様な関係を気に入っており、パンドラの配下に居着いてしまう。
左近達の世界に、召喚されやすいのか、何度も召喚され、その時に味わった女性とのHにハマってしまい、召喚される度に、若い女性を口説いて孕ませては、地獄に逃げると言う事をやっていた為に、パンドラからは、ヤリチンと言われているが、本人は誉めてもらっていると思っている。
その時に出来た子供の家系は、悪魔騎士になれ、実は左近の妻であるアイリスのノイマン家の遠い御先祖様だったりするのだが、気付いているのは左近だけで、認めたくは無い左近は、その記憶を封印した。
この世界に召喚されて、弓が得意と左近が聞き、ロビン・フッドから名付けた。その後、パンドラの騎士団に入り、レイヴンとなるのだが、左近の命令で、グレゴール商会の傘下であるロックツリー商会の会頭になり、様々な所を旅して、珍しい鉱石やら植物を手に入れて、連合軍の火薬の開発に大きく貢献する。
ロックツリー商会は、火薬の材料である硝石を唯一取り扱い、魔弾の原料であるポート・シティの魔石も取り扱う特殊な商会で、各地の情報も左近に流す、スパイの様な仕事もしていたのだが、ロビンがリリスに殺されてからは、アスクレー商会に吸収合併された。
弓と薬の調合を得意としており、店の近くの肉屋の店主が、最近性欲が落ちてきたと聞けば、媚薬を作って店主にプレゼントしたり、クロエが左近の事を好きと知れば、惚れ薬と媚薬を作ってプレゼントする、悪魔なのに良い奴でもある。
クロエの気持ちを知る前は、ちょくちょくクロエに、ちょっかいをかけて、殺されそうになる、懲りない男であったが、クロエの気持ちを知ると身を退く。悪魔なのだから、女性を犯したりして無理矢理するのかと思いきや、そんな事は一切せずに、心を落としてから行為をするのを信条としている。
左近の前で、女性をはべらせて、優越感を得たりしているが、左近達に忠誠心は持っており、それが彼なりの接し方のようだ。
北方教会の教皇庁の地下に有る聖典を、左近の命令でジャックと盗みに行った時に、運悪くリリスとラーズグリーズと出会してしまい、殺し合いになり、リリスに殺されてしまう。しかしながら、魔核と呼ばれる体内に有る物は無事で、そのまま地獄に強制的に戻るのだが、知り合いが全員召喚されていた為に、一人で毎日暇な生活をやっており、飽きてきた頃に、地獄にやって来た保科 矢兵衛 政長と再会し、ハスハ騎士団を結成して、群雄割拠の地獄を同じく地獄にやって来た、ハスハ騎士団の騎士を率いて征服してしまう。
そして、煉獄の入り口を発見し、政長と「どうせなら、煉獄も支配するか」と言う軽い気持ちで、煉獄に侵攻し、パンドラの煉獄の領土を支配下にしてしまい、亡者や女性の悪魔達を集めて、ハーレムを作ってしまうのだが、煉獄にやって来たパンドラに激怒されてしまう。その罰として、ハスハ騎士団団長代理として、左近とテスタの息子の配下とされてしまう。
【ジャック】
種族:悪魔 性別:男性
テスタにスカウトされた悪魔で、その正体は、大きな蜘蛛の身体で、頭は幾つもの目を持つ鬼の悪魔で鬼蜘蛛と呼ばれている。趣味は、殺人と言う、かなり危ない奴。
殺しに美学を持っており、自らを殺しの芸術家だと思っており、地獄から地上に抜け出す方法を見付けてから、パンドラの配下になっても、こっそりと地上にやって来ては、殺人を楽しんでいた。
地獄から出れる方法を研究していた為に、悪魔でありながら、契約には縛られず、契約を無効化する方法も知っている。左近に召喚されて、その性格から、ジャック・ザ・リッパーから名前を取って名付けられ、許可無く殺しを禁じられていたのだが、左近に言われて始めた、酒場のマスターが楽しくてハマり、新しい楽しみを教えてくれた左近の為に、感謝の意味も込めて従っている。
パンドラの騎士団に所属しており、レイヴンでありながら、暗殺者でスカーフェイスの異名を持つメリッサと一緒に、レイクシティのノース駅前に在る、酒場ラビット・ショットを店をやっており、その店はレイクシティで、一番雰囲気も良くて、美味い酒が飲めると評判になるのだが、人目につかない地下にあるので、店内は常連しかいない。副業で情報屋もやっており、裏社会にもかなり精通している。
あまり賑やかなのは嫌いなのだが、常連である左近の秘書課のクロエ達が煩くて、何とかして追い返そうと、執念を燃やし、あの手この手で、色々と試すのだが、全て不発に終わっているのだが、クロエ達を嫌っているかと思いきや、左近と付き合ったと言う事で、お祝いをしてあげたりと、仲間には優しい1面もある。
長年一緒に仕事をしているうちに、メリッサと夫婦の様な関係になってしまい、メリッサが亡くなると、店を辞めて柳生に行き、ミラの頼みで、裏柳生の創設に関わる。
左近とクロエが亡くなり、パンドラと秀興との戦いが始まると、パンドラ側に裏柳生を率いて参戦し、その戦の後で行方不明となる。
戦いは、武人と言うよりは、基本的には暗殺や不意討ちが得意で、スキルも暗殺に特化している為に、目玉を鼠に変える魔眼や、様々な薬や毒を使ったりし、その手からはヌタウナギの様なのを出して、魂を食べたりもする。
【クマ(右)&ディア(左)】
性別:二人とも女性 種族:二人とも悪魔
悪魔の中でも、200年前に誕生した若い双子の悪魔で、二人とも人間の姿になっても子供の姿になってしまい、本当の姿は、蝿の頭に老婆の身体に蜻蛉の羽根を持つ悪魔。テスタにスカウトされて、パンドラの元に連れて来られてからは、絵本代わりに魔導書を読んでいた為か、魔法関係にはかなり詳しい。
召喚されて、左近が名前をつけるのを既に、めんどくさくなって為に、安直な考えとクマを男と勘違いし、ディアボロスからディアと、悪魔からクマと名付けられ、パンドラの騎士団に配属されレイヴンとなる。
左近が、ルタイ皇国の京屋敷に人質として珠を住せてからは、珠が引き取った子供として京屋敷の警備につき、指揮権もパンドラから珠に移行した。その後、ルタイ皇国の総目付となった柳生家の家老として、京と伏見の警備につき、ルタイ皇国の帝の警備もおこなう様になる。
二人とも、喧嘩する事もあるが仲は良く、常に張り合っていて、たまに暴走したりする。二人とも、魔法関係には強いが肉体的には未熟で、肉弾戦には弱い。
【シャーリィ・ネルソン】
種族:人間 性別:女性
セレニティ帝国のペスパード王朝との国境に在る、アレイスの領主であるネルソン子爵家、オービル・ネルソンの長女として誕生する。中々オービルに子供が出来なかったからか、貴族としての振る舞いや戦い方を幼い頃より学んでいたのだが、オービルの愛人に、ユーリと言う弟が生まれた為に、政争の道具にされると思い、レイヴンの話を聞いて、自分もレイヴンになるために、レイクシティに作られたセントラル中央学園の騎士科を受験し、合格した後は、逃げる様に学園の寮に入ってきた。
その後、同じく学園の寮にやって来たパンドラと同室となり、親友となってからは、パンドラ、シャーリィ、フェイ、源太郎、イーライと、いつも5人組で行動しており、当初はリーダー的存在であったが、次第にパンドラに振り回される様になる。最初は、貴族として片手剣に盾を使っていたのだが、強さに限界を感じ、パンドラの協力を得て、左近に槍を学び、戦術等も学び、名実共に左近の弟子となる。
成績は優秀で、学園の初代生徒会副会長に就任し、1年生の時に初陣を済ませて勇者になるのだが、卒業後は父親のオービルに、父親以上年上のラーメ伯爵との縁談を決められてしまったのだが、ラーメ伯爵のルタイ皇国内乱に絡んだ事件で、鎮圧に参加し、ネルソン家は死罪を免れて追放処分になり、左近の統治するシーゼル王国に移住する。元々が優秀であったのか、父親のオービルは左近に認められて、王国の農水大臣となり、シャーリィはパンドラのハスハ騎士団で頭角を表し、武蔵の赤鬼と呼ばれる御宿 半兵衛 吉成を討ち取る武功をあげて、ルタイ皇国の帝から贈られた赤備の甲冑もあってか、ハスハの赤鬼と呼ばれる様になる。
その後、安房で討ち死にした副団長の政長の遺言もあってか、弱冠20歳で、ハスハ騎士団の副団長に就任し、南方大陸平定戦、北方連合討伐戦、亜人連合討伐戦、バストレラ帝国との北部戦線と数々の戦で武功をあげてレイヴンに認定され、左近の後継者として、名を大陸中に響かせる事になる。
学生時代は、長髪で縦巻きロールであったが、政長の死後、今までの自分と決別する為に、髪の毛をバッサリと短くして、胸もサラシで隠して、男装の麗人となった。その為か、学園内だけでは無く連合国中で人気が高いのだが、実はパンドラと深い関係になっており、それはパンドラが結婚した後も、二人の関係は変わらなかった。
神の呪いを3つも受ける代償として、左近とエレナの娘として、魂と肉体の情報を書き換えて、様々なスキルを神からもらい、神の使徒となる。左近が死んだ後は、勇者の育成や東部連合の守護者として騎士団を引退して生きていたのだが、世界大戦をきっかけに、再び表の世界に舞い戻る。
【柳生 兵庫助 利厳】
種族:半鬼人 性別:男性
この世界に、天使の器として転生した半鬼人。転生する前は、天正7に大和の柳生の庄で、初代柳生新陰流宗家である、柳生宗厳、後の石舟斎の長男である厳勝の次男として生まれる。
生まれた頃には、父の厳勝は銃傷を受けて隠居しており、その為に祖父の石舟斎の膝下で育ち、柳生新陰流の奥義も会得し、阿多棒庵より新当流槍術、穴沢流薙刀術を学んで皆伝を授かる。
叔父である宗矩の再三の要請にも、石舟斎は兵庫を手元から離す事は無かった。だが関ヶ原の後に、左近の遺言状を見た石舟斎が決断し、加藤 清正に兵庫を仕官させたのだが、一揆鎮圧で清正に援軍を頼まれると、鎮圧部隊の大将であった慎重派の伊藤 長門守 光兼と口論になり、長門守を斬り、総攻撃をかけて一揆を鎮圧した。その後、事の仔細を清正に報告した兵庫は、清正から無罪を言い渡されたのだが、即日、加藤家を退転し武者修行の旅に出る。
京に立ち寄った際に、左近の遠縁であった、西陣で呉服屋を営んでいた、加藤 数馬に挨拶をしに行った時に、呉服屋に匿われていた当時13歳の珠に出会い、かなりの年の差であったが、珠が14歳、兵庫37歳の時に結婚し、一緒に諸国を放浪する事になる。
その後、徳川 家康の要請で、徳川 義直の剣術指南役となるのだが、その際の条件は、剣術の指南役だけで、他の仕事はしない。島家を再興すると言う約束であったが、徳川 家康はその条件を受け入れて、尾張柳生が誕生するのだが、珠との間に生まれた厳包の剣の才能が凄まじく、厳包を柳生宗家にしてしまった為に、島家再興の話が流れてしまったのであった。
その後、70歳で隠居し妙雲斎と号し家督を厳包に譲り2年後の、京の妙心寺にて、その一生を終える。
そして、死神の手で、異世界に転生し鬼人と誘拐された女性の間に生まれたのだが、角が無かった為に捨てられ、土御門家の者に拾われ、同い年の土御門 高明と兄弟の様に育つ。数々の悪行を二人で行ってきたのだが、高明が当主になりパーヴェルと高明の密約を聞いてしまい、高明とある約束を交わす。
その後、ルタイ皇国の内戦が終了し、平和な時代が訪れた為に、兵庫の夢であった天下無双の実現の為に、京で辻斬りを行っていたのだが、パンドラと出会い、パンドラを散々に打ち負かして、珠との再会をはたす。家族会議の後に、佐倉家の京家老として左近に仕え、珠と再び結婚し、珠になついていたミラを養女として、この世界で再び柳生家を再興する。
左近が、シーゼル王国の国王になってからは、ルタイ皇国に残り、ルタイ皇国総目付として、柳生の領主となり、再び内乱が起こらない様に監視を行う様になる。だが、忍が嫌いな事もあってか、忍を遠ざけた為に、再び反乱が起こるのを察知出来ず、反乱は未遂に終わったのだが、朝廷からの信頼を失った為に、家督をミラに譲り、珠と二人で流浪の旅に出るのだが、王者の剣として名高い柳生新陰流の創始者として、この世界で名を刻む事になる。
性格は頑固で、直線的。如何にも侍と言った性格をしている。息子の厳包とは、前世の島家再興を潰した事もあり、避けられており、何度か修復を試みるが、結局は失敗した。左近の妻の茶々は、前世の幼い頃から姉の様な存在で、逆らう事が出来ないのだが、初恋の相手でもあった。
【柳生 伊賀守 ミラ】
種族:水龍 性別:女性
元々は、アルム村で生まれ育った人間の子供であったが、8歳の時にアルム砦にやって来たリリアナ王女騎士団に、村は全滅し唯一生き残り、逃げていた時に、アルム砦攻略に向かっていた傭兵時代の左近に助けられ、ラナが育てると言った事がきっかけで、左近の元で育てられるのだが、ラナでは無く、左近の娘の珠になついてしまった為、珠が親代わりとして育てる事になる。
同じ様に、左近の元にいたクレアと、1歳の歳の差と言う事もあってか、親友となり、暇があれば有名デザイナーのエルマと、ロンデリックの服屋で、遊んでいた為に、ファッションセンスはかなり良い。
その後、ルタイ皇国の京へ人質として向かう珠について行きたいが為に、パンドラと兵庫の剣術の稽古を見て、独学で剣術の稽古をやっていた所を兵庫に見つかり、ミラの剣の才能を知った兵庫が、弟子として迎え入れ、養女とする。元々才能があったのか、メキメキと頭角を表して、11歳の頃には、既に能力の限界を迎えていたのだが、土御門家の高明によって、魂と肉体の情報を書き換えて、水龍となる。
その後、兵庫だけではなく、珠と兄の厳包から教えを受けて、シーゼル王国の王都サクラメントで開催された天覧試合で、若干12歳の若さで準優勝を果たし、東部連合の歴史中に名を刻む事になる。
セントラル総合学園の騎士科に15歳で進学するが、卒業後は柳生新陰流の皆伝となり、引退して教師になっているエリアスから、剣聖を受け継ぎ剣聖となるのだが、あまりにも強すぎた為に、すぐにレイヴンの白羽根に認定されて、軍を辞めてしまう。
柳生五剣の筆頭と呼ばれ、多くの門人も集まった総目付の柳生家であったが、九州の大名の反乱を察知出来ず、父親の兵庫は朝廷からの信頼を無くした為に、責任を取って隠居する事になり、兵庫の代わりに柳生家の当主となり、柳生宗家を引き継ぎ、反乱鎮圧の最大の功労者となり、その功績から朝廷から、再び総目付の役職と、伊賀守護職を任され就任し、裏柳生をジャックと柿崎 泰孝の手を借りて創設し、その後はルタイ皇国からは反乱が無くなり、平和な時代を作った最大の功労者となる。
左近が亡くなってから、左近とクロエの息子が起こした大戦に、パンドラと、佐倉家の次男であり、若くして元帥となった藤次郎からの要請で、連合軍に裏柳生を貸し出して、自身は遊撃隊を率いて参戦する事になる。
子供の頃から、珠から華道、茶道、琴の稽古をやらされていた為か、強さだけでは無く、芸術面でもその才能を発揮した文武両道の名将に育ち、多くの名声を得る事になり、ルタイ皇国を代表する侍になる。親友のクレアとポーラとは、生涯の友人となり、守護職となってからも、お互いに助け合う関係でいる。
柳生家の統治は素晴らしかったが、それは、頼郷とジョバンニの二人の家老が、頑張った結果であり、当の本人は自由奔放にやっていた為に、頭痛の種でもあった。だが若い時に、ルタイ皇国の内乱で、民を兄の厳包と一緒に救った事もあり、民の人気は凄まじくあり、柳生家全盛期を作る事になる。
【アミリア・マクレガー】
種族:人間 性別:女性
愛称はアミリー。雷帝の二つ名を持つ赤毛で、大剣を軽々と使う魔導剣士の女性。
マクレガー家は、セレニティ帝国に仕える代々騎士の家系で、3人兄妹の末の娘として生まれる。同じ騎士の家系であった、ノイマン家とも両親が仲が良かった為に、2歳上のエリアスと兄妹の様に一緒に育ち、二人で家を抜け出して、街に遊びに行っていた。
そこで、ガストン商会に拾われたヒメネスと知り合い、3人で遊んでいた所に、孤児で生きる為に食べ物を盗んで捕まり、殺されかけていたライリーを助け出して、それがきっかけで、4人でよく遊ぶ様になり、親友となる。
幼い頃から、エリアスに惚れていた為に、成人してからは、聖導騎士団に入団したエリアスを追い掛けて、聖導騎士団に入団しようとするのだが、女性であった為に、魔女騎士団に入団する事になった。勇者と魔法使いの組み合わせでなければ使えないはずの雷系の魔法を、生まれながらに使える、雷撃と言うユニークスキルを持っていた為か、メキメキと頭角を表して、将来は団長と噂される人物となった。
ヒメネスは、そのままガストン商会に入り、ライリーは帝国軍に入隊し、過ごしていたのだが、ザルツ王国と、ドレイヤー城の戦いで、エリアスとアミリアとライリーの3人は、唯一生き残り、生き残った3人は、士気の低下を恐れた帝国により、英雄として祭り上げられ、騎士団と軍は再編され、エリアスは騎士のままであったが、ライリーは部隊長に、アミリアは団長に抜擢されたのだが、英雄は3人もいらないとの事で、捨て駒の様にライリーと、ドレイヤー城奪還作戦を命令されるが、ライリーの作戦で、見事奪還に成功し、ライリーはドレイヤー城の城主となる。
その後、エリアスが結婚した為に、やけくそになり、貴族のオートレッド子爵家に嫁入りするのだが、子供が出来た為に、騎士団を辞めろと言われたので離婚し、妊娠中も戦場に出て、戦場でクリスティーナを出産する。この戦で、父親と上の二人の兄は戦死し、母親は病で亡くなった為に、マクレガー家の当主となる。
その数年後、エリアスの反逆事件があり、混乱している帝国は、左近の策略でルタイ皇国との戦争になり、アミリア率いる魔女騎士団も戦線に投入され、当時左近の右腕で、左近衛少将であった、三好 清信とルゴーニュの森で戦い、見事夜襲で勝利するのだが、左近率いる本隊が近付いて来た為に、近くのドレイヤー城に後退し、本国の命令で、帝都ナリヤに帰還する。
帝都ナリヤで、皇太子ルイスが父親の皇帝を暗殺し、その犯人に仕立てあげられた為に、騎士団の自分を信じる者達だけで、帝都ナリヤを脱出し、ルタイ皇国に亡命し、ルタイ皇国の魔女騎士団として参戦し、セレニティ帝国戦だけでは無く、ザルツ王国内乱戦にも参戦した。
戦争が終わると、そのまま左近の家臣となって、連合軍の7大騎士団の7人の団長の1人となり、様々な戦で活躍し、その中でエリアスと結ばれ、ジェレミーを出産するのだが、この時はまだ結婚しなかった。
エリアスがルタイ皇国内戦で負傷し、退役すると、自身も退役してエリアスと結婚しようとするのだが、後継者と考えていたガブリエラが、夫の政長が討ち死にしたと聞いて、失意の内に失踪した為に、騎士団の者を見棄てる事が出来ず、退役を取り止める。
その後、左近が建国したシーゼル王国の貴族の中でも、親族以外では最高位である5人の公爵の1人となり、左近やアイリス達の説得もあり、退役して学園の教師をやっていたエリアスと結婚する。
南方大陸平定戦も騎士団を率いて戦い、ジョゼットに団長を指名して、惜しまれつつ退役すると、当主の座も佐平次に譲り、自身はエリアスと一緒に、ティオールからレイクシティに移り住み、二人で一緒に老衰で亡くなるまで幸せに暮らした。
性格は、帝国人らしく身分にうるさく、男性ばかりの中で、子供時代を過ごしていたからか、何処か男っぽい。直情的で、配下の忍である甚八に、よく無茶な命令をしているのだが、ヒメネスや友人達は、無条件で守る優しい女性でもある。
【エリアス・ノイマン】
種族:人間 性別:男性
左近の第一婦人であるアイリスの父親であり、セレニティ帝国最強の剣士と言われる、東部連合軍の7大騎士団である聖導騎士団の初代団長。最終階級は少将。
ノイマン家は、代々セレニティ帝国で騎士の家系であり、常に戦場で先陣で戦う聖導騎士団の騎士であった。職業の悪魔騎士になれる条件である、先祖に悪魔が居て、悪魔の血が流れているのだが、昔から大陸では悪魔騎士になれる者は、恐怖の対象であり、発見されると殺されていたのだが、その能力を惜しんだ当時の皇帝がノイマン家を保護し、その代償として騎士として、帝国を守ると言う約定を結んだ。
古からの皇帝家との約定で、ノイマン家の者は、幼き頃より多くの奴隷の主人となり、奴隷を戦場やダンジョンに向かわせて、その経験値を得ていたが、エリアスはその行為を嫌悪して、アイリスが生まれると、父親であるダニー・ノイマンから、アイリスを奴隷の主人にしろと言われたのだが、断固と拒否していた。
同じ代々騎士の家系であったアミリアとは幼馴染で、ライリーとヒメネスの四人で幼い頃からよく遊んでおり、成人してからは、父親同様に聖導騎士団に入団し、その後、ドレイヤー城の戦いで、アミリアを助ける為に、悪魔騎士の姿を見せてしまったのだが、アミリアとライリーは受け入れ、三人は唯一の生き残りとなり、英雄と祭り上げられてしまう。
その後の、騎士団再編でエリアスは、皇帝家とノイマン家の約定の為に、残る二人が出世する中で、ただの騎士に地位は上がらなかったのだが、数々の式典に英雄として出席させられ、その間にアミリアとライリーは、政敵に疎まれて無謀なドレイヤー城奪還作戦を命令されるが、二人はその作戦を成功させてしまう。
その間に式典で出会ったローザンネと言う下級貴族の娘に惚れて、アミリア達の手助けもあり、結婚するのだが、エリアスに対して当て付けの様に結婚すると、そこで初めてアミリアに対しての感情に気が付き、アイリスの出産で妻のローザンネが亡くなり、アミリアが離婚しても、それは言い出せずにいた。
聖導騎士団の団長であったヘルムートが、当時の皇太子が次々と亡くなる事を不振に思い、皇太子であるルイスの事を調べていると、長年戦争をしていたザルツ王国の貴族を使ったルイスの策略で、聖導騎士団は全滅し、反逆者に仕立てあげられて逃亡者となるのだが、帝国への忠義は忘れなかった。
行き倒れになっている所を、ナッソーで傭兵団をやっていた、左近の元に向かう途中の弾正達に助けられて、左近と結婚したアイリスに再会し、事情を聞いた左近は、ルタイ皇国を動かし、帝の命令でセレニティ帝国との開戦に踏み切る事になる。その間エリアスは、左近衛府の剣術指南役として、ルタイ皇国側として参戦し、幼馴染のライリーを、その手で殺してしまう。
その後、皇帝暗殺の首謀者として仕立てあげられ、逃亡していたアミリア達と再会し、共に左近の元で左近衛府の一軍として戦い、父親であった皇帝を暗殺して、皇帝となったルイスの排除に成功する。
東部連合が結成され、アミリアは左近の臣下となり、ルタイ人となったのだが、エリアスは帝国の忠義を忘れずに、セレニティ帝国から出る事は無かったが、東部連合軍を新たに結成する時に、一人で聖導騎士団を立ち上げる。
暫くは、一人だけの騎士団でいたのだが、ウェンザー王国から亡命してきたリュネ・ラヴィオとダニエル・ラフォンドを配下に入れて、3人だけの聖導騎士団で、天川村討伐作戦やイザナ村制圧作戦で武功を立てて、レイクシティの支城であるルンベルク城を聖堂騎士団が守る事になり、城主になるのを機会に、人数を増やすのだが、ルタイ皇国の内戦で、その兵力を大幅に減らす事となってしまう。
そのルタイ皇国の内戦で、真田 徳次郎 昌輝に左腕を斬られて、片腕になった為に、内戦が終わると、後継者を副団長のリュネに指名して、軍を辞める事になるのだが、今まで戦場しか知らなかった為に、生き甲斐を失い、ナッソーの酒場で、酒浸りの毎日を過ごしていたのだが、左近達に説得されてセントラル総合学園の教師となる。
その後、アミリアとの関係や、二人の間に出来たジェレミーの事を知った、左近やアイリス達に説得されて、アミリアと再婚し、二人でレイクシティに移り住み、教師として幸せに二人で死ぬまで一緒に暮らした。
戦場以外では良い人過ぎて、頼まれたら断れない性格で、その為に再婚をしたアミリアと、よく喧嘩になったりする。愛称のエリスと、アミリア達から呼ばれており、女みたいだと本人は嫌がっている。
【御幸町】
種族:人間 性別:男性
ルタイ皇国の帝で、御幸町と書いて「ごこうまち」と読む。この世界の通貨の製造を担っているルタイ皇国であったが、ルタイ皇国が戦乱で、通貨の供給が難しくなる事を知った神によって、この世界に送られてきた使徒で、前世は弘法大師 空海である。
前世は、平安時代初期の僧で讃岐の国の出身で、俗名は佐伯 眞魚。弘法大師 空海の名で知られる真言宗の開祖である。
天台宗の最澄と共に、中国より真言密教をもたらし、能書家としても知られ、嵯峨天皇、橘 逸勢と共に、三筆の一人に数えられている。
現代の高野山奥の院で入定、つまり即身仏となった為に、この世界に来たのは魂の半分だけで、不安定なものであった。その為に、王の系譜と言う強力なスキルを無意識に使うのだが、スキルの暴走を招いてしまい、土御門 高明の手により、スキルを破壊されるまで、苦しむ事になる。
当時の帝の第六子として、異世界に生を受け、ウェンザー超帝国の襲来も経験している。第六子であった為か、帝にはならないだろうと思い、超帝国襲来後のルタイ皇国の長く続く事になる内戦で、荒廃した人の心を取り戻そうと仏教の布教に務め、中国で培った、土木技術や薬学で人々を助け、願い通りに仏教は広まったのだが、内乱が終わる事は無かった。
そして、悪い事は続き、疫病が流行して、次々と兄達が亡くなり、御幸町だけが生き残った為に、帝に祭り上げられ、疫病を鎮める為の祈祷中に、柳生の地に眠る龍神に会い、この疫病を鎮めろとの神の啓示を聞いて、内密で柳生に向かい、龍神として転生した珠と出会う。その後、珠と交渉して、珠の望みは全て叶え、皇国の民を幸せにする代わりに、皇国は珠が外敵から守護すると言う約定を結び、疫病を流行させていた悪魔の討伐に成功する。
内乱も終わらせてくれと頼んだのだが、当時の珠は、内乱に関わる事を拒絶して最終的には、「散歩に行ってくる」と、その姿を消してしまったのであった。
その後、戦を防ぐ為に、昔の日本の朝廷のシステムにし、地名も昔の日本の地名にしたのだが、内乱は収まる事は無く、守護職や官位を狙って、益々酷くなったのであった。
これでは、帝にも被害が出ると考えた神は、当時、虚無の世界に落とすか、このまま輪廻転生させるか、処遇を悩んでいた戦国時代の松永 久秀の魂を使い、帝の盾とさせる事にしたのだが、帝は弾正の本性を知ってか、あまり取り立てる事はせずに、仏に祈る毎日を過ごしていたのである。だがこの時、再び神の啓示があり、播磨の下級武士の息子で正成と言う、亜人と人間の間の子を重宝せよと言う言葉を聞き、正成を探しだすと、橘の名字を与え、必要なものは、全て与えた。
やがて、ルタイ皇国は朝廷派と反朝廷派に別れての戦となり、朝廷派の総大将になった正成は、反朝廷派を打ち破ると、長く戦乱の歴史であったルタイ皇国の歴史に、漸く平和が訪れたかに思われた。
朝廷派が勝利すると、次は派閥が出来上がり、お互いに、いがみ合う中で、帝は通貨の供給のシステムを作り上げた後に、正成を左近衛大将にする事で、左右近衛府の統合を考えて、正成の力を強めようと思ったのだが、朝廷内部の正成の政敵に阻まれてしまう。
再び戦乱の気配を感じ、外では多くの飢饉の為に、餓死者が溢れる中で、珠がルタイ皇国に戻り、左近の話を聞いた帝は、開国を決意して、ルタイ皇国に居ない左近を左近衛大将に任命し、正成を右近衛大将にする事で、当初の目的を果たそうと考えていた。
その後、左近から大陸の話を聞き、百年以上続いていたセレニティ帝国と、ザルツ王国の戦争を終わらせる為に、左近衛大将であった左近に命令を下し、東部連合の結成のきっかけを作る事になる。
生涯、独身でいたかったのだが、左近に諭され、自分の寿命が尽きるが分かると、西園寺家との政略結婚を受け入れ、西園寺家の玲子と結婚し、麻子と白川を授かり、政略結婚とは言え、夫婦仲は良かった。
再び起こったルタイ皇国の内戦では、総大将となり、御所から出陣したり、民の前に姿を表すなど、ルタイ皇国の数々の伝統を変えていき改革を進め、後にルタイ皇国の中興の祖と呼ばれる様になるのだが、未遂には終わったのだが、九州大名の反乱事件の責任を取って退位し、皆の説得で上皇となり、東部連合赤十字の初代理事となる。左近とクロエの息子である、秀興が起こした世界大戦の途中で死去。
左近とフレイアが自分と同じ世界からやって来て、同じ国と知ると、親近感を覚え、二人を親友となり、左近が国王となってからは、陰ながら左近のシーゼル王国を支えた。
基本的には、優しく人の良い性格なのだが、時には厳しい一面も持つ。目指す人物像が、冷泉 永富である為か、左近からは小さな永富が、中に入っているのではと疑われている。
【レイクス・フレシアス・ガルシア】
種族:ハイ・エルフ 性別:男性
フレシア王国の初代国王であり、南方大陸を制圧した後は、フレシア帝国の初代皇帝として即位する。天使の器として転生してきた者で、前世での名は甲斐の虎と呼ばれた、武田 大膳大夫 信玄である。
大永元年11月3日に甲斐守護職の武田 信虎の嫡子として生まれ、先代の信虎の時代より守護大名から戦国大名化し、甲斐の国内を統一し、信玄も信虎の体制を継承して隣国の信濃に侵攻する。
その過程で、越後の上杉 弾正少弼 謙信と五回に渡る川中島の戦いで抗争しつつ、信濃をほぼ領国化し、最終的には、甲斐、信濃、駿河、西上野、遠江に加えて、三河と美濃の一部を領しており、西上作戦の途中で病にかかり、信濃への帰還中に病没した。
その後、死神によって、この世界に天使の器として転生させられ、ガレリア王国の第二王子として生まれる。当初は混乱していたが、初めて見聞きした世界に興味をひかれ、この世界の事や魔法を勉強する内に、自分の家庭教師であった、ニック・スタンリーの身体に天使の刻印がある事に気が付き、自分の前世の事を話してニックが石田 治部少輔 三成で、同族だと言う事も分かったレイクスは、ニックから武田家の、その後を聞いて後悔した。
当時のガレリア王国は、エルフ純血主義で、純粋なハイ・エルフが国王になる事が決められており、国王になる者は、同じエルフの国である、ヴィズール王国の王家の者か、エルフの部族のハイ・エルフの純血種から妻を迎える事になっていたので、レイクスが成人した20歳の頃には、兄のブルーノにヴィズール王国からハイ・エルフの妻を迎え、レイクスは公爵として新たにガルシア家を興させ、ベーカー辺境伯家からルディアを妻として迎え入れる事になるのだが、その時にニックの助言により紋章を、武田菱にした。
その効果はあり、ロイ伯爵家から山県 三郎兵衛 昌景であるラム・ロイが、シュレスター子爵家から真田 安房守 昌幸であるバーナード・シュレスターがやって来て配下となり、国王が亡くなると、兄のブルーノは国王になり、レイクスはガレリア王国の軍事を司る、最高司令官に就任する。その後、海賊討伐で、初陣で生き残った一般兵士の可児 才蔵 吉成である、ニック・スタンリーと、海賊の頭目であったアン・ボニーを加えて、クレストを結成し、後にルシオの妹として生まれた、左近の妻であった茶々である、ヴィナを加える事になる。
その後、大鬼の国であるアントナム公国と、エンブルク王国との戦争の為に、前線に向かい、あまりにも王都の王家や貴族の暮らしと、疲弊した民の暮らしを見て、国中で不満が蓄積されている事を痛感し、国を乗っ取れると決断し、クーデターの為に動く。
水面下で妻のルディアの実家である、ベーカー辺境伯家の協力を得て、同じ気持ちの貴族を仲間にし、兵士達も掌握すると、戦をしていたアントナム公国と、エンブルク王国との休戦協定に動き、協定の締結に成功し、クーデターを起こす。
後に、他国へ攻めるための布石になる事を考え、エレナを逃がそうと考えているヴィナの事を知りながらも放置し、自身は国を乗っ取った後に、国政に口を出してくるであろうベーカー辺境伯をクーデターの時に、戦死に偽装して暗殺する。
その後、フレシア王国を建国したレイクスは、対アントナム公国、エンブルク王国に対抗する布石として、東部連合の軍事力に目をつけて、ヴィナを左近と結婚させて、東部連合に加入する事に成功する。
同時期に東部連合に加入した、元セブンス連邦で、ナブリッヒ公国を建国したアメリ・ベアード大公と共謀し、南方大陸平定戦に連合軍を動かす事に成功し、エンブルク王国が東部連合に宣戦布告したと言う形に誘導して、南方大陸を制圧する事に成功し、アントナム公国、一部の地域を除いたエンブルク王国を占領し、フレシア帝国と国名を変更し、初代皇帝に即位する。
その後は、他のエルフ国家や部族の統一を目指すのだが、レイクスを驚異と見なした、ヴィズール王国が亜人連合軍を結成した為に戦になるのだが、途中で参戦してきた、ボヘミア王国に領土を全て持っていかれ、話し合いの結果、亜人連合の領土はボヘミア王国と決まり、そこから、対ボヘミア王国の対策に暗躍しながらも、内政に力を入れる事になる。
性格は、野心家で好戦的。自分の知らない事を知るのが好きで、あまり他の者には見せないのだが、実は子煩悩な所もあり、娘のヴィナ曰く「拗ねたら長い」と言われるほどに、顔に似合わない一面を持つ。
エルフの平均寿命は400歳なので、その長い寿命と、あまり太らないエルフの身体は、本人にとってお気に入りの様だ。
【佐倉 佐吉 経興】
種族:人間 性別:男性
左近とアイリスの子供で、佐倉家の長男。剣の腕は、幼い頃から柳生家で鍛えられ、柳生新陰流の最高位の皆伝であり、柳生五剣の1人と呼ばれる。
同じ柳生新陰流の同門で柳生五剣と呼ばれる、ミラ、アリエル、クラウディオ、フローディアとは仲が良く、特に幼い頃から、隣に住んでいたセレニティ帝国の皇太子であるクラウディオ・セレニティとは、兄弟の様な関係であり、クラウディオは佐吉にとって、生涯兄の様な存在であった。
幼い頃は、左近曰く自分の幼い頃と瓜二つと言われるほど悪童で、弟の藤次郎からすれば、オモチャを取り上げられて壊される悪魔の様な存在であったが、上の二人の姉である、珠とパンドラには絶対服従しており、その八つ当たりが弟の藤次郎に向かっていたと思われる。
四歳の頃に、左近と一緒に未来の光景を死神に見せられ、このままでは、自分が兄弟の摩耶と藤次郎だけでは無く、クロエを殺し左近と殺し合う事になると知ってからは、態度を改める事になる。
左近と貴族達との約定で、王位は妹の摩利に決まっており、将来連合軍を束ねる者として、幼き頃よりクラウディオと共に左近に戦術等を教えられ、僅か四歳でクラウディオと共に初陣を飾る事になり、左近の計略で、クラウディオと佐吉が二人で、ルタイ皇国の海津城に乗り込み、交渉で落としたと言う事になっているが、実際には、左近と三人で降伏を考えていた海津城に向かい、降伏を受け入れただけであった。
だが、この件が内外に知られて、剣の腕も柳生新陰流の皆伝であり、左近が戦術を指導していると広まると、クラウディオと二人で軍神の生まれ変わりだと噂される様になる。
左近の教育方針で、王族であったが一般の子供達と同じ学校に通い、将来はセントラル総合学園の士官科か騎士科に進学して、連合軍を束ねる者になると内外から期待されていたのだが、10歳の頃に母であるアイリスが暗殺され、元セブンス連邦で南部三国同盟の商人に容疑がかかると、母親の仇を討つ為に、左近に戦場に連れていってもらい、そこでキレた左近の虐殺を目撃してしまい、反抗期も合わさってか、左近と対立する様になり、人を殺す事を極端に嫌うようになる。
柳生新陰流の皆伝となった12歳の時に、学校を卒業するのを切っ掛けに、騎士科に進学が決まっていたのだが、家出をして放浪の旅に出る事になる。
直前に寄ったナッソーの泉龍寺で、信綱を烏帽子親に元服し、名を経興と変えて旅立ち、その後、トレソ王国のバスキ村に住み着き、農民として暮らす。
17歳の時に、トレソ王国が隣国の北方連合の一国である、トワイヤー王国から侵攻され、トレソ王国を守る為、義勇兵になり、バスキ村の者ばかりの斥候兵として参戦するのだが、佐吉の独りよがりの暴走により、同じ部隊の者は全滅してしまう。
その後、東部連合に援軍を考えた王家の頼みにより、王女のティカと共に、レイクシティを目指して旅立つのだが、トレソ王国は佐吉達が、シーゼル王国に到着した頃には、トワイヤー王国に滅ぼされてしまう。
ティカと一緒に、東部連合の各国を説得し、議会を動かす事に成功した二人は、連合軍と共に国を奪還するのに成功し、新たにトレソ王国を建国して、トレソ王国大将軍に就任し、ティカと結婚するのだが、ルタイ皇国の内親王である麻子とも、押しきられて結婚してしまう。
その後トレソ王国は、東部連合に加入せずも友好関係であり続けたのだが、永世中立国を宣言し、東部連合が北方連合や、ボヘミア王国と戦っていても動かなかったのだが、パーヴェル討伐戦では、東部連合と一緒に向かい、兄弟達とパーヴェル討伐に成功し、弟の秀興が起こした世界大戦の時は、切っ掛けを作った責任を感じて、東部連合義勇兵として参戦する事になる。
性格は、兄の様なクラウディオの影響の為か、正義感があり、理想主義。だが、トレソ王国が侵攻された時に、散々に現実を見せられて、考えを改める事になる。
【佐倉 摩利】
種族:人間 性別:女性
左近とセシリーの子供で、第二代シーゼル王国女王。名前は、摩利支天から取ってつけられた。
生まれた時から大魔導師であったり、左近とセシリーの職業やスキルを持っている、かなりのチート娘。
幼い頃に、目が見えだしてから、何故か左近を魔法で串刺しにする事に執念を燃やしており、それが原因で、魔力の使い方を無意識に習得する。
僅か2歳で、巫女となる為に、レイクシティの春日神社に妹の摩耶と修行に出されて、魔法障壁を習得したのだが、オネショばかりして、妹の摩耶や、同室のフローディアがやった事にしていた為に、摩耶に大人になってからも、その事をネタにバカにされている。
左近に政治の事を学びながら、一般の学校に入学し、セントラル総合学園の魔法科に進学して首席で卒業した才女。
魔法は、水と火と風が使えて、勇者でもある為に、雷も使えるのだが、氷結系の魔法が得意な為に、セシリーと同じ二つ名の氷結の女帝と呼ばれる様になる。
左近から王位を引き継ぎ、シーゼル王国の女王となり、レスピナス伯爵家の長男であるポールと結婚するのだが、夫であるポールの言いなりになってしまい、国は実質的にレスピナス家の物となってしまう。
ポールとレスピナス家が、完全に国を我が物とする為に、邪魔である左近とパンドラを暗殺しようとするのだが、ぶちギレて王宮に乗り込んだ左近達に説教されて、離婚を決意する。
その後、財務大臣を長年勤めていた、ビューレル辺境伯の次男である、アルドと再婚して1男1女を生む。
パーヴェル討伐戦では、パンドラと一緒に戦い討伐に大きく貢献する事になる。その後に起きた世界大戦でも、反秀興を表明し、パンドラの味方をする事になる。
子供の頃に、コッソリと左近とセシリーのボクっ娘プレイを見てしまい、公務以外の口調が、「ボク」となっているボクっ娘である。
左近の血が入っている為か、98歳で亡くなるまで、姿は20代半ばの姿のままであった。
【摩耶・セレニティ】
種族:ハーフ・ダークエルフ 性別:女性
左近とラナの娘で、佐倉家の四女。名前は、左近が破魔矢から取り、摩耶と漢字を変えてつけられる。
生まれた時から、左近とラナのスキルを受け継ぎ、ダークエルフの王族の証である、銀髪と強大な回復魔法が使える。
2歳になると、巫女になる為に、姉の摩利とレイクシティの春日神社で修行し、魔法障壁のスキルも手に入れるのだが、この時に摩利の面倒を見ていて苦労した為か、成長してからも摩利と仲が悪く、よく喧嘩をしている。
ルタイ皇国の関白であった冷泉 永富の遺品である、ハルバートを使い、一般の学校を卒業してからは、憧れであった、佐倉家の次女であるパンドラの騎士団に入りたいが為に、セントラル総合学園の騎士科に首席で入学し、パンドラと同じく寮に住む様になる。
寮では、偶然にも寮に入っていた、パンドラとシャーリィの部屋と同じ部屋に住む事になり、摩耶も同室であった、ミレーヌと親友になり、卒業後はハスハ騎士団に入団すると、強さが別格であった為に、すぐにレイヴンの称号を受ける事になる。
摩耶が学生の頃に、息子のクラウディオの将来を考えた、セレニティ帝国の皇帝ラニスと、クラウディオの気持ちを知った母親のイリナが、左近と話し合い、婚約を決めてしまうのだが、摩耶の反発もあり、摩耶が25歳迄は待つと言う結論になった。
その後、左近とラナの子供らしく、自由奔放に育ち、レイヴンとなった頃には、王国の問題児と呼ばれるようになる。
かなりのファザコンを拗らせていたのだが、クラウディオのアタックに負けて、20歳の頃には付き合う事になり、最終的には一年前倒しで、24歳でクラウディオと結婚し、セレニティ帝国の第一后妃となり、その翌年には、皇太子のバルテルを出産し、3男2女を生むのだが、騎士団に在籍し続けて、帝国人からは、戦女神と呼ばれるようになる。
ボヘミア王国との戦いでは、子供を置いて戦場に向かい、武功を立てて、パーヴェル討伐戦にも参戦している。末弟の秀興が起こした世界大戦では、秀興側につこうとするクラウディオを説得し、パンドラ側に参戦して、自身も帝国の義勇兵を率いて参戦する事になる。
【佐倉 藤次郎 弘興】
種族:人間 性別:男性
左近とアイリスの子供で、佐倉家の三男であり、佐吉の母親も同じ弟である。三好 清信の跡を継いで、3代目東部連合軍大元帥となり、軍神や一兵卒からトップに上り詰めたので、出来人と呼ばれる様になる。
幼い頃は泣き虫で、兄の佐吉からは、よく玩具を取り上げられて、イジメられており、兵庫からは、剣の才能が無いと判断された為に、左近やシャーリィが槍を教え、茶々が新当流を教える事になる。
その為に、母親であるアイリスには、全くなつかず、左近や茶々に、なつく様になった。
学校に入学してから、姉のパンドラに頼み込み、学校が長期の休みに入ると、ハスハ騎士団の訓練や演習に参加し、学校を卒業後は、学園には進学せずに、左近に頼み込んで、佐倉家を勘当してもらい、佐倉の名を捨てて、15歳で軍に入隊し、一兵卒から数々の戦で武功をあげて尉官まで出世した所で、パンドラが藤次郎を説得して、佐倉家に戻る事になるのだが、既に出来ちゃった結婚をしていた為に、その家族も迎え入れられて、大公爵家の仲間入りをする。
パーヴェルとの最終決戦では、佐吉と一緒に最前線で、パンドラの露払いをし、秀興との世界大戦では、大元帥として初めての戦を経験する事になる。
【佐倉 三郎 秀興】
性別:男性 種族:ハーフエルフ
左近とクロエの子供で、佐倉家の三男。幼名は、夜叉丸で、元服して三郎 秀興と名乗る。
左近とクロエの職業やスキルを、生まれた時から持っている為に、素手、剣、槍、弓、銃、魔法が得意と言う、ブッ飛んだチートキャラでありながら、更に左近に戦術と内政を叩き込まれた、兄弟の中では、一番優秀で正義感の強い人物に育ち、その能力は左近以上だと噂される様になる。
将来は、シーゼル王国で摩利の家系が途絶えると、その時は秀興が国王になると思われていたのだが、優秀すぎて、エルフの血が入っていたが為に、ザルツ王国系とセレニティ帝国系の貴族達から警戒されていたので、帝国になったフレシア帝国の皇帝レイクスから、フレシア帝国の貴族として迎え入れたいとの申し出に、左近に了承させて、フレシア帝国の伯爵として、元アントナム公国のフィノイス地方の領主となる。
そこで、フィノイス地方を急速に発展させ、帝国一の豊かな地方にし、ボヘミア王国戦には、特務少佐として、親衛騎士団と共に、ボヘミア王国に侵攻するのだが、リリスが統治していたバーデア地方を占領した時に、平和に暮らしていた民を知り、リリスに興味を持つ様になる。
ボヘミア王国を滅ぼした後は、ずば抜けた武功とフィノイス地方を発展させた功績により、フレシア帝国領土であり、エルフばかりの元ヴィズール王国の領土の領主となり、フレシア帝国の唯一の大公爵となる。
パーヴェルとの最終決戦では、別動隊としてパーヴェルと戦うのだが、左近とクロエを殺したが、瀕死の状態であった、リリスと出会い、両親の仇だとは知らずに、助けてしまう。
その後、リリスに惹かれていき、結婚するのだが、その時にリリスが両親を殺した者と知り、パンドラの正体も知ってしまう事になる。
そして悩んだ結果、悪魔の手によって作られた世界は汚れていると思い、世界をあるべき姿に戻すと決意し、世界に対して、宣戦布告する。
【リリス】
種族:吸血鬼 性別:女性
四百年前に、パーヴェルの前世であるヨハネス・ウェンザーが支配する、ウェンザー王国で生まれ、生まれた時から、何故か吸血鬼であった。
成長するにつれて、他の者と自分は違うと感じ、常に空腹であり続け、偶然飲んだ家畜の血で初めて満たされ、そこから好んで血を飲むようになる。
だが、そんな姿を村人に見られ、命を狙われる事になった為に、放浪の旅に出て、そこで自分と同じ境遇であった男性と出会い、5人の子供を出産し、人知れず暮らしていたのだが、ヨハネス率いる討伐隊に夫を殺害され、5人の子供の命と引き換えに、ヨハネスに仕える事になり、この時に当時ヨハネスによって召喚されたパンドラにも出会っている。
その後、パンドラによってヨハネスが殺害された為に、自由の身となり、一族も徐々に増えてリリスは、一族の頂点に君臨して、自由気ままに暮らすのだが、パーヴェルと再び出会い、昔リリスの夫を殺した、吸血鬼の純血種を唯一殺せる、破邪のスキルを持つ武器が世界に復活すると言う話を聞いて、その武器の破壊を条件と自由にしても良いと言う条件で、配下となる。
パーヴェルの命令で、ポートシティのダンジョンで魔王となるべく、ダンジョンのボスになるのだが、冒険者が面白そうだったので、何故か冒険者ギルドに、冒険者として登録する。
冒険者として、気にままに暮らしていたのだが、冒険者を装った左近達と知り合い、左近達を食料と見ていたのだが、仲良くなった事で、左近を気に入り、下僕にしようと考える。
亡くなった夫からもらったレイピアを、ダンジョンで探していると、心配して捜索に来た左近達と出会い、お腹が減っていた為に、左近を下僕とするために、背後から襲うのだが、血を吸っている途中で、クロエに阻止されてしまう。
だが、血を吸った事により、左近の能力を手に入れ、圧倒的な力を試したくなり、ダンジョンを放棄してパーヴェルの元に戻り、呆れたパーヴェルより、死神のラーズグリーズと一緒に北方教会の聖典を盗みに行くのだが、同じく聖典を盗みに来た、ジャックとロビンに出会い、ロビンを殺害するのだが、聖典はジャックに持ち去られてしまう。
その後、ヴァレンシュタインの配下となり、新たに建国されたボヘミア王国の辺境伯となり、バーディア地方の領主となる。
バーディア地方の統治は、罪人は一律で死罪であり、かなり厳しいものであったのだが、税が王国で一番低く、盗賊を全て駆逐した為に、民からは慕われ、民からの評判はかなり良かった。
ボヘミア王国で暗殺事件が横行し、元セブンス連邦に拠点を持つ暗殺教団が関わっていると知った、ヴァレンシュタインの軍師である、土御門 高明の命令で、東部連合の偵察と誰かを暗殺し、暗殺教団に罪を被らせる事になったリリスは、シーゼル王国の王立劇場でアイリスを暗殺し、容疑を暗殺教団に向ける事に成功する。
そして、ボヘミア王国と東部連合との戦いで、ヴァレンシュタインと高明を失った為に、パーヴェルの元に向かい、パーヴェルの配下として、ルイスと共に左近とクロエの二人と戦う。
最後は何とか左近とクロエを倒す事に成功したのだが、瀕死の状態で力尽きている所を、秀興に発見されて、その命を助けられる。
自分を助けた秀興に、最初は警戒していたのだが、徐々に惹かれていき、結婚する前に、自分が吸血鬼であり、両親を殺したと正直に告白するのだが、秀興はリリスを許して二人は結婚する。
その結婚式で、パンドラと出会い、秀興の姉と知り、パンドラの正体を秀興に話した為に、後に世界大戦まで発展してしまう事となってしまう。
【土御門 高明】
性別:男性 種族:妖狐
ルタイ皇国の土御門家35代目当主であり、兵庫と幼い頃より共に過ごしてきた、家族の様な男である。
土御門家は、ルタイ皇国で唯一魔力を持っており、その力は強大なのだが、大陸とは違う、独自の進化を続けて来た為か、魔法を使う時には、何か触媒を使って使用する。
子供の頃より、兵庫と散々悪さをしてきた悪童であったのだが、父親が呪術に失敗し、家人を全て亡くしてから、土御門家の当主となり、帝の懐刀として、陰で働いていた。
早くから帝の異変に気が付き、このままでは帝は長くないと知っていた高明は、前から誘われていたパーヴェルの配下となるのを、帝の異変の原因であったスキルを破壊する能力を手に入れて、帝を助けるのを条件に了承し、魔王になる為に、セレニティ帝国の帝都ナリヤに出来たダンジョンのボスとなる。
万が一の為に、近くで兵庫を隠して、やり取りを聞かせていたりと、結構抜け目の無い人物ではあるのだが、普段の会話はチャラチャラしているので、いい加減な男と勘違いされやすい。
帝の身体を治してからは、ソウル・エディターと言う秘術で、ミラを兵庫と珠の子供に魂の情報までも書き換えて、ヴァレンシュタインの配下となってからは、シャーリィを左近とエレナの娘へと書き換えをやっており、本人に自覚は無くとも神の禁忌を犯しているために、神からは敵視されている。
パーヴェルの命令で、ヴァレンシュタインの配下になるのだが、ヴァレンシュタインと波長が合い、親友の様な関係になり、ボヘミア王国の滅亡の時まで、ヴァレンシュタインと共に過ごす事になる。
真の姿は黒い九尾の狐で、スキルを使う時には、真の姿になり、極度の寂しがり屋な為に、常に式神の夏虫を従えている。
【ルイス・セレニティ】
性別:男性 種族:人間
セレニティ帝国の皇帝ルベル・セレニティと第三后妃である、綾那・セレニティとの間に生まれた、第4皇子でありながら、アイリスとクリスティーナの幼馴染でもある。
ルタイ人とのハーフであった為に、その容姿はルタイ人の様に黒髪で、黒い瞳であった為に、周囲からは黒太子と呼ばれていた。
幼い頃から一緒だったアイリスに惚れており、何度もアタックするのだが、ルイスが元々持っていた残虐な性格を、アイリスは本能的に察知していたのか、全て断られたのだが、諦められずに、その想いを強くする。
その中で、次々と上の兄が亡くなっていき、皇位継承順位が一位になると、軍を統括する総司令官に若くして抜擢され、傭兵の待遇を良くして、ザルツ王国へ流れる傭兵を止めて有効活用し、百年近く続くザルツ王国との戦争を勝利するものと思われていた。
その中で、自分は実は、母親の綾那と宰相のエミリオとの不義の子供だと知り、何処か壊れだし、父親のルベルに毒を入れて、徐々に弱らせ、軍だけでなく国政も支配下にする事に成功し、アイリスを我が物にするために、父親であるエリアスが所属していた、聖導騎士団を罠にはめて、裏切り者としてアイリスを捕らえて、奴隷オークションにかけたのだが、手違いで落札したのは、ザルツ王国の奴隷商人であった為に、野盗を雇って強奪を企てる。
だが、この世界にやって来た左近が、その野盗からアイリス達を助けると、その行方は分からなくなってしまい、もう一人の幼馴染であるクリスティーナと婚約する事になる。
その後、ナッソーをお忍びで視察していた時に、アイリスと再会し、左近とアイリスが結婚をした事を知ると、何とかして左近の元から連れ戻す事を考えている間に、左近の策略で、ルタイ皇国に宣戦布告する様な形で、ルタイ皇国とも戦争に発展してしまう事になる。
当初は色々と作戦を考えたりしていたのだが、主力の8万の軍勢を、珠とパンドラのデンジャラス姉妹に壊滅させられた事もあり、徐々に追い詰められ、残虐な性格が表に出てくると、父親である皇帝のルベルを暗殺し、母親の綾那を幽閉すると、その罪を全てアミリアに被せて、知っている者は全て処刑し、自身は皇帝に就任するのだが、恐怖政治を行った事や、左近の策略で、帝国はボロボロになり、人心も離れていった為に、帝都ナリヤを包囲したルタイ皇国軍を率いていた、左近と一騎討ちになった。
左近の圧倒的な武力を前に、ルイスは死にかけたのだが、魔王パーヴェルの誘いに乗り、戦場から助け出された代償として、大量の魔線虫と呼ばれる寄生虫の苗床となり、ミルス王国に出来たダンジョンのボスとして、魔王になり、リリスの影に潜むようになる。
身分は、存在が発覚した時の為に、伯爵となっているが、殆どリリスの使い魔の様な扱いになっており、ボヘミア王国が滅んだ後は、リリスとパーヴェルの元で、左近達と戦う事になり、摩利と摩耶の手で倒された。
性格は、残虐で策略家だが、普段はその顔を隠しており、親孝行な人の良い男性を演じている。
パーヴェルから魔線虫を植え付けられてからは、驚異的な回復力と怪力の代償として、永遠に虫に体内から食べられ続けると言う苦痛を味わっており、魔王になった時には、左近に対する憎しみしか残っていなかった。
【アルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタイン】
種族:人間 性別:男性
ボヘミア王国の国王で、魔王パーヴェルの駒となる人物で、愛称はアル。前世は神聖ローマ帝国で発生した宗教戦争の三十年戦争の英雄、アルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタイン。
前世の正式名称は、アルブレヒト・ヴェンツェル・オイゼービウス・フォン・ヴァレンシュタインと言って。元の姓はヴァルトシュタイン。
ボヘミアのドイツ系プロテスタントの小貴族の家に生まれるが、カトリックに改宗してイタリアのパドヴァ大学に遊学するのだが、事件に巻き込まれて退学し、ハプスブルク家に傭兵として仕え、ハンガリーでオスマン帝国と戦い、裕福な未亡人と結婚し、この女性から受け継いだ資産を元手に、金融業等で資産を増やして、ボヘミアで傭兵を募集し、力を蓄える。
ボヘミアのプロテスタントが反乱を起こすと、神聖ローマ帝国皇帝フェルディナンド2世に味方し、反乱鎮圧に貢献するのだが、その時にプロテスタントの領土没収や領地売買に加わり、領土を買い漁り、ボヘミア有数の大貴族にのしあがる。
また、軍資金不足の皇帝に資金融資や私兵を提供した為に、北ボヘミアのフリートラント公に任命され、皇帝側近のカール・フォン・ハラハの娘エリーザベトと結婚し、宮廷に足掛かりを築き、皇帝軍総司令官に任命される。
そのまま3万の軍で、北ドイツに出兵。デッサウの戦い等で勝利し、プロテスタント軍を一掃した功績で、メクレンブルク公に就任し、免奪税や軍税制度を創出したのだが、ボヘミアの小貴族に過ぎないヴァレンシュタインが帝国諸侯に成り上がった事で、他の帝国諸侯から反感を買い、ヴァレンシュタインと皇帝政府は徐々に孤立していった。
その後、デンマーク軍がプロテスタント救援の為に侵攻してくるのだが、ヴァレンシュタインはヴァルガストの戦いでデンマーク軍を打ち破り、デンマークとの和平条約を成立させデンマーク軍をドイツから締め出し、この時点で表立って反抗するプロテスタントがいなくなった。
だが諸侯の不満は収まる事は無く、ゲオルグ・ヴィルヘルム、ヨハン・ゲオルグ1世、マクシミリアン1世の選帝候達は、ヴァレンシュタインのバックについていた、皇帝フェルディナント2世に嫡男のフェルディナント3世の皇帝になる前のローマ王に選出拒否を楯に、ヴァレンシュタインの罷免を要求され、ヴァレンシュタインは皇帝フェルディナント2世に総司令官を罷免され、翌年には、公位も取り上げられた。
しかし、同年にグスタフ・アドルフ率いるスウェーデン軍が北ドイツに上陸し、ヴァレンシュタインの後任の司令官が、マルデブルクの戦いにおける大虐殺で、友好的になっていた、残ったプロテスタントを離反させ、ブライテンフェルトの戦いで大敗し皇帝軍が不利になり、続くレヒ川の戦いで司令官が戦死。
そして、バイエルンがスウェーデン軍に略奪されるがままになると、領地を失った、ヴァレンシュタインを失脚させたマクシミリアン1世は、皇帝フェルディナントにヴァレンシュタインを復職させる事を訴える。
そして、皇帝フェルディナントか懇願され、ヴァレンシュタインは総司令官に復職する。
ヴァレンシュタインは、復帰すると、早速ボヘミアを占領していたザクセン軍の排除に動き、交渉でザクセンボヘミアから撤退させドイツへ深入りしたグスタフの動揺を誘い、北へ後退させた。
だが、かつて自ら鍛えた軍団ではなく、皇帝軍と言う既存の組織を指揮した事もあってかリュッツェンの戦いでは精彩を欠き、グスタフ・アドルフを戦死させながらも敗走したのであった。
しかし、帝国最大の脅威であるグスタフ・アドルフが居なくなった事で、ヴァレンシュタインの存在価値は無くなり、更に皇帝フェルディナントから危険視されていた事もあってか、皇帝にエーガー城で暗殺され、50歳で亡くなる。
その後、天使の器として、ウェンザー王国のパン屋の息子ダンとして転生し、両親が事故で亡くなった後もパン屋を続け、ヴァレンシュタインのパンは、ウェンザー王国の貴族達の評判となり、貴族の女性達とも顔見知りになる。
そんな生活をしていたヴァレンシュタインに、パーヴェルが接近し、フレイアとのゲームを話し、自分の駒になってみないかと誘われる。
当初は断っていたのだが、左近達がウェンザー王国に殴り込みに入ったその時のパンドラの魔法を見て、この国は長くは無いと感じ、パーヴェル誘いを受けて、駒となる事を了承する。
そして、ウェンザー王国の専属勇者であったブライアン・オービン伯爵の未亡人と結婚し、その未亡人は結婚後数日で病で亡くなった為に、伯爵の地位と資金を継承し、名をアルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタインと改名し、王宮に取り立てにやって来た左近に接近し、ウェンザー王国で反乱を起こすと、新しくボヘミア王国を建国し、初代国王に就任する。
軍師の土御門 高明と配下のリリスとは、主従関係では無く、何処か友人関係の様であり、お互いに言いたい事を言い合う良好な関係であった。家臣達からは絶大な支持を得ており、急速に領土を拡大させ、火薬や火縄銃の開発も成功させて、ボヘミア王国を強力な軍事大国に成長させる。
左近とは戦っている時でも、トレソ王国を通じて、捕虜の扱いの取り決めや、様々な戦のルールを東部連合と決めるなど、この世界の後世の戦のルールを決定し、最後はバーニッツの戦いで、藤次郎に討ち取られるのだが、その死を国民は涙を流して悲しんだのであった。
性格は、策略家だが、何処か人たらしの様な一面もある。他国の者には、国王なのに物腰が低く、常に敬語で話す為に、国王と見られない事が多い。
前世では、暗殺されて殺された為か、暗殺は極度に嫌い、暗殺教団の存在を知ってからは、教団を潰す事に執念を燃やす事になる。
今回登場人物紹介を作ったのは、ぶっちゃけ、作者が忘れない様にするためです。
しかし、どうせならばと、其間トワさんにお願いして、キャラデザと挿し絵を描いて頂きました。
今後も月1位のペースで、挿し絵を載せていければと思います。