絶対的3、幕開け
咲子は目を開ける
教室の一番後ろの席で座っていた
外からは夕日の光がこぼれ落ちている 夢のような心地だ・・・・
まだ意識が朦朧として思考がうまく回らない
痛みなど 血など出ていない さきほどのことが嘘みたい
自殺したのは夢・・・・?
「ッ!!!」
改めて思考がリセットし ガタッ!と立ち上がる その反動で椅子が後ろに弾き飛ばされた
どういうこと・・・? 私はあの時・・・死んだハズじゃ・・・?
「ああああああああ・・・・・」
頭を両手で抱え込み 混同する頭の中をひっしに掻き分けた
わからない・・・・ここはどこ?
どうしてまだ生きてるの?!
死んだの?私はッ――――?
「起きましたか・・・・?」
咲子の目の前には 黒い髪の毛の美女がにこやかに手を伸ばしていた
咲子は一瞬意味がわからなかったのだ
「新人さん・・・・でよろしいですよね?」
再び美女が口を開く 「え?・・・・」とあどけない返答をし あたりを見渡した
教室内では30人程度の男女がいた それぞれ本を読んだり 話したりしている
もっと意味がわからなくなってきた
「あ・・・あの・・・・ここは・・・・」
言葉の語尾と共に皆の目線がテレビに集中する
ジジジ・・・とノイズの音とともにテレビが点いた
咲子と黒い髪の毛の美女もテレビを見る
すると、黒子の服をまとった人物らしき人が映る あたりはざわめきが浮上する
[始まりました・・・僕は、独裁者のシカバネです 人が集まったそうなので いろいろ説明します]
少年のような声を発するシカバネという人物は パチン!と指を鳴らした
すると、机の上に薄汚い袋が出現した 全机のようだ
咲子は唾を飲み込んで また、テレビ画面に目をやる
[それのなかに、部屋の鍵とか携帯とか日常で使うものある んで本題 君たちは選ばれた戦士だ]
「戦・・・・・士・・・・・?」
[この部屋にいるほかの戦士とは敵だ、ゲーム内ではほかの戦士を消していくことになっている]
[詳細は、袋の中に入っている 【戦士手帳】を見てくれ すべてが書いてある]
沈黙が重く、のしかかるように教室を包み込んだ
[この学校内は 現実世界ではない 空間がねじれている異世界だ・・・そして君たちは異世界に連れ出された戦士・・・・どうだ?わかったかい?]
[では、健闘を祈る]
フッ・・・・と画面が消えた