絶対的1、イジメ
孤独 孤独 孤独
その文字だけが、私の頭の中を飛び回っていた
何度も、何度も寝返りをしても 何度も・・・・何度も叫んでも
孤独が私を―――蝕んでいた
とある、お嬢様は生きる屍になり
とある、天才少年は無残な死に方をし
とある、好青年は思いをよせる少女を殺し
とある、主人公はxxxxxxxxxxxx,,,,,,,,,
主人公など、この世に存在しない
存在しているのは、憎悪にまみれ虚偽と偽善に蝕まれた
生き屍しかいないのだから―――
教室とは、小さな社会である
上司と部下のように上には上がいて下には下がいる
咲子は無言のまま席に腰を下ろす
いつもの風景だった
黒板には咲子への悪口ともいえる言葉が淡々と綴られて 机には落書き
――咲子はいじめの被害者だ
「・・・・」
咲子は静かにまつげを下ろす
ほんとうに世界はどうしてしまったんだろう と咲子は思った
理不尽で残酷で みんながみんな仮面をかぶっているみたいな表情をして
ときには偽善者を気取って ときには悲劇的なヒロインぶって
心の中で、咲子は世界に対する恨みを唱えるかのように言う
「ほんっと死んでほしい、まだいるの?」
いじめの主犯 亜美が咲子に聞こえるか聞こえないかの声でそう呟き 笑った
赤いグロスが横に引き、咲子の席の前に亜美が 仁王立ちする
「ッ!!・・・・」
突如 亜美が咲子の胸ぐらをつかむ その反動でガタッと椅子が横に倒れた
教室に不穏な雰囲気が漂う そんな中、亜美は周囲を気にせずに咲子の首を絞める
「ぐっ・・・・」
締めている手を外そうと咲子は足掻く 亜美はそんな咲子の苦しむ姿を見て笑った
そして、低い声をしながら咲子にこう言った
「今日、屋上で飛び降りてね?――――じゃないと、わかってるわよネェ?」
周囲の人間はそんな二人の行動に止めようともせずに 無言のまま机に伏せるように下を向いた
亜美は、力をいれていた手を緩める 咲子がその場に倒れた
ぜぇぜぇとあえぐような息をして顔を真っ赤にさせながら 亜美を上から睨んだ
亜美は咲子を見下しながら また笑う
そして、静かに席についた 咲子はその時 亜美に目を離さなかった
いつか、絶対復讐してやる――――と